新・若草物語
四姉妹の愛と欲望を描いたドラマ
■話題
『バリでの出来事』のパク・イェジン、『太陽の南側』のユソン、『大長今』のパク・ウネなど、次世代の女優たちが勢ぞろいし、それぞれが異なる個性の姉妹を演じる。『天国の階段』で人気を得た新人俳優イ・ワンが出演し、ドラマを際立たせている。
既存の家族ドラマは、男兄弟の対決を軸として描いたものが多かったが、現在では男女を区別して育てる家庭はなくなったといっても過言ではない。娘であろうと、息子と同じように機会を与えられ、期待されて育っている。息子の誕生を心待ちにするも、それが叶わなかった自己中心的な父親。そして、そんな父親のもとで、息子より強く育った娘たち。このドラマは、そんな娘たちの個性と人生観の衝突、立場と役割の差、錯綜する愛によって生じる家族間の葛藤と心の傷、そして許し合う姿を描いた、家族の抒情詩である。姉妹間の争いを描いたお決まりの女性ドラマではなく、未婚の娘が苦労する葛藤劇でもない。人生と愛に対する娘たちの主体的な態度、深い挫折、涙ぐましい成功、そして愛に命をかけるけなげな姿を描く、21世紀版の"愛と野望"である。
出演 : ユ・ソンほか
提供元 : SBS
話数 : 全57話
韓国放送日 : 2004年04月24日
KNTV初放送 : 2004年06月23日
登場人物
フニフン(ジョンワン役)
インドゥクの彼氏。図々しい不良。髪の毛をムースで逆立てて、ランニングにネクタイをしめて背広をはおる、ポストモダンのような外見。インドゥクとの交際がデムクにバレ、さんざん痛めつけられても、翌日には何事もなかったようにお父さん、また来ました"と現れる図太い青年。"
イ・ワン(イルト役)
傷ついた心を自分で癒しながら、裸足で駆けてきたような人生を送ってきた。愛することを誰にも教えられぬまま恋に落ち、彼女を忘れられずにいる。たった一度の恋に命をかけるが、愛するがゆえに彼女のもとを去ろうとする。親に捨てられて孤児院で寂しく育つ。孤児院を飛び出してからは、食べていくために暴力団に入り、ナンバー2の地位にのぼりつめる。
オ・デギュ(ゴンテ役)
売れっ子の作家。カジノで一晩に1億スッてもビクともしない。再び情熱的に書き上げて稼ぐ。そんな彼に博打より興味深い対象が現れた。ミドゥクという怪物だ。世の中の女は、みんな自分を好きになってくれると思い込んでいるが、ミドゥクだけはこれまで出会った女とは違っていた。ふてぶてしさが魅力の男。風と共に去りぬ"のレッド・バトラーに似た…。"
キム・ジョンヒョン(ジュンソプ役)
人が良く、金持ちで、情も深く、育ちのよさを感じさせる男。まじめで豪快な性格。ただ一つ罪があるとするなら、人を好きになったこと。しかも、友達の彼女を。彼の想像のなかにはいつも彼女がいる。彼女のいない人生は考えられず、彼女をモノにしたいという願いでいつも苦しんでいる。
キム・ホジン(ソヌ役)
ウブな男。沈黙のなかに愛情を秘めている。貧しい苦学生だが成績優秀、鋭い感性の清らかな心の持ち主。照れ屋だが暖かく、貧しくてもいじけたところのない明るい青年。大学3年になるまで一度も女の手を握ったことのなかった彼が、高校生のへドゥクに恋をする。だが、中途半端な立場だったので、告白できないまま心のなかで思い続ける。その後、へドゥクは友人の彼女として再び現れるが…。
イ・ユンミ(インドゥク役)
四女。末っ子で家族に可愛がられる。父親が息子欲しさに外でつくった子供。生みの母が亡くなったあと、物心ついて自分の母が正妻でなかったことを知る。それでも明るく育つ。言葉遣いも荒々しく、芸能界に憧れるイマドキの娘。悲しいときほど口数が増え、家族の雰囲気が暗いと、笑顔が戻るまでラップとヒップポップを披露する。父親譲りの音楽センスで、のちにデビューを果たす。
パク・ウネ(ヒョンドゥク役)
三女。姉妹のなかで一番心優しい。家族のために尽くし、自分のすべきことを終えるとその場を退きつつましく座っている平和主義。繊細でおだやかな性格。厳しい父親と2人の姉のせいでおとなしく育つが、自分が信じた愛を貫く過程で自信を得て、積極的な性格に変わる。彼女も他の娘と同様、内面に強さをそなえていたのだ。逆境のなかで、彼女だけが輝かしい愛を手にする。
ユソン(ミドゥク役)
次女。タフで相手を圧倒する威圧感がある。恋だけは命がけ。雑草のように育ち、傷つきながら育つ。いつもはわざとホラを吹くが、決定的な瞬間では口数が減り、目を輝かせる女戦士。父親に似ているせいか、姉妹のなかでも唯一父を理解し、愛を求めているが、父親には人生の汚点と言われる。自分を虐待した父親に復讐を誓っている。
パク・イェジン(へドゥク役)
長女。ロウソクのように静かな情熱を秘めている。父親の期待に応えようとする悲劇的な主人公。天才的な頭脳の持ち主だけが持ち得るという、天性の音楽的な感性を持っている。子供の頃、父親の浮気で傷つき、感情を抑制したため、自分を表現することができなくなっていた。愛を伝える方法を学べなかったので、誰よりも家族を愛し、恋人を愛しても、冷たく利己的な人にしか見てもらえない。医大の入試に失敗して挫折するが、立ち直る過程で、成熟した心豊かな女性に成長する。
キム・へスク(ユンジャ役)
四姉妹の母。夫の留守の間にワイシャツのアイロンがけを怠ると、すぐさま叩かれる。男の子を欲しがる夫に、男の子を生んであげられぬまま子宮を摘出したため、いつも申し訳ないと思っている。夫が浮気相手との間につくった子供まで、我が子のように育てる。中卒という後ろめたさから大卒の夫に愚痴一つも言えず、貧しいなかでも娘たちを大学に行かせる。
イム・チェム(デムク役)
四人姉妹の父。息子が欲しいという執念で堂々と浮気して、家族には良心の呵責もない図々しい父親。若い頃は歌手を夢見て夜の盛り場で歌い、金がなくても風流をたしなんだ粋な人。絶望を知らない強い意志と、芸術的なセンスが四人の娘に伝授され、娘たちの人生感に影響する。息子を得ることを諦めると、娘たちをどの男よりも強くしたいという気持ちで厳しく育てる。おだやかで愛らしい娘を望んではいなかった。