「根の深い木」のあらすじ
各話あらすじ
- 第21話
4人の女官による文字の流布活動が本格的に始まった。
ソイたちは物乞いや子供たちに歌として教え、クンジたちは呪文として広めようとしていた。
だが密本に感づかれ、クンジたちの拠点をユン・ピョンらに襲われてしまう。
かたや世宗は、文字の妨害だけに熱を上げる本元チョン・ギジュンと、元老をはじめとする他の密本員との間に生じた亀裂に乗じて組織の分裂を図る。
イ・シンジョクの誘いに乗ったシム・ジョンスはギジュンからの離反を決意し、第4代本元の座を得るための交渉材料として、新たな文字の解例を奪おうとする。
その過程で、ジョンスが自分をも裏切ったことを知ったイ・シンジョクは、別途、明国の廠衛キョン・ジョッキに依頼して解例を入手しようとする。
こうして、解例を巡る三つ巴の争いが始まった。
ユン・ピョンの元から逃げたクンジはキョン・ジョッキに捕らえられ、嘘がつけなくなる薬を嗅がされてソイの居場所を教えてしまう。さらに、あとからやってきたシム・ジョンスにも話してしまった。
クンジを救出したチェユンは、ソイに危険が迫っていることを知る。
- 第22話
新たな文字の流布活動をしていた女官たちはユン・ピョンに捕まり、密本のアジトに監禁される。
ピョンは文字が広まるのを防ぐため、ソイたちから歌を教わった物乞い集団を皆殺しにした。
チェユンはソイたちを必死で捜すが、手がかりが見つからない。
だが唯一、生き残った物乞いと再会したことから、きっかけをつかむ。
シム・ジョンスは解例が本ではなくソイ自身であることに気づき、チョン・ギジュンに交渉を持ちかけた。
解例のありかを教える見返りとして、次代本元の座を要求したのだ。
ギジュンは回答を保留する。
世宗は右議政イ・シンジョクを秘密裏に呼び出し、チョン・ギジュンを引き渡すよう求めた。
そして、正式な党派・密本の長として国政に携わるよう勧めるのだった。
- 第23話
ソイたちがテソン山に連れ去られたことを知ったチェユンは、ついにアジトの場所を突き止め、ムヒュルに出兵を要請する。
右議政イ・シンジョクは世宗の提案を受け、密本の本元チョン・ギジュンを売り渡すことにし、明のキョン・ジョッキを差し向ける。
チョン・ギジュンはシム・ジョンスに本元の座を譲り、解例のありかを聞き出そうとするが、突如現れたキョン・ジョッキにジョンスを連れ去られてしまう。
ギジュンも捕まりそうになったが、対敵不可"ケパイの姿を見てジョッキらが退散したため難を逃れた。
だがその頃、アジトはすでに官軍により一網打尽にされていた。
すべてを失ったギジュンだったが、解例がソイであることに気づき、殺害を命じる。
"
- 第24話【完結】
新たな文字の「生きた解例」であるソイは、密本の本元チョン・ギジュンに殺されそうになるが、間一髪でチェユンに助けられる。
だが逃走中に毒矢が命中し、谷に落ちてしまう。
自らの死を悟ったソイは、白い服を破って紙の代わりとし、解例を書き上げた。
それをチェユンに託し、息絶える。
チェユンは解例を頒布式会場に届け、世宗を殺害しにきたケパイと斬り合って致命傷を負う。
それでも文字が無事に頒布される様子をソイの分まで目に焼きつけるのだった。
官軍に追われたチョン・ギジュンは、傷を負いながらも秘密通路を使って宮廷内の慶成殿に侵入する。
そして、世宗と最後の論争をして息を引き取った。
その後、密本は第4代本元シム・ジョンスに引き継がれ、秘密結社として活動を続けていく。
同時に新たな文字、訓民正音も広く普及したのだった。