「太陽を抱く月」のあらすじ

各話あらすじ

第1話



2つの太陽と2つの月


成祖が王位についていた時代。


権力をわがものにするためには手段をいとわない大妃ユン氏。


朝廷から外戚を排除しようとする成祖を牽制する大妃ユン氏は、外戚であるユン・デヒョンと組み、偽の謀反を企て、王が愛情を注いでいた異腹の弟ウィソン君を殺害する。


その過程を目撃した星宿庁(ソンスチョン)の巫女アリは、人並みならぬ実力を持つだけに、大妃ユン氏側に濡れ衣を着せられ処刑されてしまう。


死ぬ前にアリは、同僚のノギョンにいくつかの意味ありげな言葉を残し、ノギョンはアリの言葉を胸に刻み星宿庁を守りながら生きていく。


アリの死と同じ時期に産まれた弘文館(ホンムンガン)大提学(テジェハッ)の娘、煙雨(ヨヌ)はすくすくと成長し、科挙の文科に首席合格した兄の放榜礼(パンバンネ)を見物しに宮廷に行き、そこで師匠たちの手を焼かせていた悪童の王世子フォンと出会う。


隠月閣"の塀を越えようとしていたフォンを泥棒と勘違いしたヨヌ。


帰宅後、フォンから渡された手拭いの文字を見ながら、フォンが王世子と知り仰天する。



"
第2話



2つの月と1つの太陽


長旅に出ていたヤンミョン君はようやくヨム、ウンの元に帰ってくる。


懐かしい友人の元に戻ってきたヤンミョン君は久しぶりに杯を交わしながら土産話に花を咲かせる。


弘文館(ホンムンガン)大提学(テジェハッ)ホ・ヨンジェの息子であり、ヨヌの兄であるヨムは、外見、学問、人格、どれをとっても非の打ちどころがない魅力的な若者。


彼は科挙の試験に首席合格をするとすぐに王命を受け王世子の学問の師匠となるが、王世子は若い先生が気に入らず全く受け入れようとしない。


ヨヌは兄が王世子に師匠となったことに驚き、自分のせいで兄に迷惑をかけるのではないかと心配でたまらない。


一方、王の対応が朝廷から外戚を排除しようとする宣布と受け取った大妃ユン氏は、
神経をとがらせて隠謀を企てようとする。



第3話



花びらのように火花のように


宮廷の前で2人の女の子とばったり出会ったノギョンは、その2人からただならぬ運命を感じる。


ノギョンを宮廷に呼び付けた大妃ユン氏は、ミナ公主の学友として招いた2人の子女のうち、どちらが世子嬪にふさわしいか人相を見るように指示する。


そんなことにはまったく気づかぬままヨヌとボギョンは、ミナ公主の学友として再び出会い、宮廷での習わしを学びながら公主との友情を深めていく。


学友を迎えたミナ公主は、ヨヌがヨムの妹だと知ると、あからさまに関心を示し、ひいきしてボギョンの嫉妬を誘う。


一方、ヨヌが入宮することを知ったフォンは、明るい表情で特別な指令を下しヒョンソンを困らせる。


宮廷を訪れたフォンの異腹の兄ヤンミョン君は、王様に挨拶に向かう途中でフォンと再会し喜ぶが、フォンの対応とは打って変わり父である王様の対応には寂しい思いをさせられる。



第4話



1つの太陽、1つの月


国巫の予言を聞き意気揚々とするユン・デヒョンの一派はボギョンを世子嬪にするために活発に動き始める。


宮廷でヨヌを見つけたフォンはこっそりヨヌを連れ出し、すぐに世子嬪選びが始まることを告げ、必ず世子嬪になれる、待っていると胸の内を伝える。


その一方でフォンは、ユン・デヒョンと大妃ユン氏が身内のボギョンを世子嬪の座に就かせようとしていることにいち早く気づくと、正当な手続きを踏んで世子嬪を選んでほしいと成祖に伝える。


国中で年頃の女性の婚礼が禁止され世子嬪選びが始まるが、ヨヌの家では法に忠実であろうとする父と、娘の苦労を思うと何とかそれを避けたい母が対立する。


そんな中、ヨヌは父親の名に恥じないよう堂々としていたいと母親を説得し、世子嬪選びの候補者として名を連ねる。


フォンの妹ミナ公主は、日増しにヨムへの想いを募らせ、ついに王に結婚させてほしいとだだをこねる。



第5話



月が沈む


世子嬪に選ばれたヨヌは、その日から別宮の隠月閣に留まり、嘉礼都監を前に世子嬪として身に付けるべく礼儀作法を学ぶ。


厳しい練習を重ねるヨヌを、フォンはいとしいまなざしで見つめる。


一方、外戚を警戒し、朝廷から一掃しようする成祖に対抗する大妃は、自分が内定していたユン・ドヒョンの娘が世子嬪に選ばれなかったことで、自分に刃向かう成祖を戒めるためにも、ヨヌを消そうと躍起になる。


