「Mother(原題)」のあらすじ

幼い頃に受けた心の傷を抱え、周囲に心を閉ざして生きてきたスジン(イ・ボヨ ン)。勤めていた鳥類研究所が閉鎖され、小学校の非常勤教師として働くことに。 そこで母親(コ・ソンヒ)とその恋人から虐待を受けている8歳の少女ヘナ(ホ・ユ ル)と出会う。ヘナが虐待を受けていることを知ったスジンはこれまで感じたこと のない母性が自分の中に生まれていることに気づく。そしてスジンはへナを守る ため、偽の母娘となって2人で逃亡することを決心する。

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各話あらすじ

第1話江原道のとある大学の鳥類学研究室で渡り鳥の研究をしていたカン・スジンは、研究室の閉鎖に伴いアイスランドの鳥類学研究所に移る予定だった。出発までの数週間、近くの小学校で教師をすることになり、そこでキム・ヘナという女子児童に出会う。キム・ヘナは母子家庭育ちで、体に殴られたようなアザがあった。ある晩、ヘナが夜遅く1人で街を歩き回っているのを見かけたスジンは、母親と連絡が取れるまで自分の家で預かることにした。そしてヘナを家に送っていったスジンは、家の前でヘナの母親が同居している男を見かけゾッとする。自分の昔の体験と重なったのだ。ある晩、ヘナの忘れ物を届けに家を訪ねると…。
第2話母親から捨てられたヘナを見て、ヘナを助ける方法は母親と引き離すしかないとスジンは考えた。そしてヘナが海で溺れて死んだと見せかけて、2人でアイスランドへ行くという計画を立てる。ヘナ失踪事件の担当刑事のチャングンは、ヘナの母親ジャヨンと同居男のソラクがヘナを虐待していたという情報から、これが単なる失踪事件ではないことに気付き、必ずヘナを捜すと決心していた。同じころスジンの育ての親、女優のヨンシンもスジンを捜していた。彼女はがんが再発し10年も連絡を取っていなかったスジンに会いたいと願っていたのだ。雪の中、世間の目から身を隠すようにしてヘナと移動するスジンは、高速バスで不思議な女性と出会い、その晩、宿を提供してもらうが…。
第3話スジンとヘナは、スジンが子どものころお世話になった養護施設に向かう。当時子どもたちを育てていたクララ先生は、今は認知症の症状が出始めた老人になっていた。養護施設は閉鎖されていたが、そこでつかの間、3人は楽しい時間を過ごす。そのころ刑事チャングンは、ヘナの母親ジャヨンの虐待が行方不明に関連があると直感していた。防犯カメラの映像を見せながらジャヨンを尋問するが確実な証拠が見当たらなかった。テレビでインタビューする母を見たヘナは、母がそこで言ったことに衝撃を受けてしまう。そんなある日、クララ先生が病院に連れていかれることになり、スジンとヘナの逃避行がまた始まった。今度はスジンの育ての親ヨンシンの所に行くことにしたのだが…。
第4話10年ぶりに帰ってきたスジンを見て、ヨンシンは抗がん治療を受ける決意を固めた。そして何の事情も話さずお金をくれと言うスジンに、10回会ってそのたびに100万ウォンずつ渡すという約束をする。しかたなくホテルにヘナを残し、スジンはヨンシンと食事に行くが、そこにはヨンシンの主治医のジノンがいた。実はジノンは鳥が好きで、スジンに会いたいと思っていたのだ。ヨンシンが席を外し二人きりになってしまったが、ヘナのことが気になっているスジンはホテルに戻りたくてしかたない。食事もせず席を立ちホテルに戻ってきたが、どうもヘナの様子がおかしい。そして夜中、高熱が出てぐったりして反応しないヘナを見て慌てたスジンは…。
第5話ホテルでヘナを診察中に事情を察したジノンは、スジンに行き場がないなら自分の家に来てもいいと言うが、スジンはヨンシンの家のそばで理髪店を経営しているホンヒの所へ行く。ヘナはホンヒに懐き屋上の部屋を借りて住むようになった。ある日、ヘナがホンヒの持っていた鍵で理髪店の奥にある金庫を開けると、そこには思わぬ物が入っていた。屋上の部屋でそれを見たスジンは、言葉を失い階下のホンヒの所へ行くが…。そのころソラクは、ジャヨンが取り調べを受けていたため以前の恋人たちの助けを借りて逃亡していた。そしてヘナの「好きなものノート」に以前に自分が殺した子どもの名前、そしてスジンの名前があることに気付く。
