「名家の娘ソヒ」のあらすじ

時は1894年。夫に先立たれたユン氏夫人は、伝統あるチェ参判宅を守っていた。チェ家のひとり息子チスと愛のない結婚をしたビョルタンは、下人として入ったクチョンと愛し合い、幼い娘ソヒを置いて駆け落ちする。その後、クチョンの正体が、ユン氏夫人が手篭めにされて出来た息子キム・ファンだとわかり、チスは異母弟に妻を奪われたことに激怒。そんな時、没落した両班のピョンサンがチスを罠にかけて殺害してしまう。数日後、ユン氏夫人もコレラで他界し、肉親を亡くしたソヒは、下人のギルサンに見守られて成長する。チェ家を守ることを使命に生きるソヒだが、親戚のジュングの策略で土地の権利書を奪われてしまう。いつかジュングに復讐し、土地を取り返すと固い決意を胸に故郷を離れたソヒは、日本との親密な関係を築き、富と名誉を手に入れてギルサンと結婚する。そして、物語は甲午農民戦争、甲午改革、乙未事変などの韓国近代史を背景にして進行し、1945年、ソヒはようやく再び故郷の土地を踏む。

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各話あらすじ

第21話

 


【第21話】新たな出発

チョ・ジュングに犯されたボンスンは、ギルサンを諦め、妓生(キーセン)の道を選ぶ。


ソヒと共に河東を脱出した一行は冬の満州で馬賊に襲われるが、仲間の男が見逃してくれる。


実はソヒを父の敵と狙うキム・ゴボクの成長した姿だった。


名前もキム・ドゥスと変え、アヘン売買、日本人の密偵と何でもする悪党になっていた。


間島(カンド)の龍井(ヨンジョン)に落ち着いたソヒは、奪われた土地を取り戻すには金が必要だと、手段を選ばぬ商売人になっていく。



第22話

 


【第22話】憎しみの連鎖

反日活動のために来たのではないと、父の友人イ・ドンジンの軍資金要請も断り、ソヒは金儲けに励む。


ソヒに対する復讐を人生の目的とするドゥスは、日本の手先としてソヒの邪魔を始める。


しかし、豆の買占め、土地の転売など、ことごとくソヒに負ける。


ドゥスは日本領事の前で、母親の問題でソヒに恥をかかせようとするが、ソヒから殺人犯の父親の話をにおわされて、反対に窮地に立つ。


憎しみで怒り狂うドゥスは馬賊達に恐ろしい指示を出す。



第23話

 


【第23話】行き場を失う人々

燃え盛る家から、ギルサンは命がけでソヒを助け出す。


ギルサンの抗議も無視して、ソヒは焼け出された人々を追い出し、新しい街づくりを目指す。


そんなソヒを巡ってギルサンとイ・サンヒョンは男として対立し始める。


その頃、平沙里(ピョンサリ)では、ジュングが不法に国有地を日本人に転売し、農民たちの生活は益々、苦しくなる。


一方、会寧(フェニョン)に材木を買いに来たギルサンは、龍井(ヨンジョン)から追い出された寡婦オギネを助ける。



第24話

 


【第24話】ギルサンの苦悩

ソヒとギルサンに関する噂が人々の口にのぼり始める。


サンヒョンに惹かれる心を断つために、義兄妹になることを提案するソヒ。


しかし、身分不相応のギルサンと結婚すると宣言するソヒに、サンヒョンは逆上して龍井(ヨンジョン)を離れていく。


それを聞いたギルサンは、オギネと結婚する決心をする。


何一つ自分で決められない下僕の立場に屈辱を感じたのだ。


そんな時、ギルサンが怪我をしたという知らせが届き、下女も連れず慌てて駆けつけて行くソヒ…。



第25話

 


【第25話】ソヒの涙

待ち受けていたドゥスの魔手を辛うじて逃れたソヒは、ギルサンと会寧(フェニョン)に向い、独りでオギネに会いに行く。


貧乏でも自尊心の強い彼女に、ソヒも一目置く。


何でも思い通りにしようとするソヒに、私も同じ人間だとギルサンは感情を爆発させる。


思いがけないギルサンの反撃に、女と別れろと泣き叫ぶソヒ。


しかし、ギルサンは龍井(ヨンジョン)に戻ったら、ソヒと別れる決心をして、共に馬車に乗る。


後を追う馬車には、毒蛇のようなドゥスがいた。



第26話

 


【第26話】心の通わない結婚

転覆された馬車からソヒを助けたギルサンは、立ち去ろうとするが、ドゥスを見つけ、思い留まる。


心はサンヒョンにあっても、復讐の道具でも、生涯離れないとソヒに誓う。


ソヒの大けがを聞いて戻ったサンヒョンは二人の結婚を聞き、髷を切り両班のプライドを捨てる。


複雑な思いのギルサンと、ソヒは正式の夫婦となる。


一方、国内外で反日義兵運動が続くが、日本の勢力は日増しに強まっていき、ついに1910年8月、朝鮮は日本に国を奪われてしまう。



第27話

 


【第27話】帰るべき故郷

ボンスンとヘグァン僧は、ソヒに会いにやってくる。


久しぶりにウォルソンやヨン達に再会して喜び合うが、帰る故郷など無いと悲しむボンスン。


一方、ヘグァン僧とギルサンはドンジンに会い、軍資金を渡す。


独立運動家を匿うよう頼まれたギルサンは、ソヒに反対され自分の非力を痛感する。


ソヒは儲けた金で土地を買い戻し、故郷に帰るのだと、ボンスンに本音を言う。


しかし、下男扱いされる朝鮮は私の帰る故郷ではないと、ギルサンは言い切るのだった。



第28話

 


【第28話】復讐の始まり

ボンスンとヘグァン僧はそれぞれの役割を秘めて、朝鮮に戻る。


ボンスンはサンヒョンにソヒへの協力を依頼する。


ヘグァン僧は智異山で、軍資金を提供するキム・ファンと会う。国のために命をかける人々が居る一方で、ソヒの目的は、先祖の土地だ。


ジュングが土地を担保に金を借りているのを知り、コン老人を送りこむ。


ジュングの息子ビョンスが住むソヒの家は荒れ放題で、村の様子も一変している。


困窮したジュングはソヒの策略に乗ってしまう。



第29話

 


【第29話】息子の出産

ギルサンが病気のオギネを助けている間に、ソヒは息子を出産する。


ソヒは、怒りと同時にギルサンの心が遠くにあると感じる。ギルサンは息子を得た喜びよりも、自分の立場に悩む。


コン老人が土地の権利書をジュングから手に入れて来たのを見て、喜ぶソヒ。


ギルサンはコン老人から預かった軍資金を持ってハルビンに行くが、そこにはドゥスの姿も。


しかし、ドゥスは、以前から付きまとっていたシム・クムニョから脚を撃たれてしまう。


一方、ジュングは、今度は米相場に手を出し始める。



第30話

 


【第30話】執念

二人の子の母となったソヒは、かなりの土地を取り戻し、晋州(チンジュ)に家を買い求める。


米相場にも失敗したジュングに、金を貸したのは自分だとコン老人に伝えさせる。


その頃、ファンは龍井(ヨンジョン)に来て、ギルサンに身分社会の理不尽さ、親への思いを吐露し、慟哭する。


ソヒを不幸にしたと恨んでいたギルサンも、ファンと自分の心情を重ね合わせる。


二人はロシアに行くが、ドゥスにより、目の前で多くの独立運動家が一網打尽にされる。



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