「シティーハンター in Seoul」のあらすじ
各話あらすじ
- 第1話
1983年に北朝鮮が韓国大統領暗殺を企て、ビルマのアウンサン廟で起こした爆弾テロ、ラングーン事件。
その報復のため、21名の対北工作部隊が秘密裏に平壌へ送り込まれた。
計画どおり、北朝鮮の将官らの暗殺に成功したものの、韓国側の状況が一変する。アメリカから武力報復を禁じられた政権は、暗殺を隠蔽するため部隊員を皆殺しにした。
暗殺作戦に参加したイ・ジンピョだけが、親友パク・ムヨルの犠牲により唯一、生き延びる。
政権の裏切りを知ったジンピョは、復讐を誓う。
生後間もないムヨルの息子ユンソンを連れ去り、タイの山奥「トライアングル」で戦士として厳しく育てつつ、麻薬の密売で軍資金を蓄えるのだった。
17歳の青年となったユンソン。
ある日、トライアングルを襲撃してきたギャングに目の前で乳母を殺される。怒りにまかせて追撃したところ、庭に埋めてあった地雷を踏んでしまった。
助けに来た養父ジンピョは、地雷除去に失敗し、片足を失ってしまう。
生死の境をさまようジンピョ。
彼は初めてユンソンに実の父親について明かし、親の仇である5人への復讐を促すのだった。
- 第2話
復讐を決意したユンソンは、アメリカのマサチューセッツ工科大学(MIT)に留学し情報通信関連の博士号を取る。
28歳で韓国に渡り、大統領府・青瓦台の警護室国家指導通信網チームに就職した彼は、復讐作戦1人目のターゲットである国会議員イ・ギョンワンの動向を探り始めた。
キム・ナナは10年前から植物状態で入院している父の治療費を工面するためアルバイトに明け暮れている。
運転代行の依頼人として、ナナを呼び出したユンソン。
一時は険悪なムードになったが、ナナの父親が未払いの治療費のため手術を受けられずにいることを知り、ユンソンはその治療費をポケットマネーで支払った。
警護員として青瓦台に採用されたナナは大統領の末娘、ダヘの警護を命じられる。
ナナと同じアパートに住む幼い姉弟に、受給資格のある困窮者向けの夕食クーポンが支給されていないことが判明する。
区役所に出向いたユンソンは、イ・ギョンワンと区職員シム・ジェドンが結託し、福祉予算を着服していることに気づき・・・。
- 第3話
国会議員イ・ギョンワンと区職員シム・ジェドンが福祉予算を着服していることに気づいたユンソンは、区役所から証拠書類を盗み出す。
また、ジェドンがギョンワンに渡した預金通帳も奪い、着服を裏付ける盗聴音声データとともに、検事のキム・ヨンジュに送付する。
ヨンジュはギョンワンの逮捕状を取るが、国会議員の不逮捕特権を盾に議会が同意せず、逮捕できなかった。
ギョンワンは、自分を陥れた男を捕らえるべく、自身の著書の出版記念会におびき出す。
ユンソンは、自ら会場に乗り込んでギョンワンを挑発し、着服の自白と身勝手な本音を引き出すことに成功した。
その一部始終を録画した映像を、ユンソンが職場で管理している国家指導通信網を使い、出版記念会の会場のみならず、全国のパソコンで一斉に流したのだった。
この自白映像により、現行犯となって不逮捕特権が使えなくなったギョンワン。
逃走を図る彼をユンソンが捕らえ、ダンボール詰めにしてソウル地検のキム検事に送りつけた。
ユンソンの義父ジンピョは、息子がギョンワンを殺さず検察に引き渡したことに激怒する。
逮捕時、ギョンワンの首には軍の認識票が3つ掛けられており、1983年に韓国軍によって抹殺された対北工作部隊員の物であることが分かった。
抹殺にかかわった5人のうちの1人である現大統領は、唯一の生き残りであるジンピョの復讐が始まったことを悟るのだった。
- 第4話
ユンソンの母ギョンヒの元を訪ねた大統領は、自らを含む5人会への復讐を企てるジンピョが、28年前にギョンヒの息子を連れ去った事実を知る。
