「太宗イ・バンウォン(原題)」のあらすじ

1388年、高麗。遼東征伐に派遣されたイ・ソンゲ(キム・ヨンチョル)は、威化島〔ウィファド〕で出兵を中止し、開京〔ケギョン〕に引き返すことを決意する。これに憤慨したウ王(イム・ジギュ)は、開京にいるソンゲの一族を捕らえるよう命じた。五男のバンウォン(チュ・サンウク)は家族を連れて逃げ、迅速に高麗朝廷の手の内から逃げたおかげで、イ氏家門は生き残ったのだった。父や兄たちと合流したバンウォンは父の力になりたいと申し出るが、ソンゲには文官のバンウォンを戦に連れていくつもりはないのだった。ソンゲが高麗の権力を掌握し、ウ王は廃位に。しかし、ウ王はソンゲ暗殺の計画を立てていた。それを知ったバンウォンは……。

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各話あらすじ

第1話 威化島回軍1388年、高麗ウ王14年。遼東征伐に向かったイ・ソンゲ将軍は、明との戦に納得できず回軍を決める。イ・ソンゲが開京に戻っていることを知り憤慨したウ王は、イ・ソンゲを逆賊として扱い家族を全員捕らえるよう命じる。だが人質になっていたバンウ、バングァは素早く脱出して父の元へ向かう。そして不穏な空気を肌で感じ取っていたバンウォンは武将たちの追跡を逃れると、機転を利かせてひと足早く抱川に行き2人の母と家族を連れて東北面に向かう。
第2話 逆賊と呼ばれし者東北面にたどり着く前に行く手を阻まれたバンウォンと家族。文官のバンウォンは武将に刀を奪われるものの、イ・ソンゲの第二夫人カン氏の助けで難を逃れる。一方、王宮に迫ったイ・ソンゲはウ王の側近であるチェ・ヨンを倒し、開京を陥落させる。時を同じくして開京に戻ったバンウォンと家族は、4人の兄たちと無事再会を果たす。兄たちと行動を共にしたいバンウォンは父に申し出るが、イ・ソンゲはバンウォンを登庁させ突き放すような態度を取る。
第3話 王権への挑戦イ・ソンゲの暗殺計画を知ったクァク・チュンボはバンウォンを訪ね、家に刺客が忍び込んだことを告げる。急いで家に帰ったバンウォンは刺客と揉み合いになり刺されてしまう。バンウォンが回復すると、イ・ソンゲは家門の代表としてバンウォンを会議に参加させる。だが儒学者たちの中で王を消せばいいと過激な発言をしたバンウォンは、名分が必要だと非難される。名分を探していたバンウォンは、ウ王とチャン王がワン氏ではなくシン・ドンの血筋だと訴える。
第4話 民心の大きな波イ・ソンゲの側近はチャン王を流配にした後、イ・ソンゲの姻戚であるチョンチャン君を高麗の新国王に擁立する。だがチョンチャン王はイ・セクとピョン・アンヨルを官職に器用してイ・ソンゲを警戒する。父親を侮辱されて怒ったバンウォンは私兵を率いてチョンチャン君を脅す。恐れをなしたチョンチャン君はイ・セクたちを流配にし、ウ王とチャン王の処刑を命ずる。だが幼い子どもの命を奪ったことで、イ・ソンゲに非難が集中してしまう。
第5話 父の苦悩大業を志した自分のせいで息子たちが争うことを嘆いたイ・ソンゲは、開京を離れて東北面に帰ることを決める。知らせを受けたバンウとバンウォンは父親の前で土下座して謝るが、父親の決意を変えることはできなかった。イ・ソンゲが都を離れた噂が広まるとチョンチャン君は胸をなで下ろすが、王大妃はイ・ソンゲが必ず帰ってきて、さらに強い力で王家を揺さぶるだろうと告げる。東北面に向かう途中、腹心のチョ・ヨンムはイ・ソンゲに王になってほしいと話す。
第6話 忠臣の覚悟高麗を守ろうとするチョン・モンジュとその勢力は王につき、イ・ソンゲとの真っ向勝負に出る。チョン・モンジュが敵になったことを知ったイ・ソンゲは落胆するが、絶対に手を下してはならないと釘を刺す。投獄されている罪人たちから証言を得るため急いで清州に向かったチョン・ドジョンとバンウォン。しかしチョン・モンジュが一足早く到着して、罪人を釈放してしまう。そしてチョン・モンジュはチョン・ドジョンを倒す準備に取りかかる。
第7話 師匠と弟子母親の弔問に来たチョン・モンジュと語り合うバンウォン。しかしチョン・モンジュが先に眠ると、バンウォンは近くにあった刃物でチョン・モンジュを殺そうとして思い留まる。一方、イ・ソンゲは明から戻る世子を迎えに黄州へ行き、そこで落馬して意識不明になってしまう。知らせを聞いたチョン・モンジュは、イ・ソンゲ側の大臣を一斉に失脚させ流刑にさせてしまう。父親のもとに駆け付けたバンウォンは意識不明のイ・ソンゲを強引に開京へ連れ戻す。
第8話 権力のせめぎ合いイ・ソンゲが床についている間、チョン・モンジュは失脚させた大臣たちを処刑しようと躍起になるが、イ・ソンゲを恐れた王は保身に走る。一族が窮地に追い込まれるのを見かねたバンウォンは父親の命令に背き、ついにチョン・モンジュの殺害を決心する。そしてイ・ソンゲを見舞った後、自宅に向かうチョン・モンジュを殺害する。バンウォンの計画が成功すると一族は胸をなで下ろすが、イ・ソンゲは烈火のごとく怒りバンウォンを追い出してしまう。
第9話 家族から王朝へチョン・モンジュの死で復権したチョン・ドジョンは王大妃に王の廃位を迫り、高麗の終わりを告げる。臣下たちは玉璽を持ってイ・ソンゲの家に向かい新しい国王になってほしいと頼む。イ・ソンゲは一度は断るものの臣下たちが土下座する姿を見て玉璽を受け取る。家の外で待機していた5人の息子たちは祝杯を上げるが、イ・ソンゲは王の即位式に5人の息子を参加させなかった。イ・ソンゲの態度に臣下たちも戸惑う中、両者の溝は深まっていく。
第10話 母の裏切りイ・ソンゲは臣下たちの任命も行われる前に、末っ子のバンソクを世子にすると言い出す。戸惑った臣下たちは先延ばしにしようと申し出るが、これを聞いていたカン氏が反論する。カン氏は5人の息子たちとイ・ソンゲを仲たがいさせて、自分の息子を世子にして朝廷での実権を握ろうとしていた。ファサンから話を聞いたバンウォンはカン氏に利用されたことに気づき腹を立てて抗議に行く。そしてそんな最中、バンウォンは最愛の息子を失ってしまう。

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