「名家の娘ソヒ」のあらすじ

時は1894年。夫に先立たれたユン氏夫人は、伝統あるチェ参判宅を守っていた。チェ家のひとり息子チスと愛のない結婚をしたビョルタンは、下人として入ったクチョンと愛し合い、幼い娘ソヒを置いて駆け落ちする。その後、クチョンの正体が、ユン氏夫人が手篭めにされて出来た息子キム・ファンだとわかり、チスは異母弟に妻を奪われたことに激怒。そんな時、没落した両班のピョンサンがチスを罠にかけて殺害してしまう。数日後、ユン氏夫人もコレラで他界し、肉親を亡くしたソヒは、下人のギルサンに見守られて成長する。チェ家を守ることを使命に生きるソヒだが、親戚のジュングの策略で土地の権利書を奪われてしまう。いつかジュングに復讐し、土地を取り返すと固い決意を胸に故郷を離れたソヒは、日本との親密な関係を築き、富と名誉を手に入れてギルサンと結婚する。そして、物語は甲午農民戦争、甲午改革、乙未事変などの韓国近代史を背景にして進行し、1945年、ソヒはようやく再び故郷の土地を踏む。

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各話あらすじ

第11話

 


【第11話】罪の代償

当主がいなくなったチェ家で、将来ソヒに多くの試練が待ち受けるだろうと案じた祖母ユン氏は、家門を守っていくには笑っても泣いてもいけないとソヒを戒める。


チスを殺した両班キム・ピョンサン、共犯にされた農夫チルソンは、それぞれ恨みを抱きながら処刑される。


残された家族たちも村を追い出され、過酷な運命が始まる。一方、クィニョは出産まで刑が延期されることになる。


どんなに罵られても、会いに行き続けるカン猟師に、クィニョは少しずつ心を開き始める。


そして、生まれた子は俺の子として育てるというカン猟師に息子を託し、クィニョも刑場の露となる。



第12話

 


【第12話】愛と情欲

ユン氏は13歳になったソヒに見合った婚約者を探し始める。


しかし、面子を重んじる両班社会ではソヒの母の問題が大きな障害となる。


そのような事情を知らないソヒの母は、山中でファンと心を通わせ合うが、窮乏生活の中、病が悪化していく。


チェ家では財産を狙う亡父の又従兄チョ・ジュングが居座り、下女サムウォルをてごめにする。


また、恋人ウォルソンが去った後も農夫ヨン夫婦の仲は冷え切ったままだ。


そんなところへ処刑されたチルソンの妻だったイムの母が村に戻って来る。



第13話

 


【第13話】息吹く命

凶作が危ぶまれ、ユン氏はソヒを連れて土地を見て回ることに。


ユン氏はお前が持つのは土地ではなくそこに息吹く命なのだと、ソヒに地主としての心構えを教える。


ソヒが消えた母を愛憎半ばで思い出している頃、母はソヒの名を呼びながらファンの腕の中で息絶える。


村ではヨンの子を宿したイムの母と本妻カンチョンの間で激しい争いが絶えず、ヨンは人生に嫌気がさす。


一方、サムウォルとの不始末でチェ家を追い出されたジュングは、今度は家が破産したと妻と息子ビョンスを引き連れて押しかけてくる。


その妻、ホン氏は両班とは思えない下品で傲慢な女だった…。



第14話

 


【第14話】はやり病

チェ家で主人面をして下女たちからも毛嫌いされるホン氏は、ある日、サムウォルと夫との関係を知り、怒りに燃えてサムウォルにひどい折檻をする。


その頃、河東一帯に、はやり病が発生し、田畑を見て回った金執事が発病する。


ユン氏は万一の時にはこれを使いなさい、とソヒに何か重要なものを授ける。


村でもヨンの妻、ムン医員を初め次々と犠牲者が増え、人々は恐れおののくが、ジュングだけは一人ほくそ笑む。


俺は予防法を知っているから心配するな、ついに俺たちに財産が入ってくるぞと、妻と有頂天になるのだった。



第15話

 


