「匂いを見る少女」のあらすじ
高校生のウンソル(シン・セギョン)は、自宅で両親が襲われている現場を目撃。追いかけてきた犯人から逃げる際、事故に遭い、意識不明に陥ってしまう。病院では、ウンソルと同姓同名の女の子が何者かに殺害される・・・・・・。目を覚ましたウンソルは、過去の記憶をすべて失い、匂いが粒子のように見える特殊な能力が備わっていた。
3年後、養父を実の父親と思い、オ・チョリムという名で元気いっぱいに生きる彼女の夢は、お笑い芸人になること。ある日、チョリムの車に強盗犯を追跡中の警察官ムガク(パク・ユチョン)がぶつかってくる。ケガをしたまま車に乗り込んできたムガクにチョリムはびっくり。ムガクは無感覚症で痛みを感じないのだ。一方、チョリムの手助けによって犯人を逮捕できたムガクは、チョリムの能力を不思議がる。
そんな時、芸人劇団をクビになりかけたチョリムは、ムガクの事件捜査に協力する代わりに、漫才の相方になってほしいと頼み込むのだが・・・・・・。
各話あらすじ
- 第1話
親が襲われたところを目撃したチェ・ウンソルは、犯人から逃げようとして車にひかれ昏睡状態に陥る。
水族館で働いているチェ・ムガクは、バスの事故で病院へ運ばれた妹のウンソルのお見舞いに行くのだが、ウンソルは何者かに殺されていた。
襲われたウンソルの親が死体で発見され、昏睡状態だったウンソルは193日ぶりに意識が戻るのだが、すべての記憶を失う代わりに、匂いを見る能力を得る。しかし、なぜか左目だけが青くなり、ウンソルはそれをコンタクトレンズで隠すことにする。
ウンソルの親の事件を担当していたオ・ジェピョは、記憶がないウンソルをオ・チョリムとして自分の娘のように育てる。
年月が流れ、妹を殺した犯人を捕まえるためにムガクは警察になり、早く刑事になるために空いた時間は指名手配者を捜す日々を送る。
お笑いの劇団に入ったチョリムは、犯人を追うムガクと出会い、匂いを見る能力でムガクを犯人が隠れている場所まで案内するのだが…。
- 第2話
チョリムはムガクと車の修理費や治療費の話をしたあとカフェを出るのだが、その時チョリムは誰かに“チェ・ウンソル”と呼び止められる。
美容室強盗を捕まえたムガクは、強行犯係長に会いに刑事にしてほしいと申し出、そんなムガクに腹を立てた係長は、迷宮入りした10年前の殺人事件の犯人を10日以内に捕まえたら刑事にしてやると言う。
いっぽう、劇団の発表会に出なければならないチョリムは、ムガクを漫才の相方にするために自分の能力を教え、捜査に協力する提案する。
そんな中、モデルのチュ・マリが失踪し、ヨム・ミはチュ・マリがバーコード連続殺人事件に巻き込まれている可能性があると睨む。
チュ・マリの失踪事件に借り出されたムガクは、チョリムをマリの部屋へ連れて行き、マリが使っている手作りの香水の匂いを特定する。
そして、クォン・ジェヒからマリと同じ香りを見たチョリムはそのことをムガクに言い、ムガクはジェヒを取り押さえる。
マリの捜査を続ける中、チョリムはムガクを劇団に連れて行き、団長の前でムガクと漫才を披露するのだが…。
- 第3話
モデルのチュ・マリの誘拐事件の手がかりを探すために、チョリムと川沿いを捜査していたムガクは川沿いの崖の道路で車のライトの破片を発見し、チョリムはそこからマリの香水の匂いがするムガクに教える。
マリの死体が発見され、バーコード連続殺人事件と判断した警察は、ヨム・ミを中心に特別捜査班が設けられ、ヨム・ミはムガクを特別捜査班に入れる。
ヨム・ミは、警察を辞めビルの警備員をやっているオ・ジェピョを訪ねて行き、バーコード連続殺人の新たな犠牲者が出たことを伝え、ジェピョはバーコード殺人犯に殺された海女夫婦の娘は死んだと言い、自分がウンソルを育てていることを隠す。
