「客主」のあらすじ
19世紀末。チョン家客主の一行は行商の旅を続けていた。ところが、狡猾な両替客主のハクチュン(キム・ハクチョル)の陰謀に巻き込まれ、一行を率いるオス(キム・スンス)は命を落としてしまう。チョン家の行商権は巨商ソクチュ(イ・ドクファ)の手に渡ってしまった。娘のソレは復讐心を抱いて妓女となり、息子のボンサムは天涯孤独の身となった。10年後。ボンサム(チャン・ヒョク)は牛商人のソンジュン(キム・ミョンス)に商売を教わり、次第に頭角を現していく。姉のソレ(パク・ウネ)は父の仇を討つため妓女となってハクチュンに近づいていた。その一方、ボンサムの幼なじみだったソゲ(ユ・オソン)はソクチュのもとで商才を発揮。朝鮮一の商人になるべく野心をたぎらせ、やがてボンサムの前に立ちはだかる。
各話あらすじ
- 第21話
【大行首の逆襲】
プンドゥン峠を封鎖していた黒幕がソクチュだと知ったボンサムは漢陽に戻り、ソクチュを問いただす。
しかしソクチュは王室の財政を賄うためにやったことだと開き直り、ボンサムに利権を与える代わりプンドゥン峠の開通を諦めるよう取り引きを持ちかける。
開市場(国際市場)でドリらは雪花紙を1束400両で売ろうとするが日本人商人の反応は鈍く、売れる気配はない。
そんな折、ソゲが現れ1束410両で買うと申し出る。
- 第22話
【接長選挙】
プンドゥン峠は開通したものの、六矣廛の買い占めのせいで物資を仕入れられず、不満を募らせる行商人たち。
彼らに詰め寄られたボンサムは、なんとしても品物を仕入れると約束したものの、手立ては浮かばない。
万事窮したボンサムはソゲにひざまずき、物資を回すように懇願する。
そんなボンサムにソゲは1つのヒントを与える。
その頃、漢陽ではソリンが妊娠中毒症にかかり、心配したソクチュがケトンを呼んで手当てにあたらせる。
- 第23話
【遊説】
ボンサムの身を案じるソリンはお腹の子のためにも立候補を辞退するようボンサムに懇願する。
その言葉を聞き、言葉の真意を確かめようとするボンサムだが…。
京畿道任房の接長候補が出そろい、ソゲとボンサムの遊説が始まる。
あるべき任房の姿と抱負を語って熱烈な支持を受けるボンサムに危機感を募らせるソゲ陣営。
そんな中、ソリンがボンサムから贈り物まで受け取ったことを知ったソクチュが激怒し、ソゲにボンサムの暗殺を指示する。
- 第24話
【判決】
牛皮密売及び牛の闇処分の罪状で広州府の獄につながれたボンサムはソゲが仕組んだ陰謀に違いないと考え、接見に来たソゲを問い詰めるが、ソクチュの命令だと聞かされ、衝撃を受ける。
ボンサムを救出するため、奔走するケトンはソクチュに泣きつくようソリンを説得するがソリンはこれを拒否する。
一方、ボヒョンはボンサムを生かして自分の手下にすべきだというケトンのお告げに従うことにし、広州府へ向かい、ボンサムと接見をする。
- 第25話
【命懸けの出産】
六矣廛による干しダラの買い占めが続く中、ボンサムは独自に干し場を作り、行商人に干しダラを供給することを提案するが、あまりにも壮大な計画のため仲間たちの猛反対に遭ってしまう。
そんな折、元山の開市場でソンジュンらと再会し、かつてタラ漁の大船主だった男を紹介してもらう。
ソリンの出産日が近づき出産準備に奔走するソクチュは、出産の介助をケトンに一任し、出産のあとに必ずソリンに飲ませるようにと漢方薬の包みを渡す。
- 第26話
【ユスの誕生】
お産の途中のソリンを辛家大客主から連れ出したソンドルらはボンサムと合流して都城を抜け出そうとするが、都城の門はソクチュにより封鎖されてしまい、ボンサムたちは行き場を失う。
偶然、門を通りかかったボヒョンは辛家大客主による厳重な警戒に疑問を感じ、探りを入れようと辛家を訪ねる。
その頃、目の前でソリンを誘拐され事の成り行きを案じつつ、国師堂に戻ったケトンは、待ち受けていたボンサムらにソリンの出産の介助を嘆願され…。
- 第27話
【千家の干しダラ】
松坡へ行ったソクチュは赤子のユスを連れ帰ろうとするが失敗する。
そんなソクチュにケトンはボンサムとソゲの負債をめぐる約束を教え、ボンサムが身分証を失う際にソリンと取り引きするよう助言する。
ユスをソリンに託しヨンデ谷に戻ったボンサムだが、ヨンデ谷は晴天続きで極寒の中でこそ上物になる干しダラたちは異臭を放ち始めていた。
その頃、ケトンはボヒョンの紹介で王妃ミン氏に呼ばれ、世子が病であることを言い当てる。
- 第28話
【ボンサムの結婚】
辛家大客主を訪れた全羅道の客主たちに千家干し場で作った干しダラを売り込むボンサムだが、客主たちはソクチュの報復を恐れて買おうとしない。
何としても干しダラを売りたいボンサムはソクチュの家に忍び込み、2人の客主に干しダラを売り込むことに成功する。
そのことを知り、激怒したソクチュはソゲにある命令をするが…。
その頃、雪岳山で百日祈祷を行うケトンは、祈祷の最中に力尽きて倒れ込む姿をミン・ギョムホ一行に見せつける。
- 第29話
【返済期限】
自ら投降し、海賊の討伐隊に連行されるソンジュン。
連行される途中で出会ったソゲに討伐隊が成功を報告する様子を見たソンジュンは、海賊討伐の一件がソゲの策略だと直感し、ソゲを問い詰めるが、ソゲは開き直るばかり。
ソンジュンはソゲを道連れにして崖から飛び降りてしまう。
一方、討伐隊による倉庫への放火により苦労して作った大量の干しダラの在庫を失ってしまったボンサムは、全羅道の客主たちへの納品に頭を悩ませる。
- 第30話
【百日祝いの宴】
パングムが自分の身代わりで死んだことに気づいたソリンはケトンが黒幕だと直感する。
ケトンの元を訪ね、問いただすソリンだが、ケトンは最後までしらを切り通す。
そんな折、全羅道の市場で有毒な薬物により色づけされた干しダラが千家干し場製の商品して出回る事件が発生する。
ボンサムは犯人を捜すため、ソリンとユスを残し、現地に向かう。
その頃、ソクチュへのとどめを刺すことを決意したソゲは、ケトンにユスをさらうように指示を出す。