「華政(ファジョン)」のあらすじ
各話あらすじ
- 第41話
朝鮮に君臣関係を求める清との調印式で、後金の圧力を突っぱねる仁祖。
世子と王世嬪が貞明と内通していたことを知った仁祖はもはや誰も信じることができず、調印式の席を蹴って出ていってしまう。
突然の仁祖の変貌ぶりに驚く世子と朝廷の臣下たち。
世子を案じた貞明は王世嬪を訪ねて様子をうかがうが、淑媛の言動から事の背景には淑媛の企みがあったことを感じ取る。
世子は仁祖を思い留まらせようとするが、貞明と世子夫婦が内通していたことを知った仁祖は憤りを抑えることができず考えを曲げようとはしない。
すぐに都には清との戦が始まるという噂が流れ、民は動揺し混乱する。
その様子を見たカン・ジュソンはほくそえみ、ジュウォンは追い詰められた世子を案じる。
- 第42話
清が朝鮮に攻めてきたことが朝廷に伝わると、朝廷では仁祖を避難させるべきだという意見が持ち上がる。
だが清陰は一国の国王が3度も宮殿をあけて逃げるのかと非難する。
国の危機にもかかわらず自分の身だけを案じ、朝廷で言い争う臣下たちを見た仁祖は情けないと怒鳴りつけ、王族の女子供を江華に避難させたあと臣下たちは朝廷に残り一緒に戦えと命じる。
だが清軍の勢いは予想以上にすさまじく、瞬く間に開城を通過して坡州に到着し、江華へと向かっていた。
一方、江華に避難しようとしていた王世嬪の一行は船を横取りされ、渡しで足止めを喰らう。
途方に暮れる一行の前に現れた大君は状況を説明し、楊花の渡しにある自分の船で渡るようにと助言する。
- 第43話
清との戦で完全に敗北した朝鮮。仁祖が清と君臣関係を結び清にひれ伏したあと世子と鳳林王子は朝鮮の地を去る。
世子と王子が清に行くのを拒まなかったのは朝鮮の捕虜を1人残らず取り戻すためだった。
一方、仁祖により遠方に送られていたキム・ジャジョムが戻り、再びカン・ジュソンと手を組む。
それから8年経ったあと、朝鮮を離れていた世子と鳳林王子は朝鮮に戻ってくるのだが、ちょうどその日、仁祖はかねてから訴えていた体調不良により床につく。
この日を心待ちにしていた貞明は2人が帰ってくるという知らせを聞いて心を躍らせる。
そして別造庁をはじめ国民も2人の帰りを大歓迎する。
神妙な面持ちで入宮する世子と王子は危篤状態に陥り、すでに目を開けることもできない仁祖に帰国の挨拶をする。
世子は宮殿に戻るなり腐敗している朝廷を一掃することを決意する。
貞明とジュウォンは世子の安全のためにも急ぐべきだと動き出す。
- 第44話
清のヨン将軍と世子の協力によってカン・ジュソンの一味が一斉に検挙される中、危篤で床に伏していた仁祖が目を覚ます。
王座に固執し、世子に王座を取られることを恐れていた仁祖はものすごい剣幕で世子を呼んでこいとまくし立てる。事の重大さに気づいた鳳林王子は貞明にいきさつを話す。
仁祖がただ怒って世子を捜していると聞いた貞明は訳が分からず、ジュウォンや王子もただ世子を案じるのだが……。
ヨジョンを訪ねた左議政は、世子を信じられない仁祖と、どこまでも信じる息子の世子との間にこれから起こる悲劇を想像しながら、それを楽しもうと企む。
仁祖は清にひれ伏した日のことを思い出しながら、世子が清と内通し味方につけ王座に就くために帰ってきたのだろうと世子をなじる。
仁祖の言葉を否定する世子だが、その世子に仁祖は東宮殿から出てきた証拠の品を差し出す。
だが世子がいくら否定しても仁祖は聞き入れず、自分が床についている間、王のように振る舞った世子が自分を見下していると判断し追放する。
- 第45話
頑なに世子を否定する仁祖に取り入った淑媛は、結局医師を抱き込み世子の暗殺を企てる。
仁祖に直訴して東宮殿に入ろうとする貞明よりも先に東宮殿に向かったジュウォンとイヌは世子に危険が迫っているのを感じ警備の兵士たちといさかいを起こすものの、話を聞いた仁祖が駆けつけた時、世子はすでにこの世の人ではなかった。
世子の死に直面した仁祖は言葉を失う。嬪宮は東宮殿から出てきた仁祖に、王様が息子を殺したのだと泣き叫ぶ。東宮殿から出てきたジュウォンは世子を殺した者を絶対に許さないとイヌに告げる。
訃報を聞いた朝廷の役人たち、別造庁の職人たち、そして全国民は、国の希望を失ったと涙を流して悲しみに暮れる。
仁祖は淑媛とジャジョムが世子を殺したことを察して問い詰めるのだが……。