【第15話】祖母の死

村中に病人と死体があふれ、チェ家の人々も次々とたおれる。とうとうユン氏にも症状が現れてしまう。


ユン氏は死ぬ間際に、最後までソヒを守れるのはギルサンだけだ、と頼んで永眠する。


慟哭するソヒ、そしてギルサンまでも死線をさ迷うが、辛うじて回復する。


ユン氏が亡くなり、欲望をむき出しにするジュング夫婦。


そこへ何年ぶりに、ソヒの父チスの友人である両班イ・ドンジンが現れる。


強い味方が現れたと、喜んだのもつかの間、村に現れた日本軍を見てドンジンは、チェ家はお前たちの手で守るのだという言葉を残して足早に去っていく。



第16話

 


【第16話】深まる対立

ホン氏の目に余る行為に、ソヒは一歩も譲ず、渡り合う。


悔しがる妻に、俺には考えがあるからもう少し時を待てとなだめるジュング。


一方、ソヒの母を失い、放浪を続けるファンは、密かに実母であるユン氏の墓参りに来る。


愛する二人の女性を亡くしたファンは人生の目的を失う。


天涯孤独の身となったソヒの財産を奪うべく、ジュングはソヒの味方を潰す作戦にでる。


凶作の時に与える施米を、チェ家を敬う農民達には与えず、締めつけようというのだ。


村が二分されたことに憤ったヨンはソヒに直訴し、皆が米をもらえる様に一計を案じるが…。



第17話

 


【第17話】土地の権利書

ソヒに忠誠を尽くす下男スドンを殺してしまうジュング。


ソヒの抗議にも、スドンが土地の権利書を盗もうとしたからだとうそぶく。


村でもジュング派とソヒ派の間で溝が深まっていくが、ジュングとソヒの力関係が徐々に逆転していく。


数少ないソヒの味方、ヨンは戻ってきたウォルソンとよりを戻す。


市の立つ日にウォルソンに会いに出かけたヨンは、日本人と親しげに話すジュングを見て、不信感を抱く。


それはチェ家の土地の権利書をジュング名義にする画策だったのだ。


それを知ったソヒは、早く成人して土地を取り戻すと固く決意するのだった。



第18話

 


【第18話】孤立するソヒ

妊娠したサムウォルは、ジュングに見捨てられ、恨みの言葉を残して首を吊る。


利用できる者は利用し、邪魔者は情け容赦なく排除するジュング。


己の欲望を満たすことにしか関心のないジュングの下で、村人たちの生活はますます苦しくなり、人々の心までも荒廃していく。


そんな中、ジュング夫婦は自分たちの地位を確保するために、ビョンスとソヒの結婚を提案するが、ソヒは断固として拒絶する。


寺に来たソヒを、遠くから見つめるファンは罪の意識にとらわれ、ソヒを陰から守る決心をする。



第19話

 


【第19話】命をかけた争い

時が流れ、美しい乙女に成長したソヒだが、常に頭にあるのは先祖の土地を取り戻すことだった。


日本が朝鮮国王を退位させたことを知ったヨン達は、義兵資金を調達すべく、チェ家の蔵を襲う計画を立てる。


ソヒはジュング夫婦を殺して権利書を取り戻すために、許可を与える。


蔵の財物は奪うが、下男サムスの裏切りでジュング夫婦を探し出せなかったヨンやギルサン達は山に身を隠す。


いち早く、日本人憲兵を呼んだサムスを、ジュングは義兵の一味だと捕まえさせてしまう。


そしてソヒも事件に係わっていると、告発するのだった。



第20話

 


【第20話】逃避行、追手を逃れて

部屋に土足で上がりこんだ憲兵隊長に、日本語で堂々と対応するソヒ。豊かな知識と気品の高さに憲兵隊長は、己の非礼を認める。ジュングは不利になりそうな気配にソヒの逮捕は諦めるが、無実の村人を捕まえさせる。手ごわいソヒを黙らせるには、ビョンスと結婚させるしかないと、ジュング夫婦は、実力行使にでる。伝え聞いたギルサン達は、ソヒを救出して皆で遠い北の間島(カンド:参考までにhttp://ja.wikipedia.org/wiki/)まで逃げる手はずを整える。ヨンの恋人ウォルソンやドンジンの息子イ・サンヒョンらの助けを借りて実行に移すが、ソヒの身代わりとなったボンスンは、追ってきたジュングに捕まってしまい…。



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