あらすじ
このドラマは自分の愛し方を知っている者の話である。
自分を愛すれば人生が意味あるものになり、信じる者だけが築いていけるという思いを込めた作品である。
宗家とは血によって結ばれている人たちのどんな集団なのだろう。もしかするとそれは、家族利己主義とはまた違うものではないのだろうか。
隠されたハ・マンギ会長の出生。
彼はハ・ジュンウン卿の本当の子ではない。
落ちぶれた名家の長男ハ・ジュンウンは、日帝時代に徴用で連れて行かれ、生殖能力を失った人物である。そして、彼の妻は強姦され、子供を出産した後、自殺する。宗家を汚した罪滅ぼしで自殺した妻。
だが、ハ・ジュンウンは死んだ妻を宗家の妻として扱う。妻が生んだ子を宗家の子だとして信じていた。ジュンウンは子供が大きくなって自分の出生を恨むのを恐れ、古い家系譜を探し出し先代の話を聞かせてやる。
成長過程で自分の出生の秘密を知ったマンギは、父が自分を宗家の子と育てた気持ちを素直に受け止め、自分も宗家を立て直すという夢をはぐくむ。子が授からず、冷遇された未亡人を妻にしたジュンウンは、宗家の妻は処女でなければならないという家風を無視した。子のために、そしてすでに落ちぶれた家門であったからだ。ハ・ジュジョンの出生の秘密もこの過程で生まれた。捨てられた子を娘として育てた母。子供を産んだことのない母が育てた真心をマンギは忘れなかった。だからこそ妹が大切で可愛かった。
よく見てみると、名門の宗家という看板を掲げている人たちではあるが、家族や血縁というしがらみはあまり関係がない。けれど彼らは血によって結ばれた縁より強く深く愛し、それを守ろうとする。韓国の多くの宗家が親戚の子を養子にしてまで宗家を引き継ごうとしたのは、そんな人間愛があったからではないだろうか。
私たちは血によって、同じ思いを抱える集団だからである。
しかし、マンギが大切に守っていきたかった精神と文化は、子供たちによって揺り動かされる。
さまざまな事件によって親の臨終にも立ち会えない子供たち。そんな彼らは彼らなりにマンギが残した精神を受け継いでいこうとする。