マイ・ウェイ
不倫・離婚・再婚を経た家族の物語
■話題
金曜ドラマ『マイ・ウェイ』(ハ・チョンオク脚本、キム・ギョンホ演出)の制作発表の日、ドラマの主人公であるキム・ミスクは「このドラマを通して家族とは何か、そして三姉妹の物語を通して強い生き方を見せたい」と熱く抱負を語った。 ドラマは序盤からこれまでの金曜ドラマとは異なる。キム・ギョンホプロデューサーも「不倫と家族の解体をテーマとしてきた作品とは違う家族ドラマ、離婚と再婚、現実の問題を取り上げた内容だ」と話した。 『マイ・ウェイ』の出演者と製作者の意図は視聴者にダイレクトに伝わっている。「ドラマを見ていて誰かと語り合いたいと思った。心が温まり、勇気が出て嬉しかった」などの好評を得て、終盤は20%の高視聴率となった。 不倫と離婚、再婚というテーマではあるが、過程にとらわれず、新たに提示される方向にスポットライトをあてて現実味を加える。夫婦の別れる過程ではなく、その後どうするかにカメラを向けたのである。 離婚と再婚に対する社会の偏見を恐れていたこれまでのドラマとは一線を画し、登場人物はそれぞれの生き方を見つけて行く。少し角度を変えただけのありふれた「不倫モノ」に内容を、見事なドラマに仕上げた点で大きな評価を得ている。
『マイ・ウェイ』は3人の姉妹を中心に、彼女たちの家族が繰り広げる話を通して、親子の愛、家族愛を描く。裏切りや復讐、不倫という刺激的な内容ではないけれど、家族全員で見られるホームドラマである。この時代を生きる女性視聴者に、結婚するかしないかはさておき、自分自身の価値を認めて、自分に与えられた人生をまっとうすることが幸せへの近道であることを伝えたい。 ヘンスクは20歳で未婚の母となった2人の妹と、自分の娘をしっかりと育て上げ、自分自身の夢もあきらめることなく、たくましく生きている。 夫の浮気に耐えかねて離婚したあと、また別の人と再婚し葛藤する次女のギョンスクに、ヘンスクは「人生には正しい答えなんかない!何度離婚しても構わないけれど、情熱的にとことん愛して別れたら後悔しない。自分自身の価値を見いだして堂々と生きろ」と忠告する。 一目惚れした男と結婚したものの妻を女と思わず、離婚を申し出る夫に悩み続ける末っ子のヒョスクにも、ヘンスクは「今はお先真っ暗ですべてが終わったように思えても人生は簡単には終わらない。生きている限り人には明日があり、誰よりも幸せになる資格がある」と励ます。
出演 : キム・ミスク、イ・チョンアほか
提供元 : SBS
話数 : 全21話
韓国放送日 : 2006年05月19日
KNTV初放送 : 2007年07月06日
登場人物
ヘンスク(42歳)役
キム・ミスク
大学の前にあるジャガイモ鍋店のオーナー。そして娘と同じ大学の同じ科に通うオバサン大学生でもある。意志が強く、生まれながらの楽天家。いつも「青春を取り戻したい」と思っている。
ダスル(21歳)役
イ・チョンア
大学生。ヘンスクのケチな娘。しっかり者で明るい性格の持ち主。母親のせいでプライドを傷つけられることもしばしば。「私の不幸はママが招いている」と表向きは強気な発言もあるけれど、実は誰よりも母に同情して、父親のいない中で自分を産んで育ててくれた母に感謝している。今日も母親が何かしでかすのではないかと、ハラハラしながらつらい青春を送っている。
ヒョンス(42歳)役
チョン・ボソク
視覚デザイン科の専任講師。権威主義とは縁遠い人物で、実力があり、ユーモアもあって優しい。学生たちに人気ナンバーワンの教授。髪も大学の理髪店で適当にカット、お昼も教授の食堂ではなく学生食堂で適当に済ませる気さくな先生だ。時には上着を脱ぎ捨ててバスケットに夢中になることも。学生たちとマッコリを賭けたゲームに本気で挑み、たまに反則しながら、バレたらシラを切る愛嬌もある。女子生徒たちのファンクラブがあるほど人気者。
ギョンスク(33歳)役
チョン・ソンギョン
ヘンスクの妹。勉強ができて見た目も大人びている。妹ではあるけれど唯一ヘンスクが頼れる存在でもある。育った環境に対するコンプレックスと、犠牲になっている姉を重荷に思うあまり言いたいことを我慢する性格に。
ジョンワン(35歳)役
オ・デギュ
ギョンスクの再婚相手。建築事務所所長。情が厚くて今の妻であるギョンスクを愛しているが、娘の母親であるユラにも責任を感じている。自分は再婚したけれど、元妻が再婚しないことを願っている。娘のためだという理由ではあるけれど、本音のところはそうではないらしい。結局、男の勝手さでギョンスクを愛しながらも、ギョンスクに疑念を抱かせてしまう。