【第4皇子 ワン・ソ役 イ・ジュンギ】
■これまで多くの時代劇に出演してきましたが、キム・ギュテ監督の作品に初めて参加して、新しさを感じたところはありますか?
その前に、まず久しぶりにこんなに大勢の方々がいらっしゃったのを見ました。信じられないぐらい多くの方々が期待をしてくださっていることが感じられて、とても楽しくワクワクしますし、責任感も感じます。一生懸命撮影しましたので、ご期待いただけたらうれしいです。
キム・ギュテ監督は韓国ドラマに関わる人々にとって、最も一緒にお仕事をしたい監督に選ばれる方です。特有の映像美や作品に対する誠意などが素晴らしく、ご一緒することで俳優としてより成長できそうだと思いました。僕の弱点や未熟な部分に気づかせてくれて補ってくださる方だと思いました。以前キム監督のドラマが僕の出演する作品のライバル番組として放送されたことがあったのですが、そのときも作品を見ながら「ご一緒してみたいな」「あんな映像に僕が出演したらどうなるかな」と考えていました。幸運にも本作でキム監督が僕をキャスティングしてくださって、撮影しながら大変な部分もありましたが楽しかったです。監督との共同作業では多くの発見がありました。僕が見逃していたことや想像していたことを見せてくださって、指導をしていただき、共に作り上げていくというあたたかい喜びも感じさせてくださいました。一緒に作り上げていくという作業の中で芸術性まで見せてくださったので、本当に多くのことを感じられる時間でした。今も映像を見ながら「本当に長い時間、悩みながら熾烈に取り組んだな」「いい作品に仕上がったな」と感じます。監督に感謝の気持ちをお伝えしたいです。多くのことを学べて、成長できる機会になりました。
■IUさんとの共演はいかがでしたか?
IUさんはこれまでの作品でもいい演技を見せてくれましたが、今回は本当に多くのことを表現しなければならず、ヒロインとして大変な状況でした。すべての物語を紐解いていき、たくさんの人物の状況や感情を視聴者に伝えていかなければならない話者の立場でもありました。負担が大きいだろうなと思いましたし、同時に期待していました。演技の上手な方ですが、正直にお話しすると、実は最初はやり遂げられるだろうかという心配も少しあったんです。僕は撮影に入ると序盤から共演者への信頼感を抱くタイプです。IUさんはリアクションやシーンを貫く視点などをシャープに自分のものにしていくスタイルでした。2~3話を過ぎたころから「頼ってもよさそうだ」と思うほどでした。本当にいい演技を見せてくれて、適切なリアクションによって、僕がまた他の姿を見せ、役柄にのめり込める機会を作ってくださいました。IUさんがとてもうまくやり遂げてくださったので、とても感謝しています。IUさんの新しい姿をご覧いただけると思いますので、ぜひご期待ください。
■他の皇子たちとの共演はいかがでしたか?
ご存じのように僕は皇子たちの中に入ることができない年齢です(笑)境界線ギリギリのところで、かろうじて加わりました。監督もかなり悩まれたことと思います(笑)。花のように美しい年齢の皇子たち、ヘ・スや美しい女性の間で孤軍奮闘しましたが、僕が生き残る方法は「この中で使い道のある存在になろう」ということでした(笑)新旧の調和、新旧の和合! 僕が果たすべき役割はこれだと考えました。若い俳優たちとシナジーを生み出して、彼らのエネルギーを先輩方の大きなエネルギーと結合し、さらに大きなシナジーを作っていくことを目標にしました。あたたかく見守っていただけたらうれしいですし、若い俳優たちといい思い出を作ることができて、いつまでも忘れられない時間になると思います。
■『輝くか、狂うか』をはじめ高麗時代を舞台とした時代劇が数多く制作されていますが、イ・ジュンギさんはフュージョン時代劇の中でワン・ソのキャラクターをどんなふうに解釈されましたか?
昨年チャン・ヒョク先輩が演じられたキャラクターですよね。フュージョン時代劇には想像力に制限がないという長所があるようです。僕は自分の想像の中での光宗を重視しました。特に本作では若い頃から、王位に就いて血の君主となるまでのワン・ソが描かれるので、多くの物語を盛り込むことができそうだと思い、自信を持つことができました。イ・ジュンギならではの解釈で、イ・ジュンギの長所がすべて発揮されたワン・ソです。これまでにワン・ソを演じた方々も素晴らしい演技を見せてくださいましたが、僕にも自分ならではの魅力があると考えました。それをこのドラマでお見せできそうだという自信があったので、みなさんにも本当に新しいワン・ソの姿をご覧いただけると思います。その中心には現代から高麗にタイムスリップしたヘ・スという女性との出会いがあります。王位をめぐる圧迫感の中で人間の情への欠乏を感じた孤独なワン・ソが、現代的な感性を持つヘ・スと会って繰り広げられる物語に新しさがあるのではないかと思います。そこが楽しくご覧いただける見どころです。
■多くの時代劇に出演していますが、時代劇への出演が多い理由は? また、イメージチェンジについてどのように考えていますか?