第6話理髪店のホンヒはスジンの実母だった。ホンヒは昔のヨンシンのドキュメンタリー番組を見てスジンの居場所を知り、近くに住んでいたのだ。ホンヒが実母だと知ったスジンは、怒りをあらわにしてカップを割り手をケガしてしまう。ヘナを連れて理髪店を出たスジンは、ジノンの家で治療をしてもらった。翌日、公園で1人でスジンを待っていたヘナは、偶然スジンの妹ヒョンジンに会ってしまう。こうして家族に「スジンに子どもがいる」と知られてしまった。ある日、スジンを慰めたいジノンは、スジンとヘナを渓谷に連れ出し鳥を見ながらゆっくりする時間をあげることにした。そして帰りに鳥かごの鍵を返しに理髪店に寄るのだが、そこへヒョンジンから話を聞いたヨンシンが現れて…。
第7話ホンヒがスジンの実母だと知ったヨンシンは怒りのあまりホンヒを殴り、そのまま倒れてしまった。死期が近いヨンシンは、最後までスジンの唯一の母親として死にたいと願い、ホンヒを引っ越しさせることに決めた。それを知ったスジンは、実母のことは考えたくもないから放っておいてくれと頼む。そしてその代わりスジンとヘナはヨンシンの家にしばらく住むことになった。ある晩、スジンは街にあるマリア像を見て子どものころのことを思い出す。今まで記憶の奥深くにしまっていたのは、海辺に立った母親が幼い自分のことを殺そうとする場面だった。そのころスジンの妹ヒョンジンはヘナの行方不明事件を取材しにムリョンへ行ったのだが…。
第8話ヒョンジンはスジンが連れている子が行方不明になっているヘナだという事実をムリョンで知り衝撃を受ける。またイジンも家族関係証明書を取り、ヘナがスジンの籍には入っていないということを知ってスジンを問いただした。スジンは家族に迷惑をかけることはできないと思い、できるだけ早くアイスランドにヘナと発つ準備を進める。出発する前にホンヒに会い、幼いころ海辺にいたホンヒが男から虐待を受けて傷だらけだった姿を思い出したと告げると、ホンヒは驚くべき事実をスジンに告白した。そのころ、ソラクはスジンの存在を突き止め、またジャヨンもスジンがヘナを連れ去った可能性があると知り、ヨンシンの家に向かっていた。
第9話ジャヨンがヨンシンの家に来たことでヘナがスジンの子どもではないということが家族に知られた。ジャヨンを見たヘナはすぐにホンヒの所に向かうが、そこにはスジンもいた。どうにかしてジャヨンはヘナと一緒に帰ろうとするが、ヘナは隠れて出てこない。今まで母親から受けた傷の数々を思い出したヘナは、ジャヨンと一緒に行こうとしなかった。スジンの家族は今後どうすべきか話し合い、ヨンシンは養子縁組みを破棄することで、スジンを遠くに送ろうと決心する。しかし、それを聞いたヘナは自分のせいでスジンが家族と離れ離れになると思ってしまった。そのころ警察も目撃者の情報によりスジンがヘナを連れ去ったことを調べ上げていた。
第10話ヘナはスジンの元を離れジャヨンの所に戻る決心をし、早朝に置き手紙をして来た道を戻ることにした。ヘナがいないことに気付いたスジンはジノンの助けを借り清凉里駅に向かった。ヘナは1人でも怪しまれないよう工夫を凝らしながら清凉里駅に来てムリョン行きの切符を買おうとしていた。しかしヘナを捜していたのはスジンだけではなかった。ソラクが一足先に駅にいるヘナを見つけて近づいていたのだ。ソラクが接触する直前にヘナを見つけたスジンは、急いで空港へ向かいアイスランドに行こうとするが、ちょうどそのころジャヨンがスジンのことを警察に通報したため、警察がヨンシンの自宅にまで来ていた。

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