ラブレイン
「冬のソナタ」制作から10年。チャン・グンソク、ユナ(少女時代)の2大スターを起用し、ユン・ソクホ監督ほか「冬ソナ」スタッフが再結集した珠玉のラブストーリー!!
「冬のソナタ」制作から10年。チャン・グンソク、ユナ(少女時代)の2大スターを起用し、ユン・ソクホ監督ほか「冬ソナ」スタッフが再結集した珠玉のラブストーリー!!
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「冬のソナタ」制作から10年。チャン・グンソク、ユナ(少女時代)の2大スターを起用し、ユン・ソクホ監督ほか「冬ソナ」スタッフが再結集した珠玉のラブストーリー!!
※日本語字幕
■ 出演
チャン・グンソク『美男<イケメン>ですね』
ユナ(少女時代)『シンデレラマン』
キム・シフ『強敵たち』
ソン・ウンソ『私の娘 コンニム』
■ 演出
ユン・ソクホ
1994. 『フィーリング』
1996. 『COLOR』
1997. 『プロポーズ』
1999. 『ウンビリョン』
1999. 『招待』
2000. 『秋の童話』
2002. 『冬のソナタ』
2003. 『夏の香り』
2006. 『春のワルツ』
2012. 『ラブレイン』
■脚本
オ・スヨン
1994. 『フィーリング』
1999. 『クァンキ』
2000. 『イヴのすべて』 『秋の童話』
2002. 『冬のソナタ』
2003. 『ラブレター』
2005. 『ウェディング』
2008. 『スターの恋人』
2012. 『ラブレイン』
■ 報道資料
1.ユナ、ユン・ソクホ監督の『ラブレイン』でチャン・グンソクの相手役
少女時代のユナが、メロドラマの巨匠、ユン・ソクホ監督と韓流スターのチャン・グンソクのコラボで話題のドラマ、『ラブレイン』のヒロインに抜擢された。『ラブレイン』は、『秋の童話』『冬のソナタ』『夏の香り』『春のワルツ』という四季シリーズを撮ったユン・ソクホ監督と、『秋の童話』と『冬のソナタ』のオ・スヨン作家が10余年ぶりに組んだことで、マスコミの期待を集めている作品だ。1970年代のアナログ的な愛の形と、デジタル時代のトレンディな愛し方を同時に紡ぎだす予定だ。この作品の中で、ユナはフリージアの香りにも似た清楚さを漂わせる、1970年代のキム・ユニ役と、底抜けに明るい、キム・ユニの娘のユリの2役を演じる。アジア圏を越えて世界的に活躍する「少女時代シンドローム」の中心的存在であると同時に、『君は僕の運命』『シンデレラマン』『9回裏2アウト』などの作品で、俳優としての可能性を見せたユナと、名実共にトップ韓流スターのチャン・グンソクとの共演は想像以上の相乗効果を呼び起こし、2012年の韓国ドラマ市場に大きな反響を巻き起こすものと期待される。ユン・ソクホ監督は、「全く違う魅力のヒロイン、キム・ユニとユリの共通点は自然なままの純粋さを持っているという点だが、清楚で健康なエネルギーを発するユナが最適役だと判断した。ユナ特有の少女っぽさと淑女らしさが、童話のような愛の物語をより美しく輝かせてくれるのは確実だ」とキャスティングの背景について語った。
2.ユナ、「1970年代の青春経験は魅力的」
ヒロインを演じるユナは、ドラマへの意欲をますます膨らませている。特に、1970年代のうぶな少女に扮した彼女は、清潔感のあるヘアスタイルにシンプルな服装で、はにかんだような微笑みを浮かべる、ナチュラルなキャラクターの魅力を充分に表現していると好評だ。
3.チャン・グンソクの1人2役、アナログとデジタルを往来するロマンティックガイ
