神様、お願い
愛憎と陰謀の狭間で揺れ動く恋人たちの愛を描いたドラマ
“愛することは信じること” 愛憎と陰謀の狭間で揺れ動く恋人たちの愛を描いた
「神様、お願い」
■話題
SBS週末ドラマ「神よ」(脚本イム・ソンハン、演出イ・ヨンヒ)は、放映初期、実の娘を嫁に迎えるというとんでもない設定と、メイクアップアーチストを卑下する発言で物議をかもしたが、ストーリーの中心は日常生活にベースを置き、ライフスタイルに着目した、“快適ライフ志向ドラマ”の感が強い。
このドラマは、始終食べることにこだわる。
体に良いというヘビ酒が登場したり、竹塩と禅食を食する場面も必ず登場する。
ワインは銘柄が大事で、大人がアイスクリームを食べるシーンも度々ある。
ワンモ(イ・テゴン)とジャギョン(ユン・ジョンヒ)は、ウナギを食べに通う。
鶏のから揚げを食べるにも、オリーブオイルを使った物を注文する。
“朝食を抜くと体に毒だ”というセリフも目立つ。
姑の朝食をパンにして夫に大目玉を食らった嫁は、2分後には“レンジでチンするインスタントご飯”を出す。
イム・ソンハン作家の前作には、歯ブラシでイチゴを洗う場面も登場した。
登場人物は登山が趣味で、サウナや半身浴をするシーンもある。
パク・ヘミ(ベドゥク)は、義理の娘に海辺のリゾートへ刺身を食べに出かけようと提案する。
パク・ヘミとその友人は、スポーツダンスなる今時のレジャーを趣味としている。
ペットにしても、イヌだけではなくネコまで飼っていて、これも従来のドラマでは見かけなかった設定だ。
このような設定を劇中さらっと流すのではなく、メインエピソードとして扱っている。例えば高麗ケツギョの辛いスープを飲めば、すぐ次のシーンへ移るのではなく、高麗ケツギョを締める方法、つまりナイフで締めるか、窒息させるかの話題で延々15分は費やす。
こういった理由から、イム・ソンハン作家のドラマは、間接広告に最も適していると言われる。 イム作家は、視聴率に貢献する中年女性たちを攻略する戦略に長けている。
登場人物の設定において、若い男性の1~2人(イリ)を少々頼りなげな存在に、若い女性は我の強い強情型(ジャギョン)や、世間知らず(スラ)として描く。
こうすることで、中年女性たちが“最近の子ってさ~”といった話題が出来るよう誘導するのが、制作側の意図のように思える。
“愛するほど信じるのだ” この世がひっくり返ろうとも動じないような男が、一人の女を愛し始めて心が揺れる。 自分だけに向けてほしい笑顔を他の男へと向ける姿に、心の片隅がうずくが、それでも俺の愛する人だから、俺を愛してると言った人だから…。 信じて待った彼は、結局愛を手にした。 愛してると言いながら平気で心変わりする今時の若者たち。 そんな今時のインスタントな愛ではなく、信頼で結ばれた愛とは果たしてどんなものかをお見せしたい。 “控えめな野の花のように純粋な愛” 両親の顔も知らず、優しかった養父まで亡くしたために、心のよりどころを失い、常に胸の真ん中が冷たかった女。 そのせいか、愛する人に自分の気持ちを正直に打ち明け、すっくと近づく。 一見向こう見ずだが、どこか純粋さを感じる彼女の愛し方から、愛自体よりも打算と理解がより重要視される最近の風潮を振り返ってみたい。 “ 仕事と愛、その成功と失敗の基準” 家柄、学歴、ルックス、職業… どれを取っても比較の対象にならない者同士の葛藤と痛みがある。 仕事と恋における彼らの姿から、現代の真の愛と成功の意味は何であるかをお見せしたい。
出演 : ユン・ジョンヒ、チョ・ヨヌほか
提供元 : SBS
話数 : 全85話
韓国放送日 : 2005年09月10日
KNTV初放送 : 2009年04月27日
登場人物
ユン・ジョンヒ : イ・ジャギョン 役(28歳/メイクアップアーチスト)
両親の顔も知らず、優しかった養父母も早くに亡くし、養父の再婚相手ベドゥクに育てられる。
ベドゥクが全財産をすったせいで、大学を中退、メイクアップアーチストになったが、
いつも明るい。
情にもろく、常に愛情を求める内面的な悲しみを抱えている。
愛されたくて、好きな男性にさりげなく接近する姿は、
かえって正直で純粋で愛らしくさえある。
チョ・ヨヌ : キム・チョンハ 役(34歳/俳優)
イェリの叔父、芸能界のトップスター。
華やかでソフトなイメージが人気を呼んでいる。
人もうらやむ育ちのよさに、トップスターでスキャンダルのない彼は、マスコミや世間の関心を一身に集める存在である。
