「客主」のあらすじ

19世紀末。チョン家客主の一行は行商の旅を続けていた。ところが、狡猾な両替客主のハクチュン(キム・ハクチョル)の陰謀に巻き込まれ、一行を率いるオス(キム・スンス)は命を落としてしまう。チョン家の行商権は巨商ソクチュ(イ・ドクファ)の手に渡ってしまった。娘のソレは復讐心を抱いて妓女となり、息子のボンサムは天涯孤独の身となった。10年後。ボンサム(チャン・ヒョク)は牛商人のソンジュン(キム・ミョンス)に商売を教わり、次第に頭角を現していく。姉のソレ(パク・ウネ)は父の仇を討つため妓女となってハクチュンに近づいていた。その一方、ボンサムの幼なじみだったソゲ(ユ・オソン)はソクチュのもとで商才を発揮。朝鮮一の商人になるべく野心をたぎらせ、やがてボンサムの前に立ちはだかる。

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各話あらすじ

第31話



【真冬の毒蛇】


ソリンとケトンの会話を耳に挟み、ユスを連れ去ったのはケトンだったと知ったボンサムは、ケトンとの縁を切る決心をする。


そんな折、ケトンはソゲからソリンの殺害を翌日実行する旨が伝えられる。


明くる日、干しダラ商売が軌道に乗った松坡馬房では取り引きを望む元山の客主たちが押し寄せる。


願ってもない話に喜ぶボンサムたち。


厨房ではソリンが客主たちに振る舞う食事の準備を進めているが、そんなソリンを何者かが見つめていた。



第32話



【元山開港】


最愛の妻を亡くし、興奮状態で斧を手に辛家大客主に押し入ったボンサム。


ボンサムからソリンが殺されたと聞いて動揺したソクチュは、思わず自分が犯人だと答えてしまう。


そんなソクチュに向かってボンサムは力任せに斧を振り下ろす。


その頃、朝鮮では東莱に続き元山が開港し、日本人の商人が大挙して元山に押し寄せていた。


開国の流れに戸惑う商人たちであったが、その新しい流れはボンサムたちの松坡馬房をも巻き込もうとしていた。



第33話



【手形の行方】


ソクチュがウォルに全財産を預けたことを知ったミン・ギョムホにより、追われる立場となったウォル。


元山にいたボンサムはウォルが役所に追われていることを知り、急いで松坡へ向かう。


そんな中、ギョムホはソクチュがウォルをかくまわないよう捕らえ財産を没収すべきだと王妃に進言し、ソクチュのばく大な財産を手中に収める外堀を固める。


そんな中、ウォルは馬房の仲間たちの助けを借り、厳重に警備された京畿道からの脱出を試みる。



第34話



【沈む太陽】


ソクチュから預かった1千万両の手形をウォルから受け取ったボンサムだが、ソクチュの本心を確かめるために漢陽へ向かう。


山賊が手形を燃やすのを目撃したソゲはソクチュの財産を諦めようとするが、松坡馬房の働き手たちが楽しそうに酒盛りするのを見かけ、一杯食わされたことに気づく。


ソクチュの手形がボンサムの手に渡ったことをソゲから聞かされたギョムホはソクチュに財産の受け渡しを要求するが、ソクチュは頑として拒否する。




第35話



【米不足】


父親を死に追い込んだ張本人がソゲだと知ったボンサムはソゲに襲いかかる。


ボンサムがソリン殺しもソゲの仕業かと問い詰めようとした途端、激痛が後頭部を襲い、意識を失ってしまう。


元山の開港後、ギョムホは日本人の商人との交易を利用し私腹を肥やそうとたくらむが、ヨンイクは自由交易は時期尚早だと反対する。


それを見たソゲはギョムホに宣恵庁の倉庫にある年貢米を自分に回すよう頼み、日本人の商人に売りつけ蓄財を試みる。




第36話



【血染めの殺生簿】


任房の行商人を率いて傘下に入るようヨンイクに迫られたボンサムはヨンイクの提案を断固として拒否する。


怒ったヨンイクは獄につなぐと脅すが…。


その頃、俸禄の米への異物混入がきっかけで訓練都監の兵が反乱を起こし、宮殿などに押し入る事件が発生する。


兵たちはギョムホ、ヨンイク、ボヒョン、ソゲばかりか王妃までも標的にしていた。


暴徒と化した兵たちはかねてからの米不足に怒った民衆と合流、松波馬房の働き手もそれに賛同するが…。




第37話



【ミン氏派と大院君派】


行商人の裁きにかけられることになったソゲ。


ボンサムはソゲの罪状を読み上げて死刑を宣告するが、ソンドルはソリンの死の真相を明らかにするようソゲに迫る。


一方、朝廷ではミン氏一族に代わり大院君が実権を掌握し、王妃とヨンイクは忠州に身を隠していた。


その頃、ヨンイクはソンドルとボンサムの仲を切り裂くべくひそかに画策していた。


ミン一族の復活に行商人の力が必要だと考えたヨンイクはボンサムに協力を持ちかける。




第38話



【国を守る3つの物】


ソンドルが両班出身であり、そのために仲間を裏切ってヨンイクと手を組んだことを知ったボンサムはソンドルと縁を切る決意をする。


その頃、漢陽では清軍が騒乱を鎮圧してミン氏一族が復権し、ヨンイクも朝廷に返り咲く。


王妃も宮殿に戻り、王妃救出の功を上げたケトンは真霊君に封じられたうえ俸禄と邸宅を与えられる。


そんな中、ソンドルを失ったボンサムは友情の大切さを痛感し、ソンドルが身を寄せるヨンイクの屋敷を訪ねる。




第39話



【朝鮮流水組合商会】


ボンサムと結婚するため国師堂を出たいというケトンに激怒した王妃だったが、一途に相手を想うケトンの姿に心を打たれ結婚を承諾する。


さらに王妃は結婚祝いとして人参の売買独占権である黄帖を与えると決めるが、その頃ボンサムとソンドルは米の買い入れを巡り熾烈な争いを繰り広げているさなかであった。


ボンサムが実質的な黄帖の持ち主になることに危機感を抱いたソンドルとヨンイクはケトンの結婚を阻むため、ある策略を考える。




第40話



【任房の危機】


朝鮮流水組合商会の店開きで日本人死者が出た事件はたちまち外交問題に発展し、義禁府はボンサムの追捕令を下す。


仲間の勧めでケトンの屋敷に身を潜めたボンサムはソリン殺しについてケトンを問いただす。


一方、ソンドルは自分のたくらみでボンサムが死刑の危機に直面していることに動揺するが、なすすべがない。


ちまたでは朝廷がボンサムを処刑し任房を閉鎖しようとしているとの噂が流れ、行商人たちは団結してこれに対抗しようとする。




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