「高麗契丹戦争(原題)」のあらすじ
若くして王位に就いた穆宗(ペク・ソンヒョン)は、摂政を行ってきた母の千秋太后(イ・ミニョン)に権力を握られていた。ある日、さらなる野心を抱く千秋太后はキム・チヤン(コン・ジョンファン)との間にできた息子を後継者にすると宣言。穆宗は、千秋太后によって追い出された王家の末裔ワン・スン(キム・ドンジュン)を呼び戻すことを決意する。千秋太后による暗殺の危機を乗り越えたワン・スンは、反乱を起こしたカン・ジョ(イ・ウォンジョン)によって即位し、顕宗となった。しかし、政治のことは何もわからず戸惑うばかり。忠臣カン・ガムチャン(チェ・スジョン)が顕宗に王としての教育をはじめるが、契丹が高麗に宣戦布告し…。
各話あらすじ
- 第21話 交わらない世界金州のカン宗家には、地方の豪族たちが集結していた。カン・ガムチャンは豪族たちの意見に逆らったため命を奪われそうになるが、そこに顕宗 が兵を引き連れてやって来る。そして今度は、顕宗と顕宗を疎んじる豪族のにらみ合いとなる。そのころ都では顕宗の妻たちが顕宗の身を案じていたが、無事に都に戻った顕宗は元貞 王后に、豪族たちの動きをあらかじめ知っていたのかと問い詰める。
- 第22話 隠された火種契丹との戦を回避する時を稼ぐため、キム・ウンブを契丹に使者として送る。しかし到着早々キム・ウンブは、繰り返し皇帝を欺いてきた罪だとして打ち首にされそうになる。そのころ高麗の都では噂を聞きつけた民たちが集まり、顕宗の入朝に反対をしていた。そんな折、契丹の使者の要求を不審に思ったカン・ガムチャンは、契丹が国内に問題を抱えているかもしれないと気付く。
- 第23話 屈辱使者となって契丹に入ったキム・ウンブは、同じく高麗から契丹に入っていたハ・ゴンジンの手引きで契丹からの脱出を試みる。ハ・ゴンジンは捕まるものの、耶律隆緒 が温情をかけ自分の臣下としようとするが、ハ・ゴンジンはこれを拒む。そのころ、参知政事のユ・バンは行営都兵馬使に任じられる。文官が重用され武官が蔑ろにされていると、将軍のチェ・ジルは強い不満を抱く。
- 第24話 内紛カン・ガムチャン東北面の行営兵馬使に任ぜられるが、ここでも文官が重用されることに不満を持つ武官がいた。カン・ガムチャンは着任早々、女真族の領地に行き、契丹から連れてこられていたキム・ウンブと再会する。そのころパク・ジンは、自身の復讐を遂げるため、武官たちの不満に火をつけようと画策していた。一方、文官たちも、武官たちの不穏な動きの首謀者を見つけ出そうとする。
- 第25話 決起の時武官への待遇に不満を持つチェ・ジルは、配下を集めて決起を呼びかけ、渋っていたキム・フンもチェ・ジルの説得に応じる。そのころ朝廷では、財源が枯渇し官吏に禄を出せない恐れが出ていた。その打開策を考えるようチャン・ヨヌが指名されたが、気が乗らないチャン・ヨヌは、ファンボ・ユイに仕事を任せてしまう。そしてその打開策が、また新たに武官たちの不満に火をつける。
- 第26話 堕ちた王后チェ・ジルらの反乱が起きたことを知った西北面、東北面の兵団は開京へ駆けつけようとするが、そこへ元貞 王后から、王は武官に譲歩したので来るには及ばないとの命令書が届けられる。西北面は不審に思いながらも命に従う。しかし命を無視した東北面のカン・ガムチャンが王宮に来る前に、パク・ジンは、チェ・ジルらを王宮に踏み込ませる命令書を書くよう王后に要求する。
- 第27話 企みの矢傷体に残った傷から、顕宗 の都落ちの折、顕宗を殺めようとした刺客がパク・ジンであったとして彼は捕らえられる。顕宗から問い詰められ、加えて忠州からカン・ガムチャンの親戚である豪族がやって来てパク・ジンの企みについて証言するも、パク・ジンはこれを否定し、チェ・ジルはパク・ジンをその場から連れ去ってしまう。一方、パク・ジンに加担してきた元貞 王后はこの事実に驚愕する。
- 第28話 宴のあとで顕宗 は逆賊を都の外に連れ出し一掃するため、チェ・ジルらの要求に応じると見せかけて西京へ行くことを決める。そして西京にいる都兵馬使、ユ・バンに密命を送り、ユ・バンは逆賊の一掃と顕宗の救出のため準備をする。しかし顕宗の狙いに気付いたパク・ジンは、西京の都兵馬使を排除するため、偽の命令書を作って送る。一方、チ・チェムンはキム氏 夫人と連携を取り、西京へと向かう。
- 第29話 不屈の王顕宗 の希望により開かれた宴には、逆賊を一掃するための兵が潜んでおり、チ・チェムンを中心に賊を討つことに成功する。知らせを聞いた臣下たちは驚きつつも歓喜する。そして入朝を断固拒むことを決意した顕宗は、契丹の使者を拘束し、兵たちと共に西京にとどまりつつ契丹と対峙する。高麗は度重なる契丹の侵攻に屈せず撃退し、重騎兵を育成するなど長期的な対策を充実させていく。
- 第30話 智謀契丹との最後の戦いを控え、高麗軍には緊張が走っていた。上元帥として軍の全権を任されたカン・ガムチャンは、これまでの戦法と異なり平原での戦の作戦を立てていたが、文官の中にはこれを不安に思う声も上がる。一方、蕭排押 が率いる契丹軍は、高麗王を捕らえ戦を終わらせる狙いで作戦を練っていた。しかしその時、予想に反して高麗の本軍が間近に迫っているとの知らせが入る。