「太宗イ・バンウォン(原題)」のあらすじ
1388年、高麗。遼東征伐に派遣されたイ・ソンゲ(キム・ヨンチョル)は、威化島〔ウィファド〕で出兵を中止し、開京〔ケギョン〕に引き返すことを決意する。これに憤慨したウ王(イム・ジギュ)は、開京にいるソンゲの一族を捕らえるよう命じた。五男のバンウォン(チュ・サンウク)は家族を連れて逃げ、迅速に高麗朝廷の手の内から逃げたおかげで、イ氏家門は生き残ったのだった。父や兄たちと合流したバンウォンは父の力になりたいと申し出るが、ソンゲには文官のバンウォンを戦に連れていくつもりはないのだった。ソンゲが高麗の権力を掌握し、ウ王は廃位に。しかし、ウ王はソンゲ暗殺の計画を立てていた。それを知ったバンウォンは……。
各話あらすじ
- 第21話 私兵の廃止イ・ソンゲを哀れに思い宮殿の外に出してしまう定宗。しかしイ・ソンゲはバンウォンが予想したとおり東北面に向かい、チョ・サウィに兵士と兵仗器を集めるよう指示する。世子になったバンウォンは私兵を廃止し国が軍隊を保有すべきだと主張するが、周りは理解せず説得するのに苦労する。ミン・ジェはバンウォンの力になろうと朝廷や宗親に会い根回しをするが、バンウォンはさらにミン氏一族を警戒するようになる。
- 第22話 朝鮮第3代王の誕生ついに即位式の日を迎え王になったバンウォンは、臣下たちを前に決意を新たにする。ソン氏は娘が王妃として宮殿に行くことを楽しみにしていたが、まだ許可が下りていないと聞いて驚く。上王はミン氏に頑なな態度を取るバンウォンに意見するものの、バンウォンは太上王の二の舞は踏まぬと突っぱねる。状況を察したミン・ジェはミン氏一族に対する警告だと告げ、息子たちにくれぐれも言動に気をつけるよう注意する。
- 第23話 深まる溝奴婢キム氏が中宮殿で罰を受けたことを知ったバンウォンは憤慨し、王妃の嫉妬を理由に新しい王妃を迎えるよう命じる。そして中宮殿に仕える宮女たちを一斉に追い出してしまう。一方、司憲府に押送されたミン・ジェは取り調べを受けながら王妃とミン氏一族が危ういことを知らされる。弟のミン・ムグから話を聞いた王妃は嘉礼色について論じている朝廷に乗り込んで行く。王妃と平行線の王は子どもたちと王妃を会えなくしてしまう。
- 第24話 太上王の反乱東北面で兵士の不穏な動きに気づいたファサンは都城にいるバンウォンに知らせる。イ・ソンゲが東北面で謀反を企んでいたことを知ったバンウォンは急いで対策を練る。だが東北面に送った官吏は無惨に殺され、兵士の数が圧倒的に足りない官軍は惨敗してしまう。業を煮やしたバンウォンは臣下たちの反対を押し切り、直接指揮を執るために東北面に向かう。王が戦地に向かったことを聞いた王妃は弟を戦地に向かわせる。
- 第25話 王の苦悩反乱軍に押され命が危ぶまれたバンウォンは、都城から駆けつけた義弟とイ・スクボンのおかげで九死に一生を得る。そして反乱軍を制圧した後、バンウォンはイ・ソンゲと共に都城に戻る。バンウォンに二度も負け太上殿に閉じ込められたイ・ソンゲは嗚咽し、その姿を見たバンウォンは初めて父親の気持ちに気づきやりきれなくなる。一方、ミン氏の実家では奴婢キム氏の妊娠が発覚し、ソン氏は王の子が生まれないようあらゆる手を尽くす。
- 第26話 ミン家への圧力キム氏の出産を知ったバンウォンは激怒し、臣下としての心がけが足りないという理由で、ミン氏一族に圧力を加えるよう命じる。表向きはムジルに軍事を任せて一族を油断させるが、唯一、ミン・ジェだけは警戒するよう家族を注意する。そして臣下たちはムジルとムグの足をすくう機会を虎視眈々と狙っていた。バンウォンは勉強に身が入らない世子に腹を立て、目の前で臣下たちを罰し、朝廷の臣下たちに譲位すると宣言する。
- 第27話 世子の反発勉強に身が入らず屁理屈ばかり言う世子は、勉強熱心なチュンニョン君と比べられることを嫌い、バンウォンに盾突く。しかし2人の明らかな実力の差がバンウォンを悩ませる。一方、朝廷では流配になったミン・ムグとムジルの極刑が何度も取り沙汰され、ミン・ジェは残された2人の息子たちに言動を慎むよう再三注意する。そんなある日、バンウォンは世子が宮殿を抜け出し朝帰りしたことを知り激怒する。世子宮に閉じ込められた世子は断食をして反発する。
- 第28話 王妃の悲しみミン・ジェが亡くなるとミン氏兄弟の極刑を訴える上奏文が上がり、世子は臣下たちの前で賛成の意を告げる。外で話を聞いていたウォンギョン王后は泣き叫びながら訴えるが、バンウォンは耳を貸さず2人に自決を命じる。チュンニョン君は悲しみに暮れる王妃を慰める一方で、自決を止められなかった世子を責め、父王に抗議する。バンウォンはさらに残った義弟2人にも官職を与えるが、それを知ったミン氏は罠だと感じ再び不安に包まれる。
- 第29話 世子の資質世子の度重なる不祥事に限界を感じたイ・バンウォンは、世継ぎの候補者がもう1人いることをほのめかす。それがチュンニョン大君だと気づいた世子は慌てて勉学に励むようになる。チュンニョンは情けない世子を見るたび、王座を意識するようになる。一方、ヒョスン宮主は王妃に厳しく注意された腹いせに、出産の時のことをバンウォンに告げ口する。腹を立てたバンウォンはミン氏の残った弟2人を尋問させ、またしても流配地で自決させてしまう。
- 第30話 チュンニョン大君の決意世子が酒色に溺れていたことを知ったバンウォンは、世子を宮殿から追い出してしまう。そしてチュンニョン大君に、王になる意志があるなら自力で世子の座を手に入れろと話す。夫の様子に気づいたチュンニョンの妻は諦めさせようと王妃に相談する。話を聞いて驚いた王妃は王に頼みに行くが取り合ってもらえず、チュンニョンの家に行き書物を全部取り上げてしまう。だがチュンニョンは王妃を説得に行き、絶対に兄を殺さないと伝える。