「名家の娘ソヒ」のあらすじ

時は1894年。夫に先立たれたユン氏夫人は、伝統あるチェ参判宅を守っていた。チェ家のひとり息子チスと愛のない結婚をしたビョルタンは、下人として入ったクチョンと愛し合い、幼い娘ソヒを置いて駆け落ちする。その後、クチョンの正体が、ユン氏夫人が手篭めにされて出来た息子キム・ファンだとわかり、チスは異母弟に妻を奪われたことに激怒。そんな時、没落した両班のピョンサンがチスを罠にかけて殺害してしまう。数日後、ユン氏夫人もコレラで他界し、肉親を亡くしたソヒは、下人のギルサンに見守られて成長する。チェ家を守ることを使命に生きるソヒだが、親戚のジュングの策略で土地の権利書を奪われてしまう。いつかジュングに復讐し、土地を取り返すと固い決意を胸に故郷を離れたソヒは、日本との親密な関係を築き、富と名誉を手に入れてギルサンと結婚する。そして、物語は甲午農民戦争、甲午改革、乙未事変などの韓国近代史を背景にして進行し、1945年、ソヒはようやく再び故郷の土地を踏む。

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各話あらすじ

第31話

 


【第31話】故郷への道

警察部長になったドゥスの目の前で、心を寄せるシム・クムニョが自殺し果てる。


一方、ウォルソンはヨンに抱かれて幸薄い人生を閉じる。


ヨンはウォルソンの金を息子ホンではなく、独立運動を助けるようコン老人に頼む。


ソヒは、寺でギルサンからファンの生い立ちを聞いて驚愕する。


ファンはドゥスに撃たれるが、ギルサンと二人で逃げおおせる。


ソヒは独立運動に身を投じたギルサンを置いて、土地を完全に取り戻すべく龍井(ヨンジョン)を後にする。



第32話

 


【第32話】最後の闘い

晋州(チンジュ)に落ち着いたソヒは、有能な男チャン・ヨンハクを雇って、ジュングを次々と追いつめる。


間島(カンド)では、ギルサンを捕えるためにドゥスは巡査部長の職もなげうって密偵となる。


そんなドゥスに軍資金を奪われたギルサン達は、ソヒに金を依頼する。


日本人の警察署長と親しくなったソヒは、表向きは断るが、泥棒に盗られたという形で提供する。


その金を届ける危険な役に白羽の矢が立ったのは、ドゥスの弟キム・ハンボクだった。



第33話

 


【第33話】復讐を遂げて

ジュングは、ソヒに最後の土地と屋敷を買ってくれと頼みに来る。


ソヒは良心か金かの選択を迫るが、ジュングは金を持っていく。


しかし、ヨンハクが来て泥棒だと騒ぎたて、大金が飛び散る。


ジュングの手元にはいくらも残らない。復讐をとげたはずなのに、ソヒの心には虚しさが残るばかりだ。


軍資金を無事、運んだハンボクに、ギルサンは生きた屍になるな、自身を生きろ、と叱咤する。


ハンボクは、ドゥスと再会するが、生き方の違いを痛感する。



第34話

 


【第34話】遠い春

ヨンは脳卒中で倒れ、ソヒの援助で暮らすようになる。


ソヒは、独立運動の軍資金、警察署長からは学校設立、と敵対する両方から資金を要請される。


悩みが絶えないソヒに、監視の目が日ごと厳しくなる。記者になったイ・サンヒョンは己の無力さに嫌気がさし、ボンスンの家に身を寄せる。


イム訳官の娘ミョンヒからも慕われるが、ソヒへの思いを断ち切れずにいる。


間島(カンド)での独立運動は日ごと難しくなり、ギルサン達は新たな打開策を朝鮮に求める。



第35話

 


【第35話】殺人者の息子

ギルサンが来るという情報を得たドゥスが、ソヒの前に現れてギルサンを殺すと脅迫する。


智異(チリ)山に戻ったのはファンで、変貌した東学党の残党たちと戦うはめになる。


少し健康をとりもどしたヨンは、チェ参判宅の留守居となる。


正月を迎えるためにようやく、平沙里(ピョンサリ)に戻ったソヒは感慨無量だ。


村では人々が祭りを楽しんでいた。


その場に、ファン達を追ってきた警官達が現れる。


その先頭には、ドゥスがおり、動いた村人が撃ち殺されるのを見てハンボクは凍りつく…。



第36話

 


【第36話】遠い春

追われたファンはソヒに助けを求める。


匿った祠堂までドゥスは踏み込み、ソヒを脅迫する。


辛うじて助けたファンから母との関係は罪ではなく、愛だと言われ、当惑するソヒ。


ホンを初め若者たちが拘束されたと聞き、ソヒは警察署長を脅して解放させる。


怒り狂うドゥスは、必ずギルサンを捕まえると宣言する。


龍井(ヨンジョン)の日本領事館を爆発させようとして失敗したギルサンは、ドゥスの手下になったイムの密告で警察に追跡され、山に逃げ込む。



第37話

 


【第37話】命をかける男達

ギルサンは重大な任務を持って、朝鮮に渡る。


チョ・ヨンハ伯爵に、上海臨時政府参加を要請するためだったが、すげなく断られる。


サンヒョンはギルサンの国のために戦う姿に圧倒され、自己嫌悪に陥る。


そしてサンヒョンの子を妊娠したと告げられないボンスンを残して、家を出る決心をする。


ドゥスはギルサンとファンの両方をつけ狙い、二人がソウルで落ち合っているところを襲撃する。


傷を負ったギルサンを助けるべく、ファンは一人で追手を迎え撃つ。



第38話

 


【第38話】恨(ハン)の深さ

ギルサンを逃がしたファンはドゥスに逮捕され、酷い拷問を受ける。


サンヒョンに助けを求めたギルサンは、ヨンハの弟で新聞社の社長チョ・チャンハに匿われる。


ギルサンは無事ソウルを脱出し、智異(チリ)山で仲間たちと落ち合う。


ファンを助けるために警察署を襲うという計画を聞いたソヒは愕然とする。


ギルサンと家族を救う唯一の方法は、助けるべき人間がこの世から居なくなることだ。


ソヒは恐ろしい考えを胸に、ファンとの面会を警察署長に求めに行く。



第39話

 


【第39話】生きる目的

ソヒは自死したファンを、実母であるユン氏の墓の隣に埋めさせる。


チェ家の悲劇に関連した人々が全て
亡くなり、虚無感に囚われるソヒ。


ドゥスはギルサンが智異(チリ)山に隠れていると確信し、捜索隊を出す。


ギルサンを助けるべく、ヨンは後妻であるイムの母の葬式を利用して、ドゥス達を平沙(ピョンサリ)におびき出す。


その間に、ハンボクがギルサンを無事に脱出させる。


ソヒは警察署長に会い、ドゥスの失態を追求し、ソヒとドゥスの確執は、益々激しくなる。



第40話

 


【第40話】息子達の試練

龍井(ヨンジョン)に戻ったドゥスは、ギルサンを捕まえるべく策略を練る。


自ら日本領事館を襲撃し、それを口実に独立運動家だけでなく、朝鮮人全てを抹殺しようとするのだ。


日本軍が勢力を拡大する中、ギルサン達はハルビンまで逃げる。


長男ファングクは賢い少年に育つが、ギルサンの身分の事で友達と大喧嘩をする。


ソヒはギルサンが故郷に帰らない理由を痛切に理解する。


一方、サンヒョンの娘を産んだボンスンは、苦しさからアヘン中毒者になり果てる。



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