あくまでターゲットの殺害にこだわるジンピョは、仇を殺さず社会的抹殺を目指すユンソンに業を煮やし、韓国に乗り込んできた。
2人の溝は埋まらず、次のターゲットを先に探し当てた者が好きなやり方で処断することとし、たもとを分かつ。
ジンピョは、28年前に抹殺された対北工作部隊員の弟を呼び出し、味方につけた。
ジンピョもユンソンも、元国防部長官のソ・ヨンハクを5人会のメンバーとにらむが、証拠がない。
ジンピョは、逮捕されたイ・ギョンワンを護送する車を乗っ取り、彼を脅してヨンハクがメンバーであることを確かめた。
ソ・ヨンハクの結婚記念日のパーティーを狙い、向かいのビルの屋上から狙撃しようとするジンピョ。
それに気づいたユンソンは、パーティー会場の照明を消して妨害する。
だが、警備についていたナナがヨンハクをテーブルの下に避難させようと携帯のライトをつけたため、ジンピョはそこに狙いを定めて発射した。
暗闇の中、駆けつけたユンソンは、間一髪でナナを銃弾から救う。
- 第5話
ユンソンの妨害により、ソ・ヨンハクの狙撃に失敗したジンピョ。
ビルからの逃走も危うい状況だったが、駆けつけたユンソンに救出された。
ソ・ヨンハクの処断について、ジンピョはユンソンへの協力を約束する。
ユンソンは、ソ・ヨンハクが経営する軍靴メーカーの不良品問題と3人の息子の兵役逃れ、アメリカの兵器会社マルス社との癒着について調べを進めることにした。
5人会のメンバーであるチョン・ジェマンは、シティーハンターが1983年の抹殺作戦の関係者と知り、追跡に躍起になる。
ジェマンの手下がナナの家を嗅ぎつけて侵入したところ、5人会のキム・ジョンシクの記事がスクラップされているのを発見した。
ナナの両親はジョンシクの起こした交通事故の被害者なのだが、それをジェマンが知る由もない。
父親の入院費などで借金を重ねたナナは、ついに家を競売にかけられてしまう。
ユンソンは落札者から高値で買い戻すが、それを知ったナナは激怒する。
- 第6話
競売にかけられたナナの家を買い取ったユンソン。
紆余曲折の末、身体的接触はしない"という契約書を交わして2人は同居することになる。
ユンソンの同僚、コ・ギジュンが青瓦台の通信網をハッキングした容疑で逮捕された。だが真犯人はギジュンの弟・・・。
元国防部長官ソ・ヨンハクが営むメーカーが納品した軍靴のせいで片足を失った彼は、不正を告発するため犯行に及んだのだった。
それに気づいたユンソンは、弟に自首を勧める。
ユンソンは、ソ・ヨンハクとアメリカの兵器会社マルス社との商談をビデオで隠し撮りする。
ヨンハクは、欠陥のある戦闘機を国費で購入する見返りに、20パーセントのリベートを要求したのだった。
商談が行われたホテルのバーで、偶然、セヒに出会ったユンソン。
セヒが過ってユンソンの服に酒をこぼしたことから客室に移るが、2人が部屋にいるところをナナと検事キム・ヨンジュに目撃されてしまう。
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- 第7話
ソ・ヨンハクの狙撃犯は片足が不自由なうえ、アメリカ製ライフルを使用していたことが判明した。
検事キム・ヨンジュは、アメリカから入国した義足の男、スティーブ・リー(ジンピョの偽装名)を疑って自宅を訪問する。
ユンソンは、兵役逃れをしたソ・ヨンハクの息子3人に罠を仕掛け、全員を志願入隊に見せかけて軍隊に送り込むことに成功する。
だがその結果、大統領選挙への出馬を目指すソ・ヨンハクの支持率が上がったため、ジンピョの怒りを買ってしまう。
大統領選挙を前に、セギョレ党からの候補者を絞る選出大会が行われた。
