あらすじ
スジョンが6歳の時に亡くなった父。娘がそのことを知ったのは12歳になってからだった。
リムジンに乗って外国に旅立ったとばかり思っていた幼いスジョン…
亡くなった父は娘に向け手紙を残していた。父親は娘に、結婚することになったら、課題を解いて、自分の残した遺産を探すように、との手紙を残していた。手紙には未来の婚約者にもメッセージがあり、課題を解き、遺産を見つけたら娘との結婚を許可する、と書かれていた。手紙を手掛かりに、一軒の家にたどり着く二人。そこはスジョンが幼い頃に住んでいた家だった。その家が16年間、そのまま残されていたことに驚くスジョンだったが、そこで父の残した一冊のノートを見つける。そして、そこに挟まれた1枚の写真。タンゴを踊る男女の写真で、その裏には“エリカ、永遠に愛している…”との言葉が。スジョンはエリカと言う人から、誕生日ごとにお祝いのビデオが送られてきたことを思い出す。しかし、そのビデオの主人公はいつも父だった。父が不倫していたのでは?と疑いながら日記を開くスジョン。ノートは父の日記のようで、それを読みながら、スジョンは婚約者と共に父の秘密に迫って行く。
ドラマは、エピソードごとに父親の死の直前の、父親本人、友人、妻の視点で描かれ、それを現在のスジョンが受け止める、という形で描かれている。娘はノートを開いて初めて、父を死に至らしめた病気は原発性脳萎縮症であったことを知る。治療法がないばかりではなく、脳の機能がだんだんと失われて行く病気のため、つらい最期を過ごすことになる。それを知られないよう、妻と娘に精いっぱいの思い出をプレゼントする父。妻は夫がその病を告白する前に、そのことを知ってしまうのだが、知らないふりをしながら、夫を助けようとする。そして父の友達。彼は病気のことを早い段階で打ち明けられる。悲しみをこらえ、淡々と友人が家族に送る最後の贈り物の日々を助ける男…。そんな思い出の中にはいつも、父親の病気の事はちっとも知らず、ひたすら明るい幼いスジョンがいた。