星宿庁の存続を理由に、ヨヌの殺害を命じられた国巫チャン・ノギョンは、何度も葛藤するが、結局、責任を取らせられ逃げられなくなった。


ノギョンに呪術をかけられたヨヌは、その日から得体の知れない病気にかかってしまい、ユン・テヒョン一派の上奏のとおり、宮廷から追い出されてしまう。



第6話



隠れた月


ヨヌは仮死状態のまま棺に入れられ埋葬される。


家族で葬儀を行っているところにヤンミョン君が駆けつけてきて、ヨヌの最期を見送る。


ヨヌの悲報を聞いた世子は悲しみに暮れ、大妃は世子を慰める。


夜中になると2人がヨヌの墓を掘り起こしていた。


新しい主人の家からはだしのまま逃げだし、ヨヌの墓へとやってきたソルはその光景をすべて目撃して驚く。


仮死状態から目覚め、棺の中で恐怖に怯えていたヨヌは、2人に助けられたものの目を覚ました時には記憶を失っていた。


自分が誰なのかも分からないヨヌに、ノギョンは神降ろしのショックで気絶したせいで記憶をなくしたのだと話す。


ヨヌの代わりに世子嬪になったボギョンと、彼女を盾に勢力を増していくユン・デヒョン一派。ヨヌへの恋しさを抱いたまま王世子フォンは成人して国王になるが、日々朝廷で難しい政局にぶち当たる。



第7話



巫女のウォル


ノギョンはヘガク導師に呼ばれて出かけるが、出発する前にくれぐれも見知らぬ男が2人訪ねてきても警戒しろと言い残して行く。


ちょうど離宮へと向かう王様の行列が通るという話を聞こえてきて、好奇心旺盛なヨヌは行列を見たい気持ちがむくむくと湧きでてしまい、ソルが引き止めるのも聞かずに行列が通る道へと向かっていく。


ヨヌが生きて道ばたから自分を見ているとは夢にも思っていないフォン。


ぶすっとした表情で輿に座っているフォンを遠くから眺めていたヨヌは、記憶が断片的によみがえり、フォンを見たことがあるような気がして思わず立ち上がってしまう。


そんなヨヌの姿を見かけ追いかけるヤンミョン。


混乱してしまったヨヌはソルと2人で山小屋へと帰っていく。


ちょうどその夜、お忍びで視察に出たフォンとウンは山で道に迷い、偶然にもヨヌが住んでいる山小屋へとやってくる。


名のない巫女だというヨヌに、フォンはウォルと名付けて去っていく。



第8話



身代わり巫女


王の病を治すために、宮廷に戻るよう命じられるが断ったノギョンに対して、宮廷からやってきた使者はノギョンの娘と言われているウォルを拉致して宮廷に連れて行こうとする。


猿ぐつわをはめられたまま籠の中に閉じ込められたウォル。


必死に籠の戸を開けようとするが思いどおりにならず、棺に閉じ込められて苦しんだ記憶がよみがえる。


誰の記憶なのかが分からず混乱したウォルは、そのまま籠の中で気を失ってしまう。


都に到着したウォルは逃げだし、市場の中で僧侶の姿をしたヤンミョンに偶然出会う。


ヤンミョンはヨヌだと思いウォルを助けるが、記憶をなくしているウォルはヤンミョンにまったく気がつかない。


そんなウォルを見て絶望するヤンミョン。


そしてとうとうウォルは捕まってしまう。
宮廷に連れて行かれたウォルはひどい仕打ちを受けながら、フォンが寝静まったあと、身代わり巫女としてフォンの部屋に入れられるのだが・・・。



第9話



太陽のそばに隠れた巫女


眠りから覚めたフォンは、ウォルに誰の指示で来たのかと責めたてる。


王の寝室で騒ぎが起きていることを知り駆けつけたナ・デギルは、激怒する王に恐れおののき、国王の体に触れたウォルを大逆罪人であると言い、額に烙印を押して遠方に追い払えと命じる。


ナ・デギルの命令により囚われの身となり、小さな部屋に閉じ込められてしまうウォルは途方に暮れる。


なぜか身代わり巫女のウォルが気になるフォンは、ウォルの正体を突き止めるためにウォルが何者であるかを徹底的に調べさせる。


そしてウォルが本当に星宿庁巫籍に名を連ねている巫女であり、ユン・デヒョン一派とはまったく関係していないことを知ると、すぐに身代わり巫女としての役目を果たすよう命令を下す。


フォンのおかげで額に烙印を押される直前で助けられるウォルは、反省文を書くために文房具店に向かい、そこでヤンミョン君と再会する。


夜とぎまで康寧殿への出入りを禁じられたボギョンは、王の身代わり巫女の存在を知ると不吉な予感を振り払えずに苦しむ。



第10話



死者からの手紙


フォンはヒョンソンに医官と医女を呼んで、ケガをしているウォルの治療を命じる。


フォンが混乱していることに気づいたウンは、軍人が取り上げたウォルの手紙をフォンに伝える。


どこか見覚えのある文字と美しい文章に心惹かれるフォン。


王妃ボギョンが康寧殿に来たことを知ったフォンは中宮殿を訪ね、どこまで自分を監視するのかとボギョンを問い詰め、冷たく去ってしまう。


フォンが中宮殿に入るのを見た大妃ハン氏は、うれしさあまって大王大妃のところに報告に行く。


星宿庁の国巫を信頼している大王大妃は、万事がうまくいっていると浮かれ、王と王妃の夜とぎの日をもっと早い時期でもらいなおすようにと大妃に告げる。


一方、何とかウォルを捜したくて躍起になっていたヤンミョン君は、突然誰かに抱きつかれて当惑するが、その女性が何年も前に助けたチャンシルで、今は星宿庁の巫女だと知ると、ウォルの居場所を突き止めようとする。



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