「花たちの戦い~宮廷残酷史~」のあらすじ

17世紀朝鮮王朝、第16代王・仁祖は清の侵攻により、冊封国となることを受け入れ、長男のソヒョン世子たちも人質として清に連れ去られてしまう。8年後、朝鮮に帰国したソヒョン世子と嬪宮カン氏は、清で学んだ西洋の思想や文明を、自国の“新たな国作り”にと夢と希望を抱く。異国の文明を取り入れた基盤改革を考案する世子に仁祖は激怒。その後、親子関係は悪化するばかりであったが、その背後には、王が寵愛する側室・ヤムジョンの存在があった・・・。ヤムジョンは自らの欲望と野望のために仁祖を心理的に操り、重臣、王妃や後宮と激しくぶつかっていくのだった・・・・。

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各話あらすじ

第1話



【三田渡(サムジョンド)の屈辱】

朝鮮時代中期 1637年1月30日、清軍の侵攻を逃れ南漢山城で籠城していた仁祖は清の皇帝の前に膝を屈し、三跪九叩頭の礼をもって屈辱的な要求とともに服属を受け入れる。


王が降伏したとの知らせを受けた都元帥キム・ジャジョムは宮殿に駆けつけるが、王に激しく叱責され斬首を言い渡される。


清兵による悪逆無道な略奪は凄惨を極め、民の生活は脅かされる。


そして平穏に暮らしていたヤムジョンの身にも危険が迫るのであった。



第2話



【ヤムジョンの想(おも)い】

殺してしまった清兵の埋葬を手伝ってくれたナム・ヒョクとの距離を縮めるも、自分の気持ちに素直になれないヤムジョン。


母親を訪ねてきた父親の勝手な言いぐさに、幼少期に本妻になじられる母の姿を思い起こしたヤムジョンは、両班の側室の娘として生まれた境遇をよしとせず、いつか見返すことを固く決心する。


一方、仁祖の王位就任時に功を立て忠誠を尽くしたにも関わらず流刑に処されたキム・ジャジョムは、王への復讐を誓う。



第3話



【キム・ジャジョムの計略】

臣下の反逆と民心の離反を恐れる王は、自らの盾とすべくキム・ジャジョムを赦免し無人島から都へと呼び戻す。


涙を流しながら王への感謝を表すジャジョムであったが、冷めやらぬ悔しさを胸に、ある計略を企てキム尚宮に協力を求める。


一方、ナム・ヒョクとの結婚を夢見るヤムジョンは、淡い期待を抱きつつ生活の援助品を携えてヒョクの家を訪ねるが、恩返しをすると約束したはずのヒョクの母に、むげにあしらわれて深く傷つく。



第4話



【側室への道】

キム・ジャジョムの思惑のままに、本人の意思に関わらず王様の側室として送り込まれるべく監禁されたヤムジョン。


当初は激しく抵抗するも、自分を蔑み軽んじた者たちを見返すことを心に誓ったヤムジョンは、都で一番と言われた妓生ソルチュクのもとで王を手玉に取るための技量を磨き始める。


その頃、人質として清国の瀋陽で暮らすソヒョン世子と嬪宮は、朝鮮から連れてこられ奴隷として売買される民を救うべく苦心していた。



第5話



【初めての夜】

王様の側室となる段取りが進む中、ヤムジョンは自分を呼び出したヒョクに想いの丈をぶつけ、一晩を共にする。


そばにいてほしいと懇願するヒョクに、王の側室となり万人をひざまずかせてみせると言い放つヤムジョン。


ジャジョムの養女になり、大いなる野望を抱き宮殿へと乗り込むヤムジョンであったが、ジャジョムの計略を不快に思う王は一向にヤムジョンの寝所へ訪れようとしない。


そんな王の仕打ちを、ジャジョムは泰然と受け止めていた。。



第6話



【王の寵(ちょう)愛】

生娘かどうかを調べる儀式を無事にやりすごし、王の寵愛を一身に受けるようになったヤムジョン。


今はまだ側室として最下層の身分である「淑媛」だが、息子さえ産めば出世がかなうと野心を燃やし、王の歓心を得るために取り入っていく。


一方でジャジョムは、清より戻った臣下に世子に関する虚偽の報告をさせ、裏では王をかたり資金を用立てるなど、疑心暗鬼になっている王と世子との間にいさかいが起こるよう計略を巡らせていた。。



第7話



【過去との決別】

ヤムジョンの懐妊を喜ぶ母ハノクは、医員のイ・ヒョンイクを巻き込みながら、息子を産ませようとあらゆるまじないを試す。


王を倒すべく仲間と共に武芸に励んでいたヒョクは、酔った勢いでヒョンイクを前に「ヤムジョンのおなかの子は自分の子だ」と言い放つ。


ヒョクの言動を知ったヤムジョンは、自分の野望のためにある決断を下す。


その頃、清では自身の処遇に怒りをあらわにする世子をよそに、嬪宮は新しい時代を見据えていた。



第8話



【新しい王妃】

娘を産んだことにより、王妃の座を狙っていたヤムジョンの野望はついえる。


王への復讐を企てるジャジョムは、落胆するヤムジョンに次の機会を狙えと諭す。


そんな中、臣下の強引な勧めによって新しい王妃を迎えることになった王は、敗戦の重荷を抱えながら大々的に王妃候補を募ることをよしとせず、領議政(当時)のキム・リュが推薦した年若い15歳の娘を王妃に迎える。


新王妃の誕生により、側室間にも張り詰めた空気が漂う。



第9話



【王と嬪宮(ピングン)の不和】

王の成婚を祝すという名目で朝鮮への一時帰国を許された嬪宮カン氏は、我が子である世孫ソクチョルに会いたい一心で、清より馬に乗って駆けつける。


清へ連行され奴隷となっていた朝鮮の多くの民を解放した嬪宮は、人々に歓声をもって迎えられる。


清の風習を取り入れた上に民にも慕われる嬪宮を快く思わず参殿も許さない王を、チャンニョル王妃がたしなめる。


ヤムジョンは王の「世継ぎ」を得る最後の機会に向け、策略を巡らしていた。



第10話



【懐妊争い】

年若いながらも王の愛妾や側室を味方につけ、着々と宮殿の中での地位を確立していくチャンニョル王妃であったが、いまだ王との床入りはかなわず試練の日々を過ごしていた。


そんな王妃をよそに、イ淑媛に続きヤムジョンも懐妊をし、宮殿は一見和やかな祝福の空気に包まれる。


一方でヒョンイクはヤムジョンが娘を産んだ時の対策として、すり替える男の赤子を確保すべく国中を巡り、潤沢な資金を餌に各地の夫婦を説き伏せていた。



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