トップ韓流スターとしてアジアを熱くしている俳優、チャン・グンソクが再び韓流ドラマシンドロームを巻き起こそうとしている。彼がキャスティングされたことで、今年アジアを席巻するであろう大作が誕生するものと、期待が高まっている。多情多感な美大生ソ・イナと彼の息子のソ・ジュンの2役を演じる。ユン・ソクホ監督は、「企画段階で、まず初めに、シノプシスを彼に見せたが、スケジュールの調整ができずに、残念ながら双方とも一旦は諦めた。だが、ドラマの完成度を高めるために、放送計画を翌年に延期することになって、スケジュール調整が可能になった。豊富な演技力は当然ながら、多様な才能と魅力を持つ彼を起用できて非常にうれしい」と語った。これに対して、チャン・グンソクは、「平素から、尊敬する監督の作品に出たいと望んでいたが、今回その夢が叶って光栄だ。最高の監督と作家からたくさんのことを学んで、良い作品にできるように最善を尽くしたい」と抱負を語った。
4.チャン・グンソク、1970年代の美大生、薄明の魅力を漂わせる
チャン・グンソクは、「柔和で物静かなソ・イナを繊細に表現しようと努力している。特に、『ラブレイン』の抒情的感性がにじみ出る台詞は感情を込めた表現がしやすい。純粋で切ない感性を生かせるように努力したい」と語った。ユン・ソクホ監督は、「ソ・イナという人物は、最近のドラマで演出されたチャン・グンソクの、ざらついた強いキャラクターとは正反対のフレッシュなイメージだ。今までの俳優が演じて見せたことがない、新しい感性の面貌を引き出す楽しさがある。多才多能な俳優なので、エネルギッシュな姿をいろいろ見せるが、撮影現場ではイナの感情と状況に没入しようと努力する様子が見て取れてうれしい」と称賛を惜しまなかった。
5.ユン・ソクホ監督談話
12月13日、大邱で行われた『ラブレイン』現場公開及び記者懇談会で、ユン・ソクホ監督は、「6年ぶりの作品だが、若い俳優たちに囲まれてより若返った心境だ。私の名前の前につけられた‘韓流’という文字を意識せざるを得ない。国内ばかりでなく、海外でも人気を得られる作品になることを願いながら準備している。1970年代は私の学生時代に重なり、2012年は演ずる俳優たちの時代だ。あの時も今も愛に変わりはなく、リアリティが重要だと考える。いつの時代にも、愛にはリアリティがあって然るべきだというメッセージを込めようと思っている」と語った。またずっと抒情的作品を送り出してきた監督は、トレンディドラマが人気の主流である状況下で、どんな対策を取っているのだろうか。これについて監督は、「強度とスピード感に純度を高めたい。今は観て楽しむだけのドラマが多い。その真似は私にはできないが、今まで私が撮ってきた、私が好きな純度の高い作品を作りたい。四季シリーズの前には、『プロポーズ』などの軽快なドラマを撮った。そういうトーンも少しは入れるが、純度は守って、表現は変えるつもりだ。純度とトレンドのバランスを取るのが今回の作品のポイントだ」と説明した。
6.チャン・グンソクの挑戦
チャン・グンソクは、「1970年代のソ・イナと、2012年のソ・ジュン役を演ずることになった。俳優として大きな挑戦であると考え、出演を決めた。1970年代を知らないので、スタート時点では少し戸惑いもあった。1970年代のフィーリングを理解するために、映画や歌を参考にし、セシボン(*)の先輩たちをお手本にして、ドキュメンタリーや歌からヒントを得て演技した」と語った。
(*)セシボン:1970、1980年代を代表するフォークソング・グループで、
チョ・ヨンナム、ソン・チャンシク、ユン・ヒョンジュ、キム・セファンがメンバー。
7.チャン・グンソクとユナがお勧めの見どころ
1970年代の純粋な初恋の切なさを懐かしみながら、2012年のトレンディな恋物語で時代と世代を超越する愛の本質を語るドラマ『ラブレイン』。待望の初放送を前に、予め観賞ポイントを紹介しよう。
―2つの時代を描くチャン・グンソク&ユナ&キム・シフの1人2役、多様な演技の展開を期待!
