「亀巖(クアム)ホ・ジュン」のあらすじ
郡の長官の子に生まれながら、低い身分の妾の子であるがゆえに蔑まれるホ・ジュン。学識の高さと度胸では一目置かれるものの、密貿易を行いながら、博打に喧嘩に明け暮れる自堕落な日々を送っていた。しかし、そんな日常がダヒとの出会いで一変、二人は恋に落ちる。反逆者として追われるダヒと彼女の父に加担した罪で、ホ・ジュンは故郷を追放される。辿り着いた山陰の地で、貧しい人々に医術を施すユ・ウィテを知り、ホ・ジュンは初めて人生を懸けるに値する目標を得る。医院では将来ライバルとなるドジや、医女イェジンとの出会いの中、仲間からいじめられる辛い下働きの日々が続く。そんなある日、ホ・ジュンはダヒと再会を果たす。ダヒを妻に迎え、一層医術の道に打ち込むホ・ジュンに、また新たな困難が訪れるのだった・・・。
各話あらすじ
- 第31話
イルソの妻が待望の子供を授かり、男児を産む方法を教える評判の医者を訪ねると、それはユ医院を出奔したプサンポだった。
ジュンの破門を聞いたプサンポは「自分と一緒に稼ごう」と誘う。
一度は断わるが、妻や母の苦労を目にして考えを変える。
彼に連れられ、妊娠中の地主の嫁を診察したジュンはお腹の子は男児と診断するのだが・・・。
- 第32話
詐欺を働いていたプサンポと共に捕縛されてしまったジュン。
棒叩きの罰を受け釈放されると家にひと月こもった後、ようやく破門された理由を悟り、ウィテに許しを請うが受け入れられない。
そんなジュンにイェジンは、サムジョク大師の下でハンセン病患者を診るよう勧める。
悩んだ末にジュンは大師のいる寺を目指して旅立つことを決める。
- 第33話
ダヒの後押しを受けて寺にやって来たジュンは、一心不乱に太鼓を叩く患者の少年を目にする。
寺には恩師グァンイクも寄宿していた。
最初は面食らうジュンだったが、やがて患者の世話にも慣れていく。
ある夜、太鼓の少年がサムジョク大師を殺そうとして未遂に終わる。
グァンイクはジュンに、大師と少年にまつわる驚くべき過去を話し始めた。
- 第34話
内医院の優秀な医官だった大師は同期のグァンイクの妹と結婚し、息子サンファを授かり順風満帆の人生を歩んでいた。
だが、ある日息子がハンセン病患者に殺されたと誤解して逆上し患者一家を撲殺。罪を悔いた大師は一家の息子をサンファと呼んで育て、彼の病を治療してきた。
ジュンは、親を殺した大師へのサンファの憎しみを知るのだった。
- 第35話
ユ医院を出たイェジンが寺にやって来た。
同じ頃、寺から逃げたサンファたちが村人から虐待されているのを見て、ジュンは彼らをかばって連れ帰る。
翌朝、薬を試して昏睡状態に陥った大師の手紙でその心を知り、サンファは快復した大師に涙を流して詫びる。
そこをドジが訪ね、イェジンがジュンのために寺に来たと悟り「おまえを忘れる」と言い切る。
- 第36話
大師の下で学んだジュンは内医院を受けるよう勧められる。
ドジも父ウィテの指導で研鑽を積んでいた。
科挙まであと10日という時になり、家に戻ったジュンは試験を受けると妻に告げる。
そんな夫にダヒは今まで貯めた金を渡して送り出す。
途中の宿屋でドジと同宿となったジュンは、歯痛で悩んでいるという下働きのドルセに治療を施してやる。
- 第37話
ドジの医書の盗難騒動が起き、一段落すると今度は病人を診てほしいという村人が宿を訪れる。
科挙があるからと皆が無視する中で、ジュンは往診に出かけていく。
ジュンは「金より命が大事」と貧しい病人を診て薬を処方し感謝される。
朝になり、科挙のために漢陽に発とうとしたところ、話を聞いた村人たちが診察を求めて押し寄せジュンを悩ませる。
- 第38話
次々に訪れる村人たちを見て、月が出るまでという約束で診察したジュンは、ようやく解放され出発。漢陽に着いたドジはその頃、内医院の医官を接待し金塊を渡していた。
ドルセは近道を教えると言ってジュンを自分の家に連れて行き、病気の母を診てほしいと懇願する。
もう一刻の猶予もないと振り払うジュンだが、病人の容態のひどさに驚いて・・・。
- 第39話
ジュンの必死の治療でドルセの母は持ち直す。
ジュンに感激したドルセは馬を調達してくると言って出かけるが、間もなく役人が来て、馬泥棒の容疑でジュンも捕まってしまう。
駆けつけた村人たちの嘆願で容疑が晴れたジュンは、県監からねぎらわれ馬を用意してもらう。
必死で馬を飛ばすジュンだったが科挙には間に合わない。
一方、ドジは合格する。
- 第40話
落胆したジュンはなかなか家に戻らず母や妻の気を揉ませる。
ドジは科挙合格者として意気揚々と戻ってくる。
母はもちろん、厳しい父からも祝われて嬉しいドジだが、イェジンへの未練がまだ断ち切れない。
やがて、県監がドジを祝いにやって来る。
そこにジュンの医療行為を讃える内容の書状が届き、医院の雑用をしていたダヒはそれを知り感涙する。