「朝鮮弁護士(原題)」のあらすじ
百戦不敗の弁護士(外知部<読み方:ウェジブ>)であるハンス(ウ・ドファン)は、酒を製造しているパク氏がチャン氏商団に酒の製造技術を盗まれ商売ができなくなった挙句、逆にチャン氏商団に追い詰められていたところに出くわす。一方、現在宮廷の外で身分を隠して暮らす先王の娘、ヨンジュ(キム・ジヨン)もその横暴を目撃し、仲間と共に止めにかかりその場は事なきを得たのだった。後日、訴訟を起こそうとしたパク氏だったが、チャン氏商団を恐れる弁護士たちから断られ続け、ついには家が何者かに放火され、途方に暮れていた。最後の頼みの綱として、横暴を見ていただけの印象の悪いハンスの元を訪れたパク氏は、ヨンジュの言葉を聞かず、契約をかわしたのだった。そして裁判当日。誰もが負けるだろうと思った訴訟だったが、ハンスの弁論と法廷の流れをすっかり変えてしまうほどの演技力で見事勝訴する。漢城府(読み方:ハンソンブ)の判尹、ジソン(チャ・ハギョン)はそのハンスの活躍を見ていて…。
各話あらすじ
- 第1話 外知部 カン・ハンスカン・ハンスは、法は誰にも平等であると考える外知部で、仕事を求めて連れのドンチと共に漢陽へやって来た。一方、王族のイ・ヨンジュは身分を隠してソウォンという名前で働きながら、旅閣の女将ホンと共に貧しい者を助けていた。そんなある日、個人で梅酒を売るパク氏に張家商団が言いがかりを付け、一騒動起きる。怒ったパク氏は商団を訴えようとするが、巨大な商団相手の訟事を引き受ける外知部はなかなか見つからず…。
- 第2話 復讐の幕開けお互いを思いやる両親と共に貧しくも幸せな日々を送っていたハンス。だがその幸せが、とある出来事で壊されると、ハンスは恨みを抱き復讐を誓うようになる。気絶していたハンスが目を覚ますと、張家商団の主であるチャン大房の手により宙づりにされていた。ハンスはチャンに早速取り引きを持ちかけ、それに応じたチャンは担保としてソウォンを人質に取ることにする。ハンスはソウォンに5日間で解決すると約束するが…。
- 第3話 離婚訟事(上編)法が国と民を助ける刀になると信じるイ・ヨンジュは、ハンスを味方に付けるためにハンスと親しくなることを決意する。ハンスの古い船が沈みかけている事を知ったソウォンは、自分を助手にしてくれたら旅閣で食事と寝床を提供すると条件を出し、ソウォンに根気負けしたハンスは自分用の巾着を作ることを助手採用の一次試験として課す。そんなある日、パク・ジェス提調の妻が思い詰めた暗い表情で旅閣を訪ねてくる。
- 第4話 離婚訟事(下編)ハンスがパク提調夫人に提案したとんでもない策に怒ったソウォンは、ハンスに解任を伝え、自ら訟事のための準備と新しい外知部探しに奔走する。ところが離婚訟事を引き受けてくれる外知部はなかなか見つからない。一方のハンスは訟事を頼まれた時のための武器を準備すべく月下楼の妓女ミョンウォルの元を訪ねていた。そこからの帰り道、商団のチョ大房に声を掛けられたハンスは、とある人物と直接対面することになり…。
- 第5話 清山殺人事件(上編)ハンスの弟分であるドンチが見つけた鍵を持ってパク提調の部屋に入ったハンスらは、早速部屋を物色する。そこで見つけたのはパク提調が記していた何冊もの勲旧派の帳簿と、見覚えのある玉製の龍だった。帳簿によると玉龍の出どころは清山で、ハンスとドンチは早速清山へ行くことを決意する。道中で自身の窮地を救ってくれたソウォンを助手として採用し、共に目的地のタボク村へと向かうが、着いて早々、殺人事件が起きる。
- 第6話 清山殺人事件(下編)自分の罪を償うと言って自首した女を助けるため、ハンスとドンチは深夜、女の夫の墓を掘り返して死因を特定する。そして閉鎖的な村人たちに自ら証言をさせるため、皆で策を練る。そんな慌ただしい日々だったが、ソウォンが助手になってからというもの、一気にハンスとの距離が縮まり、2人の間には甘い空気が漂うようになる。その頃、漢城府の判尹ユ・ジソンの元にパク提調を殺した犯人が捕らえられたという知らせが入る。
- 第7話 秘密の門ハンスの父親であるカン律官の死が、実は幼い頃の自分のせいであったことを知ったソウォンは、カン律官の家で深く頭を下げて心から謝罪する。一方のハンスは日も昇らないうちから1人で川へと向かい、トラウマに打ち勝つべく、自分自身と対峙していた。そして一行が帰京の途中、村でソウォンの誕生日を祝ってる頃、漢陽ではハンスやドンチと親しい妓女がチョ商団に無理に連れていかれ、ハンスの秘密を話すよう強要されていた。
- 第8話 自白刺客に襲われて傷を負ったハンスはその足で右参賛チュ・ヨンウの元へ出向き、出師の表をたたきつけながら宣戦布告する。ケガの手当てをするソウォンにハンスは胸の内を話し、ソウォンも告白すべきことがあると答える。その頃、自分の1人息子のデソンが殺人を犯したと院相に知られたくない右参賛は、裏から手を回して奴婢のイ・ボンサムに殺人を自白させるようにしむける。そしてボンサムは、ついに自白をしてしまう。
- 第9話 すれ違う運命右参賛と左参賛の役職が空いたことで、朝廷一の権力者である院相の家には役職を求める人々が列を成していた。人事への口利きを問題視した王のイ・ヒュルは院相会の廃止を求めるが、下臣らの反対に遭ってしまう。その頃ハンスはジソンと出くわすが、ジソンはハンスの周りには事件が絶えないからソウォン閣の人々の安全が心配だと言い、旅閣を出ていくように勧める。ハンスが用を足して旅閣に戻ると、そこには誰もおらず…。
- 第10話 暴かれた秘密ソウォンとジソンが夜、抱き合っているのを偶然見て虫の居所が悪くなったハンス。ついにソウォンを巡りジソンとハンスの間には火花が飛び始める。翌日、クォン僉知殺人事件の捜査を進めるハンスはクォン家の面々と個別に話して犯人の目星をつける。そしてついに凶器が見つかるが、特定された凶器を見たソウォンは思わず自分の目を疑い、言葉を失う。そして、あぶり出された犯人に納得のいかないハンスは一芝居打つことにする。