「改過遷善(原題)」のあらすじ
勝つためなら手段と方法を選ばなかった、国内最大手のローファームのエース弁護士、キム・ソクジュ。彼が事故で記憶喪失症になってから、第三者的な目線で自分の人生を顧みるようになる。
「お前はそれなりに有能な弁護士で、テレビでやってるあの事件、お前が勝訴したんだ」
「ほう、だけど、それって誰かは完全にしてやられたってことだね」
「その代わりに、その分大儲けした人間もいるよ。そいつがお前の依頼人だ」
やはり俺は立派な弁護士じゃなかったみたいだ。問題があるというより、ちょっと多かったな。自分が属していた組織は一体どんなところだろう。結婚間近だったというが、彼女を愛していたんだろうか。どうでもいいことは覚えているのに、大事なことは何も記憶していない。気を引き締めて自分を取り戻そうとするが、しきりにある方向に向かってしまう。それは彼が今まで生きてきたのとは違う方向だ。以前は惰性で行ってきたことを、ひとつひとつ検討し、自分がなぜこういう選択をしたのか調べながら、他の選択もできると気づく。いよいよ自分が所属していたローファームとの厄介な戦いに突入する。
各話あらすじ
- 第1話
ソクジュはチャ法律事務所のエース弁護士。
企業法務が専門で、取引先は全て大手企業というやり手である。
ソクジュは調査で行った結婚式場でジユンと出会う。
ジユンは友人ミリの結婚式に列席していたが、ソクジュを見て青ざめるミリを見て、元彼に違いないと勘違いしてしまう。
ジユンは酒の力を借りてソクジュを式場から連れ出し、部屋に泊めることに。
翌日、インターン生として法律事務所に初出勤したジユンは、ソクジュを見て驚く。
- 第2話
刑事事件は専門外のソクジュだが、事務所の代表に頼まれて財閥の息子パク・ドンヒョンの強姦事件を担当させられる。被害者は女優のチョン・ヘリョン。
被害者側には証人も証拠も揃っているため、絶対に勝てないはずの訴訟だった。
だが、ヘリョンの恋人を買収してドンヒョンに有利な証言をさせたため、ヘリョンはどんどん追い詰められる。
結局、それ以上の訴訟を諦めたヘリョンは示談で済ませたが、その後、自殺を図ってしまい…
- 第3話
エース弁護士のソクジュが無断欠勤をしたため、事務所は大騒ぎになる。
職員たちはソクジュの抱えていた業務の処理に追われる。
ソクジュと連絡が取れないことを知ったヨンウは、大きな病院や警察などを当たるよう秘書たちに命じ、携帯電話の位置情報も追跡させる。
一方、事故に遭ったソクジュは病院で治療を受けていた。
命に別状はないが記憶を失ってしまい、自分のことは全く分からない状態だった。
- 第4話
記憶喪失になったソクジュだが、事故に遭う前に請け負っていたテジン建設買収の案件のため、会議に出席することになる。
ソクジュの分析した金額を出したテジン電子だったが、優先交渉から外れて権利はテアン財団に決まる。
憤慨したテジン電子の社長は、ソクジュがテアン財団に寝返ったのではないかと疑う。
ソクジュは自分の出した金額の根拠とともに、テアン財団の資金の性格を調べ始めるのだが…
- 第5話
ヘリョンに唾を吐きかけられたソクジュは、突然の無礼な行動に憤慨する。
だが、自分が過去にしたことをジユンから知らされて、ショックを受ける。
ヘリョンが示談で済ませた相手を殺した理由にも疑問を持つ。
一方、5年前に起きたチュウォン建設のクレーンによる原油流出事件で、漁民たちが補償の示談のためにチャ法律事務所にやってくる。
漁民を気の毒に思ったソクジュは、彼らの気持ちを何とか補償に反映させようとするのだが…
- 第6話
ヘリョンを殺人罪で起訴するために、検察は証拠を揃えはじめる。
隣人が録音したという事件時刻の女の声がヘリョンであったという声紋分析結果を基に、検察は容疑を固める。証拠不足により、自白すれば殺人罪ではなく傷害致死にするとヘリョンに司法取り引きを持ちかける。
自分が不利だと知ったヘリョンは、検事の言うとおりに自白するのだが…
- 第7話
ソクジュはヘリョンの弁護を引き受けることになる。
だが、ソンファグループはチャ法律事務所の得意先である。
その後継者を殺した犯人を弁護するのでは、事務所にとっては困ったことになる。
ヨンウはソクジュを呼び出し、別の弁護士をあてがうよう勧めるのだが、ソクジュは受け入れない。
ソクジュが弁護人であることを知ったソンファ会長は激怒し、チャ法律事務所への依頼を全てキャンセルさせるのだが…
- 第8話
法律事務所の廊下でソクジュはジョンソンと会う。
ヨンウから自分の婚約者だと知らされるが、ソクジュはもちろん覚えていない。
自分が記憶喪失であることを話すため、ジョンソンをカフェに連れ出す。
事実を聞いたジョンソンはショックを受ける。
その日は結婚前の顔合わせの日だったが、ソクジュの父親が病気になり延期したため、食事だけでもしようということになっていた。
記憶がないことを隠してソクジュは食事会に行くのだが…
- 第9話
ジユンは尊属殺人の弁護をソクジュに頼むが、断られてしまう。
落胆したジユンはできる限りのことをしたいと思い、被告人に接見する。
だが、被告人は何も語ってくれないのだった。
ジョンソンの外祖父であるクォン会長が経営するユリムグループは、経営危機に陥っていた。
クォン会長は相談のためにソクジュに会いに来る。
ソクジュは自分の提案した内容を知って愕然とするのだった。
- 第10話
ユリムグループの発行したCPが紙くず同然となり、世間は大騒ぎになる。
被害者たちは経営陣を相手取り訴訟を起こし、資金担当役員だったジョンソンは検察に取り調べを受ける。
だが、自分には詳しいことは分からないと検事に言うのだった。
ソクジュはジョンソンを助けるためにアドバイスをするが、ジョンソンは冷ややかな態度を取る。
ユリムの担当を外れたソクジュだが、ジョンソンが気になり、資料を見せてほしいと言うのだが…