- 第46話
左議政の命令で教旨を出すよう命じられていた都承旨は、王命ではないことを理由にそれを拒む。
朝廷に呼び出されていた臣下たちは待ちわびていたのだが、そこに出かけたはずの仁祖が帰ってくる。
突然宮殿に帰ってきた仁祖は朝廷で鳳林王子を世子に冊封すると告げる。
仁祖の突然の変化に混乱する左議政と淑媛の一味。
仁祖は勝手に事を進ませようとした左議政を一喝し、自分が承政院に告げると強気に出る。
仁祖は貞明に助言された内容を深く考え、鳳林王子に早く王座に就き政に行うよう指示する。
鳳林王子の冊封が決まり、その後ろ盾である貞明の安否が問われる。
ジュウォンとイヌはジャギョンと一緒に貞明の護衛を徹底的に行うことを誓う。
鳳林王子は世子に冊封されたあと朝廷の政に堂々と関わっていく。
世子は過去の記録に洗いざらい目を通し、朝鮮が二度も清に取られた理由を重臣たちに告げる。
そして朝廷の重臣たちは次々に罪に問われていくのだが……。
- 第47話
仁祖を廃して崇善君を次期王として擁立する、という文書を持ち左議政キム・ジャジョムの前に現れたジュウォン。
謀反を企んでいたという証拠と証言をつきつけられたキム・ジャジョムはそれがカン・ジュソンの裏切りであると茫然とする。
王女を陥れようとした罪を着せカン・ジュソンを失脚させたあと、鳳林にすりよることをもくろんでいたキム・ジャジョムとチョ昭容。
一方、カン・ジュソンは自分を身代わりにキム・ジャジョムを差し出すことを考えていた。
しかし、それよりも先に、鳳林と貞明たちはキム・ジャジョムとカン・ジュソンを対立させることに目を向ける。
そしてキム・ジャジョムを追い込むことに成功したのだった。
そしてキム・ジャジョムを差し出し、余裕満々のカン・ジュソン。
鳳林と貞明の次の狙いはカン・ジュンソンなのだが……。
- 第48話
王が病に伏している中、都承旨は教旨の内容を発表するようにと言われる。
一方王様の部屋に向かった御典医は王が姿を消したことを見て驚く。
領議政に発表を迫られた都承旨がしぶしぶ開いてみると、それは白紙だった。
白紙の教旨を見て動揺する臣下たちの前に現れた仁祖は、ふらついた足取りで便殿に入り、世子を引きずり下ろし、崇善君の擁立を計画していた反逆者たちを失脚させるのが最後の王命だと告げる。
そして世子と王女に後の国政を託す。
世子と国を思う仁祖の本心をようやく知った貞明。
そしてさらに仁祖は世子に自分の思いを告げる。
窮地においやられたカン・ジュソンとチョ昭容は命惜しさに逃亡を企てるが、官軍は清と接触する前に捕らえることにやっきになる。
- 第49話
イヌの後をつけてくる者たちに気付き、素早くイヌをかくまうジャギョン。
得体の知れぬ刺客に追われていることを知ったジャギョンは、ジュウォンにも
そのことを告げるが、それが誰か突き止めることができず戸惑う。
窮地に追い込まれたカン・ジュソンは清の軍を動かし、王位に就いたばかりの
王の退位を要求する。
翌日までに王が退位しなければ、清が国境を越え都に向かって進撃してくるという
話を聞いた貞明は驚き、キム・ジャジョムと面会して、そのいきさつを聞く。
一方、護衛をまき単独行動をするイヌは、自分のあとをつけ殺そうとしている者が
誰の指示を受けたのかを突き止めようとする。
イヌを見逃したことを聞いたジュウォンはイヌを探しに行こうとするが、幸いイヌは
平然とした表情で帰ってきて、カン・ジュソンの計画を告げる。
だが実際には大怪我を追っていたのだが……。
- 第50話【完結】
銃でジュウォンを狙うカン・ジュソンを見たイヌは大声で止める。
いったんは銃をおろしたカン・ジュソンは再び銃を持ちジュウォンを狙い引き金を引く。
しかしその銃弾に倒れたのは、ジュウォンをかばったイヌだった。
息子のイヌを撃ち捕らえられたカン・ジュソンは悔恨の涙を流す。
その現場を見た王は全軍力を動員し、カン・ジュソンの一団を全員捕らえるよう命令する。
カン・ジュソンの妻は財産を持ち逃げようとするが、逃げ遅れて官軍に捕らえられる。
そして昭容チョ氏も同じように捕らえられ押送される。
カン・ジュソンは事の黒幕がキム・ジャジョムだったことを知り臍を?む。
イヌの手当のために医師がジュウォンの家に駆け込むのを見て、別造庁の職人たちは皆、胸を痛める。
医師に手だてがないと言われたイヌと貞明は悲しみに暮れるのだが……。