あらすじ
大学で知り合った男と結婚した40歳の専業主婦ジスは、ひとり息子をもうけ、良き母/良き妻/良き嫁として日々を過ごしてきた。夫が家庭に無関心になりつつある気がすることが心に引っかかるが、そのほかはおおむね充実した生活を送っていた。 ジスには一家でアメリカに移民した高校時代の友人=ファヨンがいるのだが、夫が事業に失敗して自殺。韓国に帰国したファヨンを、ジスは気にかけるのだが、ある日、ファヨンとジスの夫が不倫関係にあることを知るようになる・・・。
典型的な良妻賢母と悪女の勝負の行方は?
最高視聴率36.8%獲得。40歳、女の戦い―。
典型的な良妻賢母と悪女の勝負の行方は?
<アンコール放送>※日本語字幕放送
※キム・ヒエは本作で2007年SBS演技大賞で大賞受賞
■ 出演
キム・ヒエ(『マイダス』)、キム・サンジュン(『シティーハンター in Seoul』)、ペ・ジョンオク(『愛情万々歳~ブラボー!マイ・ラブ~』)"
■ 話題
不倫を題材に、家族と愛の本質を扱ったSBSドラマ『私の男の女』が最終回を迎えた。4月初めに10.5%の視聴率でスタートしたこのドラマは、放送6話目にして20%を突破し、その後首都圏で40%に迫る成績を記録、『朱蒙』以降 最高の人気ドラマとなった。
『私の男の女』は、通俗的な不倫ドラマとは一線を画す。1話からファヨン(キム・ヒエ)とジュンピョ(キム・サンジュン)の不倫がウンス(ハ・ユミ)に発覚、葛藤が爆発した。作家のキム・スヒョンは、不倫の過程をつまらなく遠回しに表現するのではなく、スタートから患部をえぐる正攻法を選んだ。異種格闘技をほうふつとさせたウンスとファヨンのケンカのシーンも、視聴者に刺激的な快感を与えた。
また、ドラマが回を重ねるごとに、ジス(ペ・ジョンオク)VSファヨンに集中していた葛藤が拡大された。夫婦関係を中心に展開していた戦線が、父と子、嫁と姑、母と娘に広がりながら、新しい登場人物とエピソードが適切に追加されたのだ。カネに目がないファヨンの母親や、捨て子だった友達の娘の登場は、だらけがちな中盤のストーリー展開に、張り詰めた緊張感をもたらした。
『私の男の女』の一番の強味は、くどいほど徹底した日常への入れ込みようだ。ファヨンと取っ組み合って帰ったウンスが、夫とのセックスの後、「妹が死にそうだってときに、私はイイことしちゃって」とつぶやくセリフや、新しい男とのデートの最中に父親の死が伝えられるなどがその代表的な例だ。そんなシーンを観ながら、視聴者は“人生とはそんなもの”というメッセージに共感するのだ。
状況によって適切に使いこなされる語調、罵詈雑言と俗語の間のきわどいラインを走るセリフも、キム・スヒョンドラマのもう一つの楽しみ。「私が、あんたのダンナが、たぎっていた。地球が割れても構わない。死んでもいい。ましてあんたなんか、どうでもよかったのよ!」(ファヨン)、「古女房は、甘けりゃ噛んで苦けりゃ吐き捨てるガムじゃないのよ!」(ウンス)などのセリフは、ナイフのように鋭く胸に突き刺さる。反面、一部のシーンやセリフに関しては、わいせつだとの指摘もある。
友達の夫を寝取る“ファム・ファタール”キム・ヒエは、捨て身の演技を果敢に披露、ジス役のペ・ジョンオクは、夫を奪われた平凡な主婦の心の機微を巧みに演じた。特に、不倫を徹底的に打ち懲らす役回りのハ・ユミは、この作品で“国民のお姉ちゃん”として人気浮上、20年間の無名生活に終止符を打った。人間的に弱いホン教授、憎めない女好きキム・ビョンセの好演も作品に輝きを添えた。
人物の心理状態を遠回しに表現するBGMも秀逸だ。クラシックが好きなファヨンの独白シーンで流れるマルチェロの『オーボエ協奏曲』、バッハの『ゴルトベルク変奏曲』などは、画面を1枚のスチール写真のようにくっきりと焼き付けるのに一役買っている。
大韓民国の“デスパレートな妻たち”と共に分かち合う、希望の共感。 人生とは平らな大地を横切るのではなく、気まぐれな海を渡るようなものだ。 穏やかな波を楽しんだ日もあれば、やっとの思いで荒波を乗り切った日もある。 嫁として、妻として、母親として、息つく間もなく走ってきた…しかし、それなりに満足しながら生きてきた女、ジス。 華やかに暮らしてきたが、夫と死別し、冷たい現実と向かい合った女、ファヨン。この2人が四十にして再会するが、その出会いが、互いの人生のターニングポイントになろうとは・・・。 そして、その女たちの間に立つ男、ホン・ジュンピョ。 妻とは家の反対を押し切って結婚したが、ある孤独な女に心揺さぶられる。 このドラマは、立場の異なる2人の女を通して、誰かの嫁や妻であったり、あるいは独り立ちしているであろう多くの女性たちへの同情と共感を表現している。また、新たな恋に揺れ動く男を通して、人生の意味と愛の重さをはかろうと思う。そしてこの主人公たちに、人生の第2ラウンドを告げる、希望の鐘の音を聞かせたい。 日常の巨大な台風が2人の女と1人の男の前に迫っている。彼らとその家族の姿を通して、どうすれば荒波をかいくぐり、“自分と家族”という名の島にたどり着けるのかを見守ってみよう。 (SBSサイトより抜粋)
出演 : キム・ヒエ、キム・サンジュン、ペ・ジョンオクほか
提供元 : SBS Productions Inc.
