ガラスの靴
人生を切り開いていく姉妹の姿とその愛を描く
大雪が降る日、一人の小さな娘が生まれ、大雪が降る日、愛する妻が死んだ。そして何年もの時間が経った後、また同じような大雪の降る日に「彼」は白血病の末期という診断を知る。しかしキム・ヒョンホは、自分が選択した人生を後悔したことはなかった。
妻なしに育った二人の娘に感謝していたし、豊かではないが幸せに暮すことができることに感謝した。そんな彼に突然の不幸が襲った。残っている時間は数ヶ月余り。
ヒョンホは自分の死により残される二人の娘のために勘当をした父に会う決断をしソウルに向かった。彼は古い写真一枚を出してみる。父さん・・・。
ヒョンホの父は自分の起したチェハ・グループを受け継いでほしいという期待を息子に裏切られた上に、反対した結婚まで強行したことで、息子を絶縁状態に置いた。
それからもう 14年が経っていた。その時も今も、父の存在は莫大で恐ろしいだけだった。愛する二人の娘のために・・・。キム・ヒョンホは14年の間壁を作って暮らしてきた父であるチェハ・グループ会長を訪ねる。
自分達の祖父に会いに行くために家を出る父親の後姿が最後になるという想像もできないまま、テヒとユニは手をつないで見送った。その日もゆっくりと雪が降り始めていた。
十数年ぶりの親子の再会は余りにも悲しいものであった。父は自分を超えられない息子の姿に憤慨し追い返してしまう。ヒョンホは自分の幾ばくもない人生という現実を伝えられず肩を落として自宅へ向かった。
ヒョンホは大雪のため自宅までのバスが不通になっている事を知ると、なんとか子供達のために自宅へと徒歩で向かった。 しかし大雪のため視界を遮られて運転を誤った車に跳ねられ命を落としてしまう。
2人の娘達は父親の事故の便りを伝え聞き病院に駆け付けるが、父親がはいた靴に視線をやると、現実に圧倒され座りこんで泣き崩れてしまう。
その靴は父が祖父に会いに行く日の朝、妹ユニが貯めたお小遣いと靴屋で労働をしてやっと手に入れたもので、誕生日プレゼントとしてあげたまさにその靴だったのだ。テヒは父と母が結婚する時につけた2つの指輪を取り出し、ユニと1つずつ分けあった。父親が一番大切にしていた遺品でそれぞれの指輪には両親の名前が各々1つずつ刻み込まれていた。
“心配しないで。これからはお姉ちゃんがお父さんになってあげるよ”とテヒは母親の指輪をひもで結んで妹の首にかけながらそう言った。
そして二人の娘が児童委託施設へ送られてしまい‥‥。
出演 : ソ・ジソブ、キム・ヒョンジュほか
提供元 : SBS
話数 : 全40話
韓国放送日 : 2002年03月02日
KNTV初放送 : 2005年04月16日
登場人物
キム・ヒョンジュ
(イ・ソヌ(本名:キム・ユニ)役)
どんな最悪の状況に陥っても、はい上がって笑うことのできる明るく楽天的なキャラクター。多血質的な点があり、興奮しやすくすぐかっとする時も多いが、自分の過ちは素直に認めて後くされがない。仕事に対する勝負根性が強く、自尊心があり負けず嫌い。父親が亡くなった後、たった一人の姉テヒと別れることになる。記憶喪失症にかかってその時からキム・ユンヒではないイ・ソンウとして生きて行く・・・ 。世の中で遭遇しうる波風をすべて経験 するが、屈せずに立ち上がり、自分の未来を開拓していく力強い人物 。
キム・ジホ(キム・テヒ 役)
考えが即行動になる。ストレートで何事もはばからない性格。一度心に決めたことは必ずやり遂げなければならないと考える。手段と方法を選り分けず、負けることを嫌う。父親を失って幼い妹と一緒に世間に捨てられた瞬間から、強靭な意志で自分の人生をかきわけていく。
ハン・ジェソク(チャン・ジェヒョク 役)
テヒを助けながら野心を育てて行く人物。緻密で徹底的な性格に、一度心に決めた事は必ずやり通す向こう見ずさと推進力を兼ね備えている。自分の感情を完璧にコントロールすることができる冷静な理性の持ち主。
ソ・ジソプ(パク・チョルン役)
寛大で温かい性分と余裕のある考え方の持ち主。口数は少ないが、情け深くて義理も深い。写真を撮るのが趣味。暴力を使うことを嫌がり、けんかを嫌悪する。辛い状況に陷っているソヌに対し、つっぱり棒のように力になり頼りになってくれる友達。もしかしたらそれ以上。最後までソヌのために生きていこうとするロマンチスト。
キム・ミンソン(ウ・スンヒ 役)
自尊心が強く、虚栄心と独りよがりの固まり。 賢くがめついが、道徳観念が希薄。泥水のような環境で成長したが、自分の運命を変えようとする意志が強く、手段と方法を選ばず成功に向かって突進する人物。 ソヌを終わりなく苦境に陥れ、緊張感を与え続ける役割。
キム・ジョンファ(パク・ヨンウン役)
チョルウンの妹。 言葉より拳、理想より現実を追求する実利派。しかし家では静かで言葉少なな浪人生である。 タフでありながらも義理があり、人情のある彼女が世界で一番好きなものは、父。
キム・チュンリョル(ユン・ソジン 役)
20代後半の男。 テヒとは従兄で、キム・ピルジュン会長の外孫。 遊ぶことだけを考えている。 母親が準備してあげたカフェを運営し、何事にも命をかけることをひどく嫌う。 いいならいい、だめならだめで、悠々自適な人生を好む、人生に対する自分だけの哲学がある。母親を愛しよくぶつかり、いとこのテヒとは親しくいつも助けてあげる。母親とテヒの間には常に中立である、思慮深い男だ。
キム・ヒョンチュン(スタク役)
チョルウンの右腕役としてチョルウンの前で常に彼のために何でもする人情と義理のある男。