「師任堂(サイムダン)、色の日記<完全版>」のあらすじ
大学で韓国美術史の非常勤講師を務めるジユン(イ・ヨンエ)は世紀の発見と言われる絵画「金剛山図」の発表を任せられるが、ジユンの一言から偽作疑惑が持ち上がってしまう。そんな中、ジユンは教授就任をかけた重要な学会に出席するためイタリアに向かい、そこで偶然古い日記を手に入れる。本に押された印を手掛かりにある古城を訪れると、そこには自分そっくりの女性が描かれた「美人図」があった。美人図と日記を持ち帰る研究を進めるジユン。日記には2人の芸術家サイムダン(イ・ヨンエ/二役)とイ・ギョム(ソン・スンホン)の切ない愛の記録が記されていた。そして日記を読み進めるうちに、金剛山図の真作に関する秘密も記されていて…。
各話あらすじ
- 第21話 楊柳紙所の勝利最終審査にて楊柳紙所の長として登場したサイムダンに驚きを隠せないフィウムダン。明の勅使の提案で二人はそれぞれの紙に絵を描くことに。顔料の細工に気付いたサイムダンは飾られていた山茱萸(ルビ:サンシュユ)を使って梅の枝を表現し、見事に勅使の心をつかむ。一方、ギョムに悪事を暴かれ流罪となったチヒョンは虎視眈々と再起を狙っていた。時は現代へ。助手たちの信頼を回復するため、ミン教授は真作「金剛山図」を隠し持っていることを助手たちに告げるが…。
- 第22話 夫婦の危機今や漢陽の有名店となり、活気溢れる楊柳紙所。サイムダンは心置きなく制作に没頭していたが、夫ウォンスはそんな彼女に隠れてクォン氏の居酒屋に入り浸っていた。そんな中、2年ぶりにギョムが漢陽に戻って来る。同じ頃、チヒョンはいまだに復権できないことにいら立っていた。そんなチヒョンのために朝廷を探らせるフィウムダン。一方、ウォンスの様子に不信感を持ったサイムダンはクォン氏の元を訪ね、仲睦まじい夫とクォン氏の姿を目撃してしまう。
- 第23話 復権への策略体調不良を理由に世子に摂政を命じる中宗。世子はギョムに助言を求めるが、中宗はギョムが摂政に関わることに不快感を示す。その頃、フィウムダンは中宗の側室の娘、貞順王女に取り入って王宮に戻って来る。一方、ウォンスは愛人クォン氏の言いなりにサイムダンの絵を持ちだして売り払ってしまう。そんなウォンスに心を痛めるサイムダン。だが工房に戻ると、絵はすべて元通りになっていた。そこにはギョムからの文と芍薬の絵があり…。
- 第24話 さらなる野望フィウムダンとチヒョンの復権が腑に落ちないギョムはイム・コッチョンに経緯を探らせる。流罪先から戻ったチヒョンはさらなる野望を抱き、フィウムダンが止めるのも聞かず、倭寇と危険な取引をしてしまう。中宗の体調が思わしくないのを見て、御真影制作を思いついた世子はギョムに制作の全権を与えることに。一方、現代。ミン教授が学長就任式を迎えていた。その日、ジユンとサンヒョンは論文盗作疑惑を突きつけられ、さらに、ヘジョンは博物館を免職処分にされてしまう。
- 第25話 御真影絵師男装して図画署の画員に応募したメチャンは最高点を取るが、女だとばれて追い出されてしまう。ギョムからの手紙でメチャンの悔しさを知ったサイムダンは御真影絵師募集に応募、見事に任命を勝ち取る。喜ぶ子どもたち。その頃、ウォンスはサイムダンがクォン氏に宛てた手紙を見つけ自分が大切にされていたことを知り涙する。一方、現代。戦う決心をしたジユンは堂々とミン学長の前に姿を見せる。そんなジユンに、ついにラドが姿を見せる
- 第26話 二人の天才絵師御真影を描き始めるサイムダン。ギョムは没頭する彼女に差し入れを持って訪れる。しかし大臣たちは女人が絵師になったことでサイムダンへの反発を募らせていた。民衆に支持されるサイムダンとギョムに危機感を持った中宗は二人を一度に葬るため、ギョムに御真影の合作を命じる。一方、フィウムダンは倭寇が欲しがる兵船図本を図画署から盗み出すが、チヒョンに渡すのをためらっていた。こうして御真影が完成、歓喜のなかで人々の前にお披露目される!
- 第27話 金剛山へサイムダンを拉致したチヒョン。死闘の末、チヒョンを倒したギョムだが、死に際に拉致は王命だったと告げられ愕然とする。一方、サイムダンを助け出したフィウムダンは息子をサイムダンに委ねて立ち去る。その頃、中宗は比翼堂と楊柳紙所を閉鎖させ、ギョムを反逆者に仕立てていた。心労の果てに家に戻ったサイムダンだが、ウォンスとクォン氏の姿を見て張りつめた糸が切れたように号泣してしまう。そんな母にメチャンは金剛山行きを進めるのだった。
- 第28話 天に届く悲しみサイムダンを追って金剛山にやって来たギョム。山々の頂を描きながら、出会ってからの数奇な運命を思い返す二人。しかし数日後、サイムダンは母として生きることを選び、ギョムを残して下山する。そんな彼女を待っていたのは自宅監禁の王命だった。それを知ったギョムは自ら義禁府に出向き、反逆の罪を認めてしまう。一方、現代。クラブの作業室で美人図の異変に気付いたジユン。そこに男たちが現れ金剛山図を奪おうとする。追いつめられたジユンは屋上へ行き…。
- 第29話 運命の出会い昏睡状態のなかでジユンはサイムダンと出会う。サイムダンとの出会いは運命だったと確信するジユンはギョムを助ける方法をサイムダンに伝える。目覚めたサイムダンは中宗が父に贈った詩を世子に委ね、ギョムを助けて欲しいと頼む。島流しの当日、流刑地に送られるギョムを道中で逃がしてくれたのは内禁衛将だった。ギョムは船を手配し待っていたサイムダンに「共に行こう」と言い、自分で掘った比翼鳥の判子をサイムダンの胸にかける。
- 最終話 今も夢の中に記者会見を開いた館長は「金剛山図」が偽作だと告げ、ミン学長は初めから認識していたと明かす。やっと昏睡状態から目覚めたジユンはヘジョンから事の経緯を聞き、笑顔を見せる。幸せに暮らそうとミンソクに囁きかけるジユン。一方、朝鮮時代。サイムダンに平穏な日々が戻ってくる。ヒョルリョンは首席で進級し、一緒に暮らしていたジギュンも母フィウムダンとの再会を果たす。その頃、イタリアに渡ったギョムは今も胸の中にサイムダンの面影を鮮明に息づかせながら暮らしていた…。