寄り添い暮らす3人家族。彼らに訪れる“奇跡”とは？

登場人物

刑務官
女子刑務所の刑務官。


職業意識が徹底していて、愛情をもって受刑者らと接する。スノクの病気を知り何くれとなく世話をする。

ユヒ
スノクのホステス仲間。色白で美人、売れっ子３人の中の１人。


スノクとペク･ジャンミと常に一緒。

チルスとマンス
トンヨンの港湾労働者。

チョルグ役／オ･サンム
トンヨンの悪徳金融業者で、グムジュを窮地に追い込む。ボンダルに頭突きを食らい、巨額の示談金をむしり取る。

おばあちゃん
町内の認知症のおばあさん。


認知症の症状はあるが、心の温かい人。


音信不通の息子の代わりに町内の人が世話をしている。

ボンダルが困っているとき、有り金すべてを差し出す。

婦人会長
ボンダルの町内の婦人会長。


町内の顔利きで、親身になって住民たちの面倒を見る。

郷里の人情を感じさせる女性。

ソラ役／女、３歳～10歳
ミジャの娘、幼いガンチョルの面倒をよく見るしっかりした子。

ウンスク役／コ･スヒ
スノクの受刑者仲間、長期服役囚。


若い頃 犯した罪で長期服役中の受刑者。刑務所で混乱状態にあったスノクの師匠となる。

青果商の主人役／イ･ダリョン
ボンダルが働いている青果商の主人。
聴覚に障害のあるボンダルを雇い面倒を見る心優しい男。

ペク･ジャンミ役／イ･ソナ
スノクのホステス仲間でスノクと支え合いながら、つらいホステス生活を耐えている。明るく快活な女。

ナルチ役／ホ･ジュンソク
悪徳金融業者、スノクの監視役

ドッキ役／チェ･ホンイル
幸福庶民金融の社長、悪徳金融業者





裏通りのチンピラから悪徳金融の社長になった。だがチンピラ根性はそのままで、債務者らを暴行し、それでも返済しなければ人身売買も平気でやってのける。逃げたスノクをつかまえて戻った日、スノクの一撃で死ぬ。だが、死んでからもスノクの夢に現れ彼女を苦しめる。

チャン･ガプトル役／キム･グァンギュ
トンヨンの刑事課の刑事、ボンダルの幼なじみ





ボンダルの小学校時代の友達で、暴力事件で窮地に陥ったボンダルを助けようと苦心する。ボンダルを心配する人情肌の刑事。

ファン･グムジュ役／パク･ヒジン
スナックのオーナー、郷里トンヨンの幼なじみ





ボンダルの小学校時代の友達で、トンヨンでスナックを経営している。

ボンダルに片思いしていたが縁がなかった。悪徳金融で金を借り危機に陥ったグムジュをボンダルが救う。

パク･ミジャ役／ファン･ミソン
ボンダルの郷里の後輩、ソラの母親





夫を台風で亡くし、娘と2人で明るく暮らす。


ミジャは台風で夫を失い、郷里のトンヨンで刺し子の仕事をしながら娘のソラと暮らしていた。そんな彼女にボンダルとスノクが訪ねてくる。情に厚く世話好きな彼女はボンダル夫婦を親身になって助ける。子どもの頃近所のお兄ちゃんだったボンダルにあこがれていたが、今では彼が幸せになることを望むだけ。そんなボンダル夫婦に問題が起こってスノクが去り、独り残されたボンダルを見ると胸が痛んだ。ボンダルを夫のように、ガンチョルを息子のように支える彼女を、人はボンダルとデキたのだとウワサするが、彼女は意に介さない。だ。そんな時、スノクが病気で余命がいくらもないと知る。今度こそ本当に独り残されるボンダルを見ると余計に胸が痛む。

ガンチョル役／チョン･ユンソク
ボンダルの息子





生後すぐに母親は家を出て、父親は耳が聞こえない。継母のスノクは行方知れず。だが子どもらしい純粋さを失わずに済んだのは、トンヨンの人情とボンダルの愛、ミジャの心配りがあったからだ。明るいいたずら坊主。

イ･スノク役／ハン･ヨウン
ソ･ボンダルの妻、スナックのホステス





両親も家族もいない孤児だが、明るく美しい女。そんなスノクの不幸は悪徳金融業者から500万ウォンを借りてしまったことだ。借金はあっという間に膨らみ、払いきれなくなると悪徳金融業者らは本性を現した。彼女をスナックのホステスとして働かせ借金を返済させる。彼女は酔った客らの相手をしながら地獄のような日々を送る。


そんな苦痛の中、彼女が一筋の光を見たのは、ボンダルとの出会いだった。酔った客の暴力から自分を助けてくれた聴覚障害者。彼の勇気と純粋さにスノクは勇気づけられる。この男と一緒なら幸せな人生が送れる気がした。彼女は借金取りらから逃れ、彼の郷里のトンヨンへ向かう。


だが、借金取りの追跡は執拗だった。とうとうつかまった日、彼女は悪徳金融業者のオノを過失致死で死なせてしまう。刑務所での毎日は苦しかったが、ボンダルがいるから耐えられた。


だがスノクの心臓は弱っていた。子どもの頃から用心していれば大丈夫だと信じていたが、彼女の心臓は死へと向かっていた。死を覚悟した彼女は、ボンダルのいるトンヨンで最後の旅行をする。

ソ･ボンダル役／チョン･ユソク
イ･スノクの夫、聴覚障害者、港湾労働者





財産は丈夫な体だけ、海軍特殊部隊で習得したスキューバ－ダイビングの技術で水中発破をして生計を立ててきた。しかし作業中の事故で聴力を失い、聴覚障害者となる。障害を負って生活が苦しくなり、妻も家を出る。彼に残されたのは乳飲み子のガンチョルと音のない世界だけだった。


絶望の日々をたくましく生き抜いてきたボンダル、ソウルの外れにある市場で青果商の配達の仕事をしながら細々と暮らしている。そんな彼にも天使が現れた。ホステスのスノクだ。だが、彼にとってスノクは高嶺の花。耳も聞こえず、子どもまでいる自分がそんな天使を望むなどとんでもない。彼は彼女をあきらめて郷里のトンヨンで新たな生活を始める準備をする。


最後の配達の途中、彼はスノクが客に殴られている場面を目撃する。彼は客を殴り倒すが、結局チンピラどもに袋だたきにあう。だが、彼はスノクを助けたことが幸せでならない。


彼女を慰めようと近所の屋台で一杯やるが、彼女はボンダルについていくという。ボンダルは希望を胸にスノクと郷里のトンヨンに帰る。彼に迫ってくる不幸にも気付かず、ただ幸せに心震わせながら。