「九家の書~千年に一度の恋~」のあらすじ
各話あらすじ
- 第1話
太古の世界から山を守る霊物が出没するという「月光の庭園」。
智異山を守る神獣ク・ウォルリョンは好奇心が旺盛で、ソジョンに何度止められてもしょっちゅう人間の世界を垣間見て歩いては楽しんでいる。
父であるユン参判がチョ・グァヌンに陥れられ、反逆罪の濡れ衣を着せられて殺害されるのを目の前で見てしまったソファは、その後、弟のジョンユンと一緒に官奴として春花館に売られるが、ソファは妓生になることを拒み、行首に刃向かったために木に縛り付けられてしまう。
ソファの身代わりに刑罰を受けるジョンユンを見たソファは弟を助けるために妓生になることに決めるが、ジョンユンと使用人のタムの助けで春花館から脱出することに成功するが、捕卒に追われて窮地に立たされる。
その様子を偶然見ていたウォルリョンは、人間のことに関わらないというソジョンとの約束を破り、ソファを助けてしまう。
- 第2話
ソファに恋をしたウォルリョンは、人の入れない深い森の中にある「月光の庭園」にソファをかくまう。
千年の間に初めてソファにときめいたウォルリョンは、不老不死の命を捨ててソファのためにも人間になりたいと言いだし、ソジョンと一緒に「九家の書」を探し始めるが、実際には「九家の書」を見た者は誰もおらず、さらには神獣が人間になったことがないことを知る。
しかし、100日間、3つの約束事を守れば「九家の書」を入手できることが分かると、ソファには黙ったまますぐに実践に移す。
ウォルリョンとソファは「月光の庭園」で一緒に暮らし始め、幸せな日々を過ごしているのだが、一方でチョ・グァヌンはよとぎの前に逃げたソファを捜すのに血眼になる。
- 第3話
商人のパク・ムソルはソジョンの話に従い、ガンチを引き取って育てることにする。
そしてその後、すべての仕事に成功して巨商と呼ばれるようになり、南道一の百年客館を経営することになる。
そして成人になったガンチ。
ソジョンとパク・ムソルが約束した20歳まで、あと1か月を残すなか、ガンチにやられた荒くれ者が百年客館に押しかけてきて乱闘が始まる。
そしてちょうど縁談が進んでいたガンチの初恋の人、ムソルの娘であるチョンジョにまで迷惑をかけてしまう。
ガンチの身勝手な振る舞いに我慢できなくなったチョンジョの母は、ガンチを呼び出して出ていけと話し、ガンチが何度頼み込んでも聞き入れようとしない。
一方、南道一帯を視察していたヨウルは、ソジョンから三日月のかかった桃の木で出会う人を避けなければならないと告げられる。
- 第4話
百年客館を突然訪れたチョ・グァヌンにテソは空き部屋がないと丁重に断るのだが、チョ・グァヌンは来ている客を追い出せと言い、それに反発したテソの態度に憤り刀を振りかざす。
そのころちょうど護衛たちは、チョンジョの母であるユン氏にガンチを家から追い出すよう命令を受け、客館には護衛が1人もいなかったため、テソはさらに窮地に追いやられる。
噂を耳にしたガンチはいちもくさんに駆けつけて、チョ・グァヌンの部下と真っ向から対立しようとする。
チョ・グァヌンは腹を立てながらもガンチの潔さを面白いと言いながら、官舎からの迎えと一緒に立ち去っていく。
ガンチのおかげで一難去った客館だが、それでもユン氏はガンチを受け止められず、ガンチを不吉な存在だと言い放つ。
ユン氏の言葉に傷つくガンチだが・・・。
- 第5話
百年客館のパク・ムソルがチョ・グァヌンの命令を受けた手下に襲われる。
ガンチとヨウルは客館を守るために真っ向から立ち向かうが、ガンチは慣れない相手にヨウルをかばって腕を刺されてしまう。
しかし、ヨウルは幼い頃、同じようにガンチに助けられたことを思い出し、ガンチを叱り飛ばす。
そんなヨウルに戸惑うガンチ。
ガンチがケガをしたと聞いたチョンジョは心配のあまりガンチを訪ね、2人は切ない思いを抱きながら抱きしめ合う。
そんな2人の姿を遠くから見守るヨウル。
一方、ソジョンは百年客館のガンチを訪ねていき、気の流れが怪しいので日暮れまでに客館を出て、その日は戻るなと忠告する。
しかし、新しく赴任した水使イ・スンシンがパク・ムソルと接触したことを知ったチョ・グァヌンは焦り、偽りを告発して百年客館へと押し入る。