そんな中、ベッキョンは休暇を取るのだが、なぜかチョリムの周りをうろつく。
劇団の発表会の日を迎えたチョリムは、相方を務めてくれるムガクを待つのだが、その時ムガクはヨム・ミの命令でマリの日記帳を捜すためにジェヒの家へ向かうことになる。
あとからチョリムの元へかけつけたムガクは、酔いつぶれたチョリムをほっとけず、ヨム・ミがいる本署へ連れて行くのだが…。
- 第4話
自分のせいでチョリムが劇団から追い出されたことを知ったムガクは、団長にチョリムを許してほしいと頼むのだが、めったに笑うことのない団長は、自分を笑わせたらチョリムを許そうと言う。
そんな中、チュ・マリの死から1か月もたたないうちに、手首にバーコードのような切り傷のある男の死体が公園で発見される。
強行犯係の係長カン・ヒョクは、男をバーコード連続殺人の被害者だと判断するのだが、ヨム・ミはその可能性を否定する。
チョリムは死んだ男が身に付けていたジャケットとズボンから、別々の匂いがしたとムガクに説明し、上半身と下半身の匂いが異なることはあり得ないと話す。
いっぽう、チョリムは友達のエリに会うたびにムガクの話をし、エリはチョリムにムガクのことが好きなのかと聞く。
偶然ジェヒとぶつかったチョリムは手首を痛め、ジェヒはチョリムの手首をベッキョンに診てもらうことにする。
そしてジェヒはベッキョンとチョリムを家に招待し、ベッキョンは以前チョリムと会ったことがあると話すのだが…。
- 第5話
店にムガクが来たと友達から連絡を受けたチョリムは、急いで友達が働いている店に駆けつけるのだが、ヨム・ミと楽しそうに話しているムガクを見て、チョリムはそのまま店を出ていく。
そんな中、ジェヒの友達ホンシェフはレストランのオープンの日に何者かに殺害され、ジェヒが容疑者にされてしまう。
チュ・マリの消えた日記帳を追っている強行犯係は、ホンシェフ殺人事件の調査のためにジェヒの家の家宅捜索を行おうとし、ジェヒはベッキョンに自分の家からある物を持ち出してほしいと頼む。
ジェヒを無実だと信じているチョリムは、ヨモギの匂いを手がかりに1人で調査を行うのだが、真犯人に追われるハメになる。
ベッキョンのアリバイを調べていたムガクは、ベッキョンが済州島の病院でチェ・ウンソルの診療記録を閲覧したことを突き止め、ヨム・ミはチェ・ウンソルがバーコード連続殺人事件の唯一の目撃者であることをムガクに話す。
妹を殺したのはベッキョンだと判断したムガクは、ベッキョンの病院へ駆けつけるのだが…。
- 第6話
ムガクからしゃべるぬいぐるみをもらったウンソルは、内心喜ぶのだが、ぬいぐるみにムガクの妹へのメッセージが入っていることに気を落とす。
そして、チョリムはムガクとのコンビをやめて、1人で頑張りたいと団長に言う。
そんな中、アフリカへ医療ボランティアに行くことを決めていたベッキョンは、ムガクが言った言葉を思い返してチョリムが海女夫婦殺人事件の目撃者であることに気づき、チョリムにメールを書く。
ジェヒはベッキョンに預けていた書類が入っているワインケースを返してもらうのだが、その中身はチュ・マリの日記帳で、ジェヒはベッキョンが日記を見た痕跡に気づく。
カン係長は上からもらった金一封を偶然チョリムに見つかり、部下たちとチョリムを連れて食事に行くのだが、その飲食店は違法賭博グループに場所を提供していた。
セネガルへ医療ボランティアに行くはずだったベッキョンが突然姿をくらまし、強行犯係は被害者の手首にあったバーコードの意味を突き止めるのだが…。
- 第7話
ムガクは被害者の手首の傷のバーコードが、書籍類のバーコードで、バーコードの中の番号の1つが被害者の順番を意味していることを突き止める。そしてムガクは、犯人が本物のバーコードをまねしているなら1番目の被害者より先に“0”番の被害者がいるはずだと考える。