仕事を通じて出逢ったジャギョンのさりげない誘惑に心が動くが、つかみ所のない彼女に胸をこがす。
そして、彼女のそばにワンモがいると知ってからは、ワンモとの綱引きで人知れず苦しい恋をする。
イ・テゴン : ク・ワンモ 役(32歳/キャスター)
テレビ局でも一目置かれている記者出身のキャスター。
幼い頃亡くなった父親に代わって病弱な母親ヨンソンを支え、たった一人の妹スラにとっては厳しくも優しい兄である。
職場では、長身ですらっとしたルックスと気さくな性格から、女性社員の視線を一身に浴びている。
女性にあまり関心がなかったが、仕事を通じて出逢ったジャギョンに一目ぼれし、ステディーとなる。
ジャギョン一筋、持ち前の茶目っ気と包容力で彼女を支える、頼りがいのある男。
ワン・ビンナ : カン・イェリ 役(23歳/新人アナウンサー)
アナウンサー1年生。
常に自信満々。
父親は歯科医院の院長、叔父は芸能界のトップスター。
どこへ出しても恥ずかしくない両家の令嬢だ。
ワンモに想いを寄せるが、ままならない。
ワンモの妹で大の親友でもあるスラの、叔父チョンハへの想いを利用して、
自分はワンモと、スラはチョンハと結婚できるように助け合おうと提案する。
イ・スギョン : ク・スラ 役(23歳/大学生)
ワンモの妹で、イェリの親友。
お祖母ちゃん子で世間知らずの甘えん坊、愛嬌満点で愛くるしい。
高校の時、病気で休学したため、親友のイェリは立派な社会人なのに、彼女はまだ大学4年に在学中である。
イェリの叔父チョンハに片思い中だが、ジャギョンというライバルが現れると、
兄を慕うイェリと共同の目標を掲げ、ワンモの恋の邪魔をする。
パク・ヘミ : キム・ベドゥク 役(48歳/ジャギョンの養母))
ジャギョンの養父イ・ソウンの後妻。ミエ張りでぜいたく。
夫が死んだ年に株で失敗、全財産を失うが、ジャギョンに家族を養うように言い、実の息子セヒョンの援助まで任せる。病院の院長夫人の姉ミヒャンに頼ろうとするが、ワンモをめぐって、姉の娘イェリとジャギョンが対立すると、ジャギョンをいじめ抜く。
イ・ボヒ : キム・ミヒャン役(イェリの母親)
夫は病院の院長、娘はテレビ局のアナウンサー。問題ばかり起こす妹のベドゥクが、しょっちゅう訪ねてくることを快く思っていない。そうかと思うと18歳年下の弟チョンハは成績優秀に、長身で素晴らしいルックス、今では押しも押されもせぬ韓国のトップスター。目に入れても痛くないほど可愛い自慢の弟だ。息子のように面倒を見てきたチョンハは、娘イェリとともに、彼女にとってかけがえのない存在である。
ヒョン・ソク : カン・ドンチュン役(54歳/ミヒャンの夫)
カン・ミヒャンの夫で歯科院長。
大学時代、ホンパと結婚を考えていたミヒャンと強引に結婚した。
自分本位で利己的、外では紳士的だが、家では過激で暴力的な二面性を持ち合わす。
ミヒャンが結婚生活に対する疑問を抱き、弟のチョンハだけに頼る原因を作った。
カン・ジソプ : カン・イリ 役
イェリと二卵性双生児。男性的なイェリとは違って女性的である。現在、休学中で、叔父のような役者になりたいと願う役者の卵。イェリとは口げんかが絶えない。だが他の人にはいつも優しく、特にジャギョンには優しい。ジャギョンがトラブルメーカーの叔母(ベドゥク)を養っていることをいつも気の毒に思っている。
ハン・ヘスク : チ・ヨンソン 役(51歳/ワンモとスラの母)
娘の頃、悲しい恋を経験し、紆余曲折の末結婚しスラを出産したが、心も体も弱く病気がちである。夫に先立たれ、息子ワンモを頼りにし、息子の伴侶となる女性に対しても真剣に考えている。だが、なぜか昔から知っているミヒャンの娘イェリと比べ、条件も生い立ちも劣るジャギョンを優しい眼差しで見つめるのだった。
チョン・ヘソン : ワン・マリア 役(77歳/ヨンソンの姑)
ヨンソンの姑。
エアロバイクに乗って健康を気遣うアクティブなお婆さん。息子同様に真面目な嫁を可愛がっている。息子夫婦が海外生活をしている間、ワンモとスラを韓国で育たせいか、そんな孫たちが目の中に入れても痛くないほど愛しい。
イム・チェム : イ・ホンパ 役(54歳/学院財団理事長)
ソウル学院財団理事長。
ミヒャン、ヨンソンとは若い頃からの知り合い。気難しい母親と同居、妻、息子と暮らしていたが、息子は20歳の若さで事故で夭折、妻にまで先立たれ、やるせない気持ちでいっぱいだ。
パン・ヒョジョン : モ・ランシル 役(76歳/ホンパの母)
ホンパの母親。
非常に気難しく、息子の全てに干渉し口やかましく指図する強情なお婆さん。