パク・ムソルはチョ・グァヌンに反逆者として仕立て上げられ・・・。
- 第6話
チョ・グァヌンの蛮行に怒り心頭を発するガンチだが、1人で刃向かおうとするガンチに刺客が刀を向け、ガンチをかばったパク・ムソルが非業の死を遂げる。
悲しみのあまりわれを失ったガンチはいつしか瞳の色が変わり、チョ・グァヌンに立ち向かおうとするのだが、ソジョンが現れてガンチとともに忽然と姿を消してしまう。
ガンチを失った客館の家族は、チョ・グァヌンの企みにより反逆罪に問われて、官衙にとらわれて身となる。
そして、一番先に拷問を受けるテソ。
テソが反逆罪を認めずにいると、チョ・グァヌンと縣監は手を組み、強引に斬首刑の刑を下してしまう。
そしてユン氏とチョンジョを官奴と官妓として売り飛ばす算段をする。
山の中で目覚めたガンチは、客館の家族を助けるために急いで山を下りていく。
- 第7話
ヨウルは、半分神獣になったガンチが敵を皆殺しにする様子を見て、その場から逃げ出す。
そして、父親タム・ヒョンジュンに、自分が見たガンチの姿を話すのだった。
タム・ビョンジュンは昔のことを思い出す。コンはガンチを討たせてほしいと頼むが、イ・スンシンがそれを止める。
パク・ムソルがガンチを息子のように思っていたのを知っているため、ひとまず捕まえることに。
ヨウルも賛成するが、コンだけが反対するのだった。命の恩人ガンチを助けたいと言うヨウル。
一方、妓房に連れていかれたチョンジョは妓生になることを拒否する。
行首はソファを思い出し、ソファにしたのと同様、服を脱がせて木に縛り付ける。
チョンジュは惨めな思いをしながら、雨に打たれるのだった。
- 第8話
チョ・グァヌンに百年客館のパク・ムソルを殺害したという濡れ衣を着せられ、大勢の面前で処刑を命ぜられるガンチ。
しかし、そこへ全羅左水営のイ・スンシンが現れ、ガンチを助ける。
イ・スンシンに正論を吐かれて言葉に詰まったチョ・グァヌンは、ガンチから害を受けないことを保証する確約書を書けとイ・スンシンに迫る。
しかし、イ・スンシンはチョ・グァヌンの提案を受け入れて血判まで押し、ガンチを解放するよう話す。
拷問を受けながら、チョ・グァヌンの手下に暗示をかけられてしまったテソは、病み上がりの体を起こし、ガンチを殺すことを誓う。
自分が半分神獣だと自覚したガンチはなかばヤケを起こし、イ・スンシンとの約束など約束ではないと言い放ち、ヨウルを困らせる。
- 第9話
テソはチョ・グァヌンの手下に暗示をかけられて、ガンチに合うなり刀を抜き、ガンチを刺してしまう。
いきなり父の敵と叫び刀でつき出されたガンチはただ驚き、されるがままとなる。
コンが否定してもテソは父親を殺したのはガンチだと言って引かないテソを見て、タム・ピョンジュンはテソが暗示をかかっていることに気づく。
テソに暗示をかけた者を見つけるまで、ガンチがずっと命を狙われることを知ったヨウルは何とか捜し出そうと心に決める。
一方、チョンジョは妓房で一番の妓生ウォルソンに刃向かい、こっぴどいいじめに遭う。
しかし行廊オモムからそんな話を聞かされてもチョン行首はまったく意に介さず、放っておけと突っぱねる。
テソに刺された傷が深く、出血が止まらないガンチ。
今夜を持ち越すのが難しいと聞いたヨウルはガンチの腕輪をはずすのだが・・・。
- 第10話
パク・ムソルの公明館に入り込んだガンチとヨウルとコン。
ソ副官は部屋の中を怪しみ入り込んでくるが、間一髪でガンチとヨウルは壁の後ろにある隠し部屋に隠れる。
しかしよろけたヨウルを支えようとしたガンチの手はヨウルの胸をつかんでしまう。
慌てふためるガンチとヨウル。部屋の様子を怪しんだソ副官は、かけてあった絵をどけると、そこにまた別の壁があることに気づく。
扉が開かないようにガンチとヨウルは後ろから必死で押すが、疑念を抱いたソ副官はチョ・グァヌンに報告するために、そこに見張りを残して立ち去ってしまう。
妓房を訪れたチョ・グァヌンはチョンジョを部屋に呼び、近くに寄れと言うが、チョンジョは親の敵に弄ばれるのはご免だと言い放つ。
しかし、グァヌンはそこに現れたチョン行首に、チョンジョが妓生になるまでそばに置かせてほしいと頼む。