「芙蓉閣の女たち~新妓生伝」のあらすじ
物静かな性格ながら、誰をも引きつける美貌を持つタン・サラン。ある日、サランは高級料亭、芙蓉閣からスカウトを受けた。芙蓉閣は、美と教養を兼ね備えた妓生のみを抱えることで誉れ高い、韓国唯一の料亭。最初は妓生へのイメージがサランを思いとどまらせていたものの、恋人で大企業の御曹司タモとの別れで心が動く。同じ頃、継母がサランの出生の秘密を明らかにし衝撃を受ける。これで自身の運命を悟ったサランは、妓生として生きることを決意し芙蓉閣の座敷に上がった。一方、サランを忘れられないタモは、彼女が妓生であることに心を痛め、今すぐ辞めて結婚しようと説得をする。サランの心は揺れるが、タモとの身分の差という現実、そして運命を受け入れて歩み始めた妓生の道。涙をのんで拒み続ける。ある日、タモの情熱的な求愛に心の葛藤が最高潮に達したサランは一大決心をする。それはタモと一生共に生きることができない選択だった…。
各話あらすじ
- 第11話
タン・サランはア・ダモの父親の横暴ぶりを知り、奇策を提案する。
母親に家出をさせて、父親に妻のありがたさを実感させようというのだ。
だがダモは、母親の説得に失敗してしまう。
厨房長ハン・スンドクは、娘を捜すため休暇を取る。
オサンは赤ん坊を引き取った家政婦に連絡を求める広告を新聞に出した。
サランとダモはプールでデートをするなど、着実に距離を縮めていった。
- 第12話
クム・オサンは、厨房長スンドクとの間に出来た子を捜すため、赤ん坊を引き取った家政婦に連絡を求める新聞広告を出したが、該当者は名乗り出なかった。
オサンの父シジョが、嫁に勘ぐられないため痴呆症のふりをしたので、事情を知らない家族たちは心配する。
ア・ダモが祖母と香港旅行に行った。
その留守中、ララから「ダモはゲイかもしれない」と言われたダモの父はショックを受け思い悩む。
- 第13話
ア・ダモが香港旅行から帰国すると、息子はゲイかもしれないと心配していた両親が本人に真否を尋ねる。
ダモがはっきり否定すると、今度は結婚を催促するのだった。
ダモの祖母に呼ばれたサランは、香港土産のネックレスを渡される。
帰宅したダモは、そしらぬ顔で祖母とサランを映画に誘うのだった。
3人は楽しいひとときを過ごすが、息子とデートをしたことのないダモの母は、夫も息子も祖母ばかり大事にすると言っていじけてしまう。
- 第14話
タン・サランはア・ダモとのデートを重ねるうちに彼の魅力を知り、以前、唐突にラブホテルに誘われた一件も許せるようになった。
ダモもまた、サランが自分のためにキャッチボールの練習をしていたことを知り、感動する。
ララの祖父母は、サランが実の孫かもしれないと思い、彼女を食事に誘う。
血液型や誕生月などは聞き出せたが、ミーハーな祖母のせいで食事会は中断してしまう。
病院長クム・オサンと厨房長スンドクは、娘の情報を得るためチョン道士を捜しに出かける。
サランは、ララに気兼ねしてダモとの交際を秘密にしていたが、デートの現場をアミに目撃されてしまう。
- 第15話
デートから帰ったア・ダモは、サランに黙って日本への旅に出た。
子の行方を知るためチョン道士を訪ねていった病院長クム・オサン一行は、結局、会えずに帰ってきた。
ララの祖父母はサランの母親に会うが、当時の家政婦とは別人だったため、サランは孫ではないと判断し落胆する。
心労が重なった祖父シジョは、十二指腸潰瘍で入院してしまった。
ダモの祖母に呼ばれたサランは、2人の関係を知らない祖母からダモとの交際を勧められ、彼の誕生日の夜に会うことになった。
- 第16話
タン・サランとア・ダモとの交際を知ったクム・ララは、怒って深酒をし、サランの自宅まで殴り込みに来る。
ダモの祖母は息子夫婦に対し、孫とサランを結婚させる意向を明かして困惑させる。
だが、ダモの誕生日に予定していたサランとの食事会が延期され、その夜、祖母は急死してしまう。
祖母の意向を知らないダモは、日本から帰国してサランを呼び出し、別れを告げた。
「純粋な愛情ではなかった」と告げられたサランは、深く傷つく。
- 第17話
娘が御曹司ア・ダモと別れたことを知ったサランの継母は、サランを芙蓉閣に入れて稼がせようとする。
だがサランは、貧乏に耐えてでも舞踊家を目指すと断言し、レストランでアルバイトを始めた。
ダモは、実母を亡くし気落ちしている父のために、結婚を急いで孫の顔を見せようと決意する。
積極的に見合いをするが、なかなかいい相手に巡り会えない。
ダモと別れ、ララと和解したサランは、ララの祖父シジョに呼ばれて自宅に行った。
シジョは、サランの髪を入手してDNA検査をしようと考えていたのだ。
ところが、病に侵されていたシジョはサランの目の前で息絶えてしまう。
- 第18話
ア・ダモは、タン・サランにア家の養女になるよう提案した。
戸籍は変えないがダモと兄妹のように過ごし、経済的なバックアップをするというのだ。
サランは即座に断るが、ダモは何とか説得しようとする。
ララの叔母ヒョリは、自分が生みの母であることをララに打ち明けた。
ララはショックを受けるが、叔母の家に行くことは拒んだ。
一方、ララの育ての親であるクム院長とジュヒは、愛のない夫婦関係に終止符を打つことに決め、離婚届を提出する。
タン・サランの継母は、妓生になろうとしない娘に嫌がらせを始めた。
夫にもサランを説得させるが、父親から水商売を勧められたサランは傷つき激怒する。
- 第19話
クム院長はハン・スンドクに離婚したことを告げ、再婚話を持ちかける。
困惑したスンドクは断るが、院長への恋心を見抜かれてしまう。
親の離婚を知ったララは、生みの親である叔父宅には行かず、育った家で父と祖母と暮らすことを決意する。
ア・ダモはタン・サランをア家の養女にすべく説得を重ねるが、「一度、恋愛感情を持った相手とは兄妹になれない」と突っぱねられた。
サランの継母は、嫌がらせをしても妓生になろうとしない娘を見て、出生の秘密を本人に打ち明けることを夫に提案する。
- 第20話
ア・ダモは親を喜ばせるため、見合い相手のヨンリムとの結婚を決めた。
ところがデート先の店のトイレでヨンリムとサランの妹がケンカをしたことから、仲裁したララがダモと遭遇することになり、2人の結婚話がサランにも伝わる。
サランの継母は、口を滑らせたふりをしてサランに出生の秘密を明かした。
自分が拾われた子と知ったサランは、数時間悩んだ末に芙蓉閣を訪ね、妓生に志願する。
だがサランの心の傷を見抜いたマダムは、落ち着いてから考え直すよう諭し、いったん家に帰すのだった。