ユンソンは会場からヨンハクを拉致すると同時に、マルス社との不正取引を隠し撮りしたビデオを公開する計画を立てる。
だが、技術スタッフになりすました相棒、シクジュンの変装がばれ、計画は頓挫してしまう。
ユンソンは屋上からの逃走を試みるが、警護中のナナに見つかり、背後から肩を撃たれてしまった。
- 第8話
ソ・ヨンハクの拉致に失敗したユンソンは、銃傷を負ったまま車で逃走する。
検事キム・ヨンジュの元妻、チン・セヒが営む動物病院に忍び込んで自ら治療しようとするが、セヒに見つかってしまう。
だがセヒは、何も聞かずに手当てをしてくれた。
大統領の末娘、ダヘの警護中に持ち場を離れたことから、ナナは自宅謹慎を命じられる。
落ち込む彼女を見て、ユンソンはドライブに連れていく。
セギョレ党の選出大会で大統領候補に決まったソ・ヨンハクは、生放送の候補者討論会に出演した。
テレビ局に侵入したユンソンは、ヨンハクの演説中に不正取引の隠し撮りビデオを放送する。
ヨンハクは現場から逃げ出すが、黒マスクを着けたユンソンと検事ヨンジュに見つかり、警護していたナナのピストルを奪って彼女を人質にした。
隙を見てピストルを奪い返そうとするナナ。だがヨンハクに投げ飛ばされ、吹き抜けのホールへと落下しそうになる。
ヨンジュは逃げるヨンハクを追い、ユンソンはナナを救いに向かうのだった。
- 第9話
大統領選の候補者討論会で、不正を暴かれ追い詰められたソ・ヨンハクは、ナナを人質に取り、吹き抜けのホールへ投げ飛ばす。間一髪で彼女を救ったユンソンは、無言でその場を立ち去り、ジンピョと組んでヨンハクを拉致する。
ジンピョの銃で脅されたヨンハクは、5人会のメンバーに元教育部長官のキム・ジョンシクがいたことを吐く。
キム・ジョンシクは、検事キム・ヨンジュの父親であり、ナナの両親を交通事故に遭わせたうえ加害者に仕立てた人物だった。
拉致した先で、ユンソンは催眠ガスを使ってジンピョを眠らせ、ヨンハクを殺さずに検察庁に届けた。
目覚めたジンピョは激怒し、ユンソンが救った警護官(ナナ)の身元を手下に調べさせる。
2人の同居を知ったジンピョはユンソンに対し、自分に従わなければナナを殺すと脅す。
検事ヨンジュは、拉致現場に残された衣服の香水からユンソンを割り出した。
事件のたびにユンソンが現場にいたことに気づき、疑いの目を向ける。
あくまで5人会の死を望むジンピョは、拘置所から病院に移ったイ・ギョンワンと見張りの警官2人を殺害した。
惨状を目の当たりにしたユンソンは、茫然とする。
- 第10話
イ・ギョンワンが殺害された病院にもユンソンがいた点などから、検事ヨンジュは彼がシティーハンターだと確信する。
それを立証するには、事件現場で採取した犯人の血液と比較するためのユンソンの血液が必要となる。
また、ナナもユンソンがシティーハンターであることに気づく。
だがユンソンは、ナナを危険にさらすまいと自分から遠ざけようとする。
それでもナナは、彼に好きだと告白した。
5人会のキム・ジョンシクが理事長を務めるミョンムン大学では、学費を半額にする約束を守らない学校当局に対し、学生たちが抗議デモを展開していた。
また、10年前にナナの両親が巻き込まれた交通事故で、加害者のジョンシクが目撃者シクジュン(本名ペ・マンドク)を脅して陳述を変えさせ、ナナの父を加害者に仕立てていたことも判明する。
ユンソンの母、ギョンヒが骨髄性白血病で入院した。骨髄移植が必要なため、ユンソンはジンピョの反対を押しきって血液検査を受ける。
病院から分けてもらったユンソンの血液を、科学捜査研究院に持ち込んだヨンジュ。
ユンソンは施設内に忍び込み、血液の差し替えに成功するが、建物から出ようとした瞬間、何者かに横の部屋に引き入れられた。顔を見ると、なんとナナだった。