正統な純愛物語を通して、さらに深まった目の光と多様な演技を見せているチャン・グンソクに今から胸が躍る。ユナはより成長した俳優としての姿を見せてくれるはず。イ・ドンウクとイ・ソンホを演じるキム・シフの新しい魅力に関心が集まっている。
―映像美学の大家、ユン・ソクホ監督の魔法のような色の饗宴。自然光で描き出した一幅の水彩画、そしてRED ONE&ALEXAカメラが撮る映画のような映像美!
ユン・ソクホ監督とKBSドキュメンタリーの『茶馬古道』で、2007年にグリメ賞大賞と、2008年の放送大賞撮影賞を受賞し、最近の『ブレイン』まで多数のドラマに参与してきた、KBS代表撮影監督のペク・ホンジョンが加わって、最高の映像美を期待させる。季節そのままの美しい色彩を撮るため、長い時間をかけて、自然の風景を探し求めて歩いたというユン・ソクホ監督は、1970年代のキャンパスの光景を再現しようと、昨年秋から撮影に突入するという、プロの仕事人魂を発揮して、空間に踊る光や、木の葉の1枚1枚から雨脚までも豊富な色彩として収めた、五感に訴えかける鮮やかな映像の美をお届けする。
―ユン・ソクホ監督とオ・スヨン作家の再会!イ・ミスクとチョン・ジニョンのコンビ!
高品質メロドラマの真髄を見せる!名コンビが世に送る『ラブレイン』は、このところ定型化しているロマンティックコメディのスピーディな展開よりは、人間本来の感性をじっくりと味わえる正統派ラブストーリーだ。
―チャン・グンソク、ユナ、ユン・ソクホ監督が推奨する観賞ポイント
チャン・グンソク:インスタントな恋物語ではなく、“待つことの美学”が存在するドラマだ。
ユナ:純粋な正統派メロドラマとして、1970年代と2012年を同時に堪能できる。
ユン・ソクホ監督:初回の放送で、チャン・グンソクとユナの完璧な演技変身に驚くだろう。フレッシュなチャン・グンソクとユナの姿に接することができる。美しく淡い抒情的なドラマとして、視聴者の皆さんが長く記憶して大切にしてくださる作品となることを願う。
愛は幸せと悲しみという2つの顔をしている。全く対照的なこの2つが1つであれるのは、ただ愛だけが持ちうる奇跡だ。 -サン=テグジュペリ『愛のある風景』より 愛と雨は似ていませんか。愛はまばゆいばかりに美しいから、胸がうずくほどに悲しいことでありえます。あまりにも幸せすぎて涙が流れる時もあり、悲しみの中で幸せに浸る瞬間もあります。雨も愛と似ています。雨は幸せな瞬間にも悲しみの瞬間にも分け隔てなく降ります。雨が降る日、共にいる温もりに幸せを感じ、追憶の侘しさに涙ぐみます。 雨が降る日には愛の幸せと悲しみを秘めた記憶がよみがえります。このドラマでは「愛の瞬間」を愛の属性によく似た「雨」を通して描いてみたいと思います。 1970年代と、時代が下った2012年にも、愛する人たちにあまねく降る雨を通して、始まったばかりの愛の幸せと悲しみ今では過去の思い出となった愛の追憶と現在を描いてみようと思います。 心臓が狂ったようにときめき始めた。雑踏にどよめく街や、休みなく回転する日常の中でほんの一瞬静かに目を閉じて、窓の外の雨音を聞きながら誰かを思い出すようにせかせかとした足取りをワンテンポ緩めてみてはどうでしょうか? このドラマは美しい花に水を与える花屋の娘のように雨降る午後、甘美な音楽を聞かせてくれるレコード屋の店主のように夜更けに、疲れた私たちに一皿の温かいスープを少し多めに注ぎ足してくれる、心優しい食堂のおばあちゃんのように、私たちの暮らしにちょっとした休止符になればと思います。ざらついた現実を潤す恵みの雨のような美しい愛の物語で、感性の浄化と癒しをくれる、そんなドラマをお見せしたく思います。時代が変わろうと世代が変わろうと人が変わっていこうと愛は依然として、誘引、ときめき、魅惑で人の心を動かします。クラシックで感性的なラブストーリーとトレンディな感覚が一体化した、忘れ去られるドラマではなく、いつまでも大切にされるドラマを作ろうと思います。 世の中に愛する人たちが存在する限り美しく温かいドラマは続くと信じています。