劇団で裏方の仕事をしているチョリムを見たムガクは、団長に事情を聞き、チョリムにこれからも捜査に協力してもらいたいから、漫才のネタは今まで以上に面白く書いてほしいと言う。
ジェヒはベッキョンの死体を遺棄したあと、店に出勤したチョリムに自分は人の顔が区別できない失顔症であることを打ち明ける。
そして、エリが働いている店で500万ウォンが盗まれる事件が発生し、エリが疑われる。
チョリムは唯一の親友のエリを助けるために、ミョンオクのアリバイを崩すためにムガクと調査を始める。
そんな中、警察署の駐車場でベッキョンの死体が発見され、ムガクはベッキョンの引っ越しの荷物を調べるのだが、そこで何者かに腹を刺されてしまう。
- 第8話
ベッキョンの死体が発見され、ムガクはベッキョンが荷物を預けていたコンテナを調べるのだが、そこでジェヒにお腹を刺されてしまう。
ヨム班長は、ムガクが犯人の顔を見たと言い残して昏睡状態に陥ったと部下たちに話し、そのことをチョリムから聞いたジェヒは病室を守る警官たちのために差し入れを作る。
ムガクが犯人の顔を見たというのは、犯人をおびき出すためのわなだったが慎重なジェヒはひっかからなかった。しかし、ヨム班長は犯人に罠を気づかれたことで、犯人は自分たちの近くにいると確信する。
チョリムは退院したムガクのためにムガクの家で手料理を作り、ムガクは自分の口を拭いてくれるチョリムにキスする。
そんな中、恋人からマトリョーシカ人形をもらったキ刑事は、ベッキョンの車が運ばれた方法に気がつき、強行犯係の捜査員たちは監視カメラの映像からついにトラックを発見する。
ベッキョンが監禁されていた時に書いた日記を読み返したジェヒは、目撃者のチェ・ウンソルが生きていることを知るのだが…。
- 第9話
ジェヒが作ったウニのワカメスープを食べたチョリムは、懐かしい味がし、女性の顔が浮かんだとムガクに話す。そしてムガクはチョリムが思い出した女性の似顔絵を作ることにする。
そんな中、ジェヒはウンソルが済州ペクロク病院からソウルの病院に運ばれたという情報を手に入れるのだが、それはムガクが犯人を捕まえるために用意したニセの情報だった。
犯人に流したウンソルの住所の近くで張り込みをしていたムガクたちは、怪しい男を捕まえるのだが、遠くからその光景を見ている男の存在に気づいたムガクは、その男こそが真犯人だと確信し、男のあとを追う。
ムガクは真犯人が逃げる途中ケガをしたことに気づき、真犯人のDNAのサンプルの確保に成功する。
そして、ジェヒを有力な容疑者だと思ったヨム班長は、ジェヒに揺さぶりをかけ、ジェヒの右腕に最近負った傷があることを知る。
成り行きでヨム班長とお酒を飲んだチョリムは、女性の似顔絵の続きをヨム班長に手伝ってもらうことにするのだが…。
- 第10話
ヨム・ミはチョリムが似顔絵を描こうとしている女性が、海女夫婦殺人事件の被害者であることに気づき、チョリムの住民票を調べるのだが、そこに書いてある父親の名前はオ・ジェピョだった。
署長とジェピョが会っているところを見たムガクは、ジェピョの居場所を突き止めヨム班長に電話で知らせるのだが、ムガクの携帯電話を盗聴していたジェヒにすべてを聞かれてしまう。
そんな中、ムガクが手に入れたバーコード連続殺人犯の血痕と同じDNAの男が捕まるのだが、それは放火犯だった。そして、ムガクはジェヒが偶然にも放火犯と同じように右腕に傷を負ったことに疑問を抱く。
チョリムは番組の打ち合わせでジェヒの家を訪れるのだが、匂いでジェヒの家の中にムガク忍び込んでいることに気づき、ムガクを助ける。
ムガクは突然、自分を特別捜査班から外し、交番勤務に戻したヨム班長に理由を尋ねるのだがヨム班長は、本当の理由を答えない。
そして、撮影でジェヒの家を訪れたチョリムは偶然、ベッキョンがチョリムに書いた手紙を見つけるのだが…。