話数 : 全24話
韓国放送日 : 2007年04月02日
大学で知り合った男と結婚した40歳の専業主婦ジスは、ひとり息子をもうけ、良き母/良き妻/良き嫁として日々を過ごしてきた。夫が家庭に無関心になりつつある気がすることが心に引っかかるが、そのほかはおおむね充実した生活を送っていた。 ジスには一家でアメリカに移民した高校時代の友人=ファヨンがいるのだが、夫が事業に失敗して自殺。韓国に帰国したファヨンを、ジスは気にかけるのだが、ある日、ファヨンとジスの夫が不倫関係にあることを知るようになる・・・。
イ・ファヨン役/キム・ヒエ
ラグジュアリーで洗練されたルックス、だが、心は孤独で繊細な、私の男の女
40歳、B型、ジスの高校時代の友人。
高校のころのニックネームはスカーレット。理性よりは感情に忠実で、衝動的で華やかでありながら現実的で実利的でもあるため、結婚もそんな選択をした。
高校時代 ジスの家よりは経済状態がよく、高3で家族と一緒に海外に移住、医大に通いながらビジネスも手がける在米韓国人と結婚したが、夫の欠陥で子供はいない。美容整形外科医で、事業の失敗を繰り返す夫を支えたが、実家もまた彼女の援助を必要としていた。事業がうまくいかずうつ病を発症した夫は自殺、一昨年、独りになった。美容整形外科医の妻としてのストレス、円満とはいえなかった結婚生活、夫の自殺、経済状況の破綻で疲れ果てた彼女は、一種の逃避のように去年の10月に帰国、ジスの姉ウンスのワンルームマンションで新しい生活を始めた。ほんの1~2週間ほど前に40坪ほどのヴィラに引っ越したばかり。
ホン・ジュンピョ役/キム・サンジュン
軌道を外れ、逸脱を夢見る私の男
42歳、7月生まれ、O型。
ソフトで口数が少なく、論争が嫌い、頼まれると断れない優柔不断なタイプで、一見人当たりがよく見えるが、実はひどく頑固。
その頑固さでジスと結婚し、今まで特に問題もなく生活してきたのだが、いつしか妻がうっとうしくなり、判を押したような日常から脱皮したいという欲求が頭をもたげてきたところに、妻の友人ファヨンと出会い不倫関係になる。
現在、大学の専任講師で、毎月親から生活費を援助してもらい、贈与された家業の株の配当金も年に1度 もらっている。写真が趣味で、いつかはカメラマンとして名を揚げたいと思っている。
キム・ジス役/ペ・ジョンオク
誠実で優しいが、融通の利かない完ぺき主義者/天使のような妻
40歳、A型、前向きで正直で純粋。
細やかな気遣いもできるが、融通の利かない完ぺき主義者で、少々肩の凝るタイプ。
大学1年のとき、文学同好会で出会ったホン・ジュンピョと26歳まで7年間交際し、結構な家柄だったジュンピョの家で歓迎されない嫁として十数年間 耐えに耐え、ようやく夫の実家との関係もスムーズになり始めてきた。
だが、夫の実家から受けた扱いは、癒えない傷として心に深く残り、だからこそ自分は絶対に成功した人生を歩まねばという確固たる意志があり、自分が努力する限りそうなるだろうと信じて疑わない。過剰なほど周囲を気遣い正論ばかり言うため、ついたあだ名がイヤミな天使だが、本人は、そうできるなら天使のように生きて死にたいと思っている。
だが、夫の裏切りに、天使は身も心もズタズタになるのだった。
キム・ウンス役/ハ・ユミ
44歳、ジスの姉。楽天的で柔軟。
悲しい話も相手が噴き出してしまうほど面白くできる特殊な才能を持っている。高校卒業直前に妊娠、ソウルのはずれにあるボイラー屋の一人息子と結婚して、“浮気”を、“人生の清涼剤”くらいにしか思わない夫と暮らしている。その気になれば甘え上手の愛嬌満点主婦、カッとなったら鬼も恐れをなして逃げるハリケーン。
ホ・ダルサム役/キム・ビョンセ
44歳/ウンスの夫。物分りがよくお人好し。
妻の実家をこの上なく大事にする出来た娘婿。だが、女房大好きで頭が上がらない割には、生まれ持った浮気の虫が騒ぎ、年に3~4回は女房に首根っこをつかまれ、ののしられながら暮らすが、どういうわけかカネを稼ぐ才能はあって、不動産、株、テナント、ワンルームマンションの賃貸業などで、しっかりした基盤を築いた。