出演 : チャン・グンソク、ユナ、キム・シフ、ソン・ウンソほか
提供元 : ©YOON’S COLOR 提供:ポニーキャニオン
話数 : 全20話
韓国放送日 : 2012年03月26日
KNTV初放送 : 2013年09月03日
登場人物
ソ・イナ(23/韓国大学美術学科)役/チャン・グンソク
彼女が落とした日記帳を、胸をときめかせながら何回も読み返した夜、僕の20代はすでに彼女で満たされていた。名前通りの優しい顔立ちに柔らかな微笑み。言葉数は少ないが多情多感な性格だ。美大に在学中だが、子供の頃から音楽が好きで、ギターを弾き作曲にも才能がある。ソウルの下宿で大学生活をスタートしたイナは、歌手を目指す法学部のチャンモと友達になり、有名な音楽喫茶「セラヴィ」を知って、そこの人気DJであるドンウクと友達になる。最新ポップソングがいち早く入ってきて、その辺りの文化の産室であったセラヴィ。イナはドンウクやチャンモと一緒に、セラヴィのトリオと呼ばれて大学のスターになる。ある日、後ろ姿の美しい女学生を見かけた。彼女はときめきを伴って、イナに近づいてくる。
1970 キム・ユニ(21/韓国大学家政学科)役/ユナ
美大前のベンチ、カスミソウの花束、その日降った雨、一緒に見た夕焼け、幸せだった海辺、そして彼と過ごした21歳の春と夏、それらは私を幸せにしてくれたもの……。ストレートなロングヘア、純白の皮膚、ギャザーのワンピースに白い靴下。飾らない清楚なユニ。笑みを浮かべた大きな瞳に長い髪、歌の歌詞に出てくるような美しい彼女。ユニにとって、音楽喫茶で優雅に音楽を楽しみ、ボーイフレンドと付き合うというのは奢侈だった。そんな贅沢は誰にも見せたことがない、彼女の日記帳でだけ可能だった。だが、落ち葉が舞うある日、笑い顔の清々しい彼、イナに出会った。
2012 ソ・ジュン(29/フォトグラファー)役/チャン・グンソク
おれはおれだ。だが今、おれは君だ。
イナの息子。ユニークな作品と目立つビジュアルで、トップに鎮座するフォトグラファー。世界で自分ほどすごい奴はいない。自分だけが正しく偉い。他人の視線などは気にもかけない。どこでも誰にでも直線的で、毒舌を浴びせる。しかし、皮肉なことに彼の写真の中の人物はあまりにも美しい。恋も自分勝手で、業界でも評判の遊び人の彼のキャッチコピーは「3秒で落とす」だ。彼が女性を口説くとき口にする台詞は、「愛なんて信じない。親父は初恋を忘れられずに苦悩してきた。母親も不幸だった。おれはそんな恋はしたくない」だが、これは嘘を装った彼の苦しい本音だ。そんな彼がファッション誌の撮影で訪れた日本で、彼の常識では到底考えられない女性、ハナに出会う。彼のファッション感覚ではとても受け入れがたいラフなスタイルに、鼻っぱしの強さ。だが、ファインダーを通して、彼の視線でハナを見た瞬間、飾らないハナの面立ちに、心臓が故障でもしたように、激しく拍動してしまう。とても信じがたく必死で否定してみるが、ハナを知ってからは生活も感情もめちゃめちゃになってしまった。
2012 チョン・ハナ(24/大学院生、ガーデナー)役/ユナ
木も愛情をかけてやれば立派に育つ。
