アイルランド
4人の男女が奏でる愛の変奏曲ミニシリーズ
4人の男女が奏でる愛の変奏曲
ミニシリーズ「アイルランド」
愛に立ちはだかる、ありがちな二つの障害。すれ違う運命、家族との関係。そんな恋物語をお見せしたい。 運命のいたずらに傷つく愛、家族のために歯止めのかかる恋。そんな、ありきたりなラブストーリーを。しかし… 気高き愛は、全ての障害に打ち勝つだなんて、おとぎ話にはしたくない。 愛は… しみったれた運命と家族を尻目に、優雅に舞う蝶ではない。 運命と家族のしがらみの中、醜くうごめく幼虫だ。 そもそも逆境にフタをして成就する、やんごとなき愛などない。 逆境そのものが愛なのだ。 “運命と家族”とは、恋する者の障害ではなく、恋する者にとっての本質である。 故にその重苦しい愛の過程を、楽しく愉快に積み上げることが、恋する者の義務なのだ。家族、運命、愛をないまぜにしてみたい。 そこで生き残る愛が、どんな姿で迫ってくるのかを、じっくり待ってみたい。
出演 : イ・ナヨン、ヒョンビンほか
提供元 : MBC
話数 : 全16話
韓国放送日 : 2004年09月01日
KNTV初放送 : 2005年01月06日
登場人物
ヒョンビン(カン・グク役)
ハンサムで無口、気障な台詞が得意。(口下手ゆえに、洒落た一言で複数の KOを狙う本人の工夫。) 警護会社に勤めている。 カン・グクは子供の頃、両親を事故で失った。 牧師だった父、そして母とピクニックに出かけた時… 車の事故だった。 同じ車に乗っていたが、両親は死に、彼だけが助かったのだ。そして彼は、父親の無二の親友に育てられた。育ての父も牧師だったが、彼は牧師業が肌に合わず、学生街で似顔絵を描きながら生計を立てている。 病弱だったカンは、このインチキ肖像画家から武術を学び、このへっぽこ画家と酔拳のマネをして遊んだ。 彼は絵描きになりたかったが、へっぽこ画家に止められた。 芸術とは疲れるものだと。しかし皮肉にも、芸術より疲れる仕事に就いている。 常に誰かの面倒を見る仕事。何で警護員なんかになったのだろう。 おまけに、心を病むジュンアの面倒まで見ている。人生、こじれっ放しだ。 もしかすると彼は、彼女の苦しみを楽しんでいるのかもしれない。 彼女が苦しむほど、自分の存在が大きくなる。他人に頼られる仕事に喜びを見出すのは、持って生まれた性分なのかもしれない。彼は社会の警護員であると同時に、ジュンアのボディーガードなのだ。
キム・ミンジュン(イ・ジェボク役)
ろくでなしで軽口の軽薄男。冬でもサンダル履きで、ガンを飛ばしながら歩く姿がトレードマーク。髪のセットに余念がなく、ムースを念入りに揉みこむ。 ほら吹きで、実践が伴わない。プー太郎で卑屈ですらある。 家族といえば、再婚した母親と、アメリカに養子に出された妹 1人。 想念などとは無縁の彼だが、母親と妹への愛情だけは残っていて、2人を思う時だけは、物静かなイイ男になる。ゴミのような人生でもいい。母さんにさえ迷惑をかけなければ、自分は何の意味もなさないチリのように生きよう。 女を口説くのは天下一品。その才能すらなかったら、街角で野垂れ死にをしてたろう。だから何の臆面もなく、一回りも年下のハンに養われている。茶碗も洗えば、マッサージもしてやる。けれど、わめいたり、物をぶっ壊したり、大ゲンカもする。どこからそんな自信が湧いてくるのやら…。 そんな折、イ・ジュンアと出会う。偶然、彼女に人工呼吸を施され、自分にキスをしたと、ちょっかいを出す。だが彼女を見ているうちに、自分の情けなさに気がつき、調子が狂う。人は人を通して恥ずかしさを知り、変わることも出来るようだ。こうして出来た新たな泣き所、ジュンア。
イ・ナヨン(イ・ジュンア役)
知的で、手足に力がない。ヒッピー的気質の持ち主。 行動や精神状態が、多少壊れている。 編み物が得意。機嫌の悪い時はアイルランド料理を、ゴキゲンな時は韓国料理を作る。 アイルランド名“ジョージア・ショウ”。アイルランドでインターン生活をした。 3歳の頃、アイルランド系アメリカ人の家庭に養子として引き取られ、幸せに育った。白い肌の家族-父親、母親、兄の中で、彼女も白人として育ってきた。 今の今まで…。家族は北アイルランドに引っ越した。不安定な国だが、家族は彼女を守ってくれた。 IRA団員である兄のために、家族が報復攻撃を受けた。その時、彼女は家族に背を向けた。自分を守ってくれた家族を、命惜しさに卑怯にも死なせてしまった。家族の墓の前で彼女は、涙を流した。自責の念に胸をかきむしりながら。彼女はすでに、アイルランド人家族の一員ではなく、医師でもなかった。 自ら招いた結果だった。長い苦悩の末、彼女は最後に韓国の土を踏みたいと願った。 韓国に着いて、空港で会ったカン・グク(ヒョンビン扮)と一緒に暮らし、1年半になる。誰かを守ることに生きがいを感じる、この男がありがたい。 だが、まだ彼女は苦悩している。
キム・ミンジョン(ハン・シヨン役)
抜群のプロポーション、そそっかしく、生活力旺盛。ケンカとなると毒蛇並み。よく噛みつく。どんな男でも落とす自信がある。人生に虚飾ほど最良の戦略はないと、自負している。本人は、悲しい人生だと思っているが、はたから見ると、コメディー漫画である。(これが悔しくてならない。本人は憂いを漂わせたくて躍起になってるのに。) AV女優である。