「赤い袖先(原題)」のあらすじ
粛清により一族が没落したドクイム(イ・ソラ/子役)は幼い頃から宮女として仕えるようになる。一方、朝鮮王朝21代国王英祖(イ・ドクファ)の孫、世孫イ・サン(イ・ジュウォン/子役)は悲劇的な事件で父を失い、宮中で孤独に育つ。ある夜、サンはドクイムの機転により窮地を救われ、ドクイムにほのかに想いを寄せるも再会は叶わず時が流れる。数年後、成長したドクイム(イ・セヨン)は持ち前の聡明さで尚宮たちから目をかけられつつも自分の生き方を模索していた。そんなある日走っていたところ足を踏み外し、近くにいた世孫(ジュノ/2PM)を巻き込み池に落ちてしまう。反省文を書くよう命じられたドクイムだったが、書庫を掃除している最中、中へ入ってきた世孫を司書と勘違いし、無礼な態度で追い返してしまう。怒った世孫は何度も書き直しを命じ、2人は次第に距離を縮めていく。だが宮中では勢力争いが激しさを増しイ・サンは命を狙われることに…。
各話あらすじ
- 第1話幼いドクイムの朗読に耳をすませる幼いセンガクシたち。ドクイムは宮廷で禁止されている伝奇叟遊びをしているのがバレて提調尚宮に叱られる提提調尚宮は罰として、ドクイムを亡くなった暎嬪の弔問に行かせる。暗闇の中を歩くドクイムは道に迷い泣き出してしまう。そんな時、亡くなった祖母に一目会いたくて東宮殿を抜け出したサンに出会う。2人は一緒に暎嬪の弔問に行くが、暎嬪の前で泣いてしまうサンをドクイムが慰める。
- 第2話庶民を次々に襲う虎を退治するために奔走するサン。だが英祖はまったく動こうとせずサンをヤキモキさせる。左翊衛から怪我人の報告を受けていたサンは山から滑り落ちてきたドクイムのせいで池に落ちてしまう。その一件のせいでサンに反省文を書かされるドクイム。ドクイムが書庫の係だと知ったサンは成りゆき上、兼司書と名乗ることになってしまう。ドクイムはサンの前で世孫の悪態をつきながら反省文を何度も書き直すのだが…。
- 第3話宮女たちのお祭りの日、虎が祭りの会場に向かったことを知ったサンは、ドクイムに急いで宮女たちを避難させるよう頼む。サンが虎を仕留めて一段落したのもつかの間、虎退治に翊衛司を動かしたサンに臣下たちから非難の声が上がる。ドクイムと写本を行っていた公主たちは何日も土下座する兄のサンを許してもらおうとドクイムに直訴させるが、英祖は腹を立てて写本をすべて燃やしてしまう。部屋から出たドクイムは倒れてしまうが…。
- 第4話兄のサンを見つけて駆けよるチョンヨン公主。公主の後ろにドクイムがいるのを見つけたサンはすぐに扇子で顔を隠すが、ドクイムは池の水に映るサンの顔を見てしまう。断念したサンはついに素性を明かす。書庫を訪れたサンはドクイムにだました理由を並べるが、ドクイムは素直に謝れないサンに失望したと言いのける。部屋に戻ったドクイムは東宮での仕事から外してほしいと頼むが、ソ尚宮には全く通じず、ドクイムは途方に暮れる。
- 第5話妓房に出入りしているサンの後をつけたドクイムは護衛に見つかり、その場で殺されそうになるが、サンによって助けられる。サンは母のヘ嬪が自分を探っていたことを知りショックを受けつつもドクイムの主人は自分であることを言い聞かせる。内人たちが筓礼式の準備でにぎわっていた時、正装したドクイムを見たサンは、ドクイムが王の承恩を受けたのかと勘違いしてドクイムに詰め寄るが、式の練習だと知ると慌てて立ち去ってしまう。
- 第6話英祖に謹慎を命じられ書物も取り上げられたサン。ドクイムはサンに書物を読み、サンの使いで同徳会にも参加し、王妃にも会いに行く。ドクイムの聡明さに気付いた王妃は、親蚕礼でファワン翁主の鼻っ柱をへし折る方法を考えさせる。清の絹を買い占めたと情報を得たドクイムは王妃にそれを告げ、王妃はファワン翁主を叱りつける。話を聞いた英祖は王妃の行動に納得し、さらにサンを許してほしいと訴える王妃の願いを聞き入れる。
- 第7話機嫌の悪いサンをなだめるために沐浴を試みる宮女たち。中宮殿から戻ったてきたドクイムはサンの世話に無理やり投入させられる。だが浴槽に熱湯を注ぎたそうとしたドクイムは重心を失い浴槽の中に落ちてしまう。慌てるサンとドクイム。ずぶ濡れになったドクイムは急いで衣服を着替える。翌日の侍講院でもサンはうわの空で暇さえあればドクイムの姿が浮かんで集中できない。そんな時、外でドクイムと仲間の会話が聞こえてきて…。
- 第8話ドクイムを待ち構えていたサンは、ドクイムの全ては自分によって決まるのだと告げその場を立ち去る。ドンロは同徳会に御医を連れていき、英祖が認知症にかかっていることを伝える。事実を知って驚くサン。一方提調尚宮はドクイムを呼び出し、宮殿にいる七百人の宮女たちのために世孫の後宮になってほしいと頼むが、ドクイムは世孫を信じればいいと伝えて帰る。翌日部屋から出てきた「女範」のせいでドクイムは連れていかれる。
- 第9話庭に並べられたたくさんの凧が、戦で使われる合図凧だと教えられたドクイムは、有事の際には必ずサンを守ると話す。サンはしきりに話をはぐらかすドクイムに、子どもの頃、暎嬪の弔問に行った後、ずっとドクイムを恋しがっていたことを話す。しかし何の意味も持たぬと突き放すドクイムにサンは言葉を失う。
一方で英祖の認知症はどんどん進みサンと王妃は心配する。英祖は陵幸に行くサンに万が一のために兵士を動員できる札を渡す。
- 第10話謀反を察知して合図凧でサンに知らせたドクイムは、サンを案じて行宮に向かって走り続ける。サンを見つけたドクイムは安心して意識を失う。謀反に失敗した提調尚宮は失脚した元左議政に救いを求める。元左議政は世孫が兵を引き連れて都に向かっていると謀反をでっち上げ、英祖を不安にさせる。話を聞いた英祖は世孫に離宮を命じる。ヘビンは行宮で襲われたにも関わらず英祖に疑いを掛けられているサンを助けたいと王妃に相談する。