私の心の中に、木がこんなに大きく育つとは思ってもみなかった。今となっては木があまりに大きくなりすぎて息ができない。ユニと、ユニがアメリカで会った留学生のチョン・シホンの娘。快活でふわりとしていておしゃべり。日本の農学科でガーデニングを専攻した。植物と心が通じると信じるハナは病気になった植物に言葉をかけたり、歌を歌ってやったりもして、みんなをびっくりさせる。だが、ハナを知れば知るほど彼女の健康美にすっかり魅了されてしまう。天真爛漫な彼女の微笑みは、周囲の人たちに幸せウィルスをまき散らす。都会に現れたアルプスの少女ハイジのような存在として、ジュンやソンホたち、ホワイトガーデンの仲間に新鮮な息吹をもたらす。いつも初恋の人を忘れられずに生きる母ユニのため、初恋の人探しを決意する。母親の初恋の人に会うために、テソンと北海道まで行くことになるが、そこで傲慢不遜なジュンに出会う。ハナの顔や服を見て野暮ったいと毒舌を浴びせかけ、難癖をつける。産声をあげた時から毒舌だったようなジュン。彼を知ってからハナの静かだった日常が騒々しくなる。24歳、ハナの初恋が始まろうとしている。
2012 イ・ソンホ(29/医者)役/キム・シフ
惜しみなく与える木(*)がこんなに苦しいと知っていたら、始めはしなかっただろう。ドンウクの息子でジュンの幼友達。くせ毛に丸い眼鏡、ポケットにはいつもキャンディやクッキーを入れている、おっとりしたかわいい感じを漂わす。ジュンとは違って温厚な性格で、ジュンに傷つけられた人を慰めてやるのが彼の役目だ。1年前、彼が憧れていたカフェスタイルの病院を開院した。誰でも気軽に来院して、自分の話ができる町の医院。ある人はコーヒーを飲みに、またある人は病気を診てもらいに、彼の病院を訪ねる。単に病気を治療するのではなく、人の心を思いやれる医者になりたかった。診療時間外での主な日課は眠る事。目覚めればプラモデルの組み立てに熱中する。こんな彼を医者と考える人は誰もいない。思わず面倒見てやりたくなるペットのような存在。ある日、ホワイトガーデンに飛び込んできたハナという女性と知り合う。一緒に病院の庭を手入れしながら、急速に親しくなる。ハナといれば楽しい。彼女をもっと笑わせたくなる。
1970 イ・ドンウク(23/韓国大学医学科)役/キム・シフ
少なくても1000人を超える女と付き合ったが、愛を感じたのはたった1人だった。ドンウクがよく口にするプレスリーの言葉だ。たった一度の恋のためではない、1000人以上の女性と付き合うための文句だ。1000人以上の女性と付き合えば、3000人の宮廷女官を侍らせた義慈王を語ると豪語するドンウクだが、そんな彼を女性たちは憎めない。音楽喫茶「セラヴィ」の人気DJ。洗練されたスタイルに、ウィットのある話術でセラヴィ・トリオのカサノヴァだ。1000人以上の女性と付き合おうとしたドンウクが、愛という感情を持たせてくれた、母に似たユニに出会う。
1970 ペク・ヘジョン(21/韓国大学家政学科)役/ソン・ウンソ
有名な画家のなかに、自分の妻だけを描く画家がいたという。イナに絶対自分を描かせてみせる。裕福な家庭の一人娘で自己中心的ではあるが、単刀直入ではきはきしたところが魅力的だ。当時、有名な女優だったナタリー・ウッド似の彼女は、ショートヘアに白いヘアバンド、ウエストのくびれを強調したワンピーススタイルで、多くの男子学生の心を鷲づかみにする韓国大学の華だ。セラヴィの常連でドンウクの知り合いでもあり、イナやチャンモとも親しくできるので、全女学生から羨ましがられている。イナを自分のものにしたかった。
1970 キム・チャンモ(23/韓国大学法学科)役/ソ・イングク
寒村出身で韓国大学法学科に合格した日、地方官庁の御偉いさんまでがお祝いに駆けつけて、村の誇りだと激励された。みんなに見送られてソウルに上京した日、チャンモの手に握られていたのは本ではなくギターだった。貧しさに下宿代もままならず、イナに頼って暮らす彼が、毎日通うのは音楽喫茶セラヴィだ。容姿もさえないチャンモだが、彼のギターと歌を聴く女性たちは彼に魅了された。
1970 ファン・インスク(21/韓国大学家政学科)役/ファン・ボラ
いいところのお嬢さんで世間知らず。口数が多いせいで人を傷つけるが、悪意はない。へジョンと同じ科の親友で、最初は美大のモンゴメリー・クリフトであるイナを好きだったが、へジョンが計画した合コンでチャンモのパートナーになる。チャンモの素朴な魅力に引かれ、偶然に目にしたチャンモの腹筋を見た瞬間、恋してしまった。
2012 ソ・イナ(55/美大教授)役/チョン・ジニョン
いくら握ろうとしても、掌をすり抜けてしまう風のようだった初恋。今度はもう決して放さない。
ジュンの父親。韓国大学美術科の専任教授。32年前、ユニと別れて絶望のどん底にあったとき、彼の側にはヘジョンがいた。へジョンと結婚し、10年間の結婚生活の後、ジュンが10歳になった年に、ついに離婚してしまった。一瞬たりともユニを忘れることはできずに、嘘が下手で、心が表情に現れてしまう。自分が傷つけた人たちに贖罪しながら、静かに暮らしたかったが、50歳を過ぎた今、ユニに再会した。依然として清楚で美しい姿のままでイナの前に現れたユニ。利己的でもかまわない、もう二度と失いたくない。
2012 ペク・ヘジョン(53/ファッションブランドCEO)
うんざりする2人の美しい愛の葛藤。その愛にどれだけ多くの人が傷つけば済むのか。
我が国で5本の指に入るJファッションの女性社長。あれほど執着したイナとついに結婚し子供まで生んだが、イナの心の奥に住みついているユニを消すことはできなかった。夫に失望して離婚を決意した。だがヘジョンはイナともう一度やり直したい。父親の事業を受け継いで、会社を大きくすることに尽力して生きてきた。息子のジュンに愛情を注ぐ母親でありたかったが、自分を嫌う息子に近づきがたく、溝は深まるばかりだった。若いころのイナそっくりの息子を見るたびに胸がうずく。そんな折にイナとユニが再会したという話が聞こえてきた。どうにかして2人の邪魔をしたい。
2012チョ・ス(26/ジュンのアシスタント)役/オ・スンユン
ジュンが問題を起こすたびに、事後処理をして回る。ジュンがどんなにいびっても、へこたれない。滝に打たれて修行する武人のように黙々と耐えているように見えるが、裏ではぼやいたり罵(ののし)ったりしても、結局ばれて殴られるといったお人好し人間だ。
2012 キム・ユニ(53/樹木治療士)役/イ・ミスク
私たちの愛はどうして誰かを悲しませるのだろうか。短かったけど、あなたと一緒で幸せでした。私を探してくれてありがとう。32年前、逃げるようにして、親戚が暮らすアメリカに行った。アメリカで暮らしながら大学に通ったユニは、そこでガーデニングを学びに来た留学生のシホンと知り合い、祖母が亡くなった後、シホンと結婚して帰国し、ハナを産んだ。ハナが小さい時夫を亡くして、1人で娘を育てた。両親のいなかったユニは、頼りがいのある母親になりたかった。ハナが彼女の人生の全てだった。32年ぶりにイナと再会する。全ては過ぎ去った思い出にすぎないと考えて生きてきたはずなのに、胸が弾むのがやりきれない。彼に会いたい。
2012ハン・テソン(30/ガーデナー)役/キム・ヨングァン
ハナと同じ科の先輩。ハナとジャンスといつも行動を共にする、農学科の3人組と呼ばれる。ハナの片思いの相手でもある。寡黙で飾らない男らしい性格に、180cmを超える身長の堂々とした体躯はスポーツマンのようだ。女性なら誰でも振り返るほどの好青年だ。樹木園を所有するジアム・リゾート社長の息子であることは、ハナにもジャンスにも話したことはない。