実は僕もとても悩みつつプレッシャーにもなっている部分です。時代劇にばかり出演しているとよく言われますが、新しい作品が終わるたびに多くの方々から「常に新しいイ・ジュンギならではのスタイルで解釈をしている」と時代劇に対して悪くない評価をいただきます。僕が時代劇において限界を感じるとしたら体力的にきついという点が出てくるかもしれませんが(笑)今のところは時代劇を特に避けようとはしていません。もちろん、出演作を選ぶ際に「時代劇はやめておこう」という話が出たことはあります。ですが、自分がまだ役に立てて自信がある分野であり、新しい方式、キャラクター、空間、環境で創造することに確信を持てる作品を選んできました。作品によって時代背景やキャラクターも違うので、あえて時代劇への出演をセーブすることはありません。プレッシャーやストレスはもちろんありましたし、現代劇への出演も検討していました。でも、今回の作品でも新しい姿と物語をたくさんご覧いただけると思います。イ・ジュンギがこの作品をなぜ選択したのか、それを感じていただけたら幸いです。この作品が30代では最後の時代劇ではないかと思ったりします(笑)。みなさんがジャンル物、現代物、仲睦まじいヒューマニティいっぱいのキャラクターも見たいと期待してくださって、とても感謝しています。そうしたものにもこれから挑戦していく予定です。今回の作品も応援していただき、これからも期待してください!
■時代劇に初めて出演した俳優や監督にアドバイスした部分はありましたか?
僕が監督に助言を差し上げる必要はありませんでした。キム・ギュテ監督は史劇を初めて手掛けられましたが、新しい解釈と創意的な見解でアプローチをなさっていて、現代的な感性が溶け込んだ作品でした。共演した俳優たちも時代劇が初めてだからといって負担はないほどでした。僕は時代考証をベースとした感性を俳優たちに少しずつアピールして、教えたというよりは「こういうふうにしたらどうかな?」とカメラのアングルや表現方法について話した程度です。監督にも「前に出演した作品ではこんなことがありました」とお話ししただけで、そんなふうに新旧和合を進めていきました。僕が新人の頃は空気も読めず、何もできなかったのですが、今の若い子たちは本当にセンスが抜群なんです。……すみません、年寄りくさくて(笑)。でも、本当に驚きましたし、刺激をたくさん受けました。経験は積んできましたが「この子たちから学ぶことが多いな」と思いました。僕がちょっと話をしただけでもその2、3倍の演技を見せてくれたので、それぞれのキャラクターの魅力を十分に楽しんでいただけるのではないかと思います。
【ハジン/ヘ・ス役 IU】
■ヘ・スは現代から来た人物ですが、時代劇の演技について、どんな準備をしましたか?
ヘ・スは現代からやってきた人物なので、序盤は昔の言葉遣いをまったく使いません。キム監督からも「なるべく時代劇の言葉遣いをしないでほしい」というディレクションがありました。時代劇ならこんな話し方だろうという言葉遣いは他のキャラクターもそれほど多く使いません。ドラマ序盤のヘ・スは完全に現代の言葉を使っていますが、しだいに高麗に適応していき、少しずつ昔の人々の口調を学んで皇室に入ることになります。そこで礼儀作法も学んで、自然に高麗に合った女性に成長していくキャラクターです。適応力が高い人物なので、全20話の中でかなり早めに現代的な話し方も昔の言葉も使うようになります。
【第8皇子 ワン・ウク役 カン・ハヌル】
■本作に出演を決めた理由は?
ドラマ出演は久しぶりですが、映画だけをやろうとしていたわけではなく、気づけばそうなっていました。この作品を選んだ最も大きな理由は、もちろん台本もとてもおもしろかったのですが、僕はキム・ギュテ監督が大好きなんです!『大丈夫、愛だ』など過去の作品のDVDも持っているほどの大ファンです。先ほどキム監督は僕が待って“くれた”とおっしゃいましたが、僕が待つのは当然のことです。キム・ギュテ監督とお仕事ができる日を待ち望んでいましたし、このような作品に出演できる機会を与えてくださってとても感謝しています。迷うことなく出演を決めました。
■兄妹役を演じるカン・ハンナさんとは映画でも共演経験があり、その際はラブシーンも披露しました。2度目の共演となりますがいかがですか?
映画の中でのカン・ハヌルはカン・ハヌルではなかったし、カン・ハンナさんはカン・ハンナさんでなく劇中のキャラクターでした。今回もお互いのキャラクターに合わせて演技をしました。うーん、よくわかりません(笑)。カン・ハンナ姉さんは大学時代から親しくて好きな先輩だったので、演技をしながらぎこちないところもありませんでしたし、演技の相性はよかったと思います。カン・ハンナさんがどう思っているかはわかりませんが、僕としては呼吸がよく合ったと思います。(司会者から「エアコンを強くしましょうか?」と言われて照れながら)いえいえ、大丈夫です(笑)。
【第3皇子 ワン・ヨ役 ホン・ジョンヒョン】
■初めて悪役に挑戦しましたが、特に気を遣った部分は?
俳優であれば誰しも、悪役への憧れや夢を抱いていると思います。僕もそうでした。「いつかは悪役をやってみたい」という気持ちがあったのですが、監督に会って話を聞くと、ワン・ヨは並大抵の悪役ではなく視聴者から悪口を言われそうなほど極悪なキャラクターでした(笑)。せっかく悪役をやるんだったら、本当に悪い役を演じてみようという気持ちで取り組みました。撮影をしながら、この役は本当に多くのものを持っているのですが、自分が望むものを手に入れられなかったときの怒りをどのように表現するか、どのように育ち、生きてきたのかということを研究して、言動のすべてが自信に満ちあふれている姿をお見せしたいと思い、そういう点に気を遣いながら準備をして撮影に臨みました。
■入浴シーンでは見事な腹筋も披露されましたね。
実は、とても名残惜しいシーンの一つです。(意外そうな顔をするカン・ハヌル)正直に申し上げると、脱ぐとは思っていなかったんです。露出シーンはないと聞いていました(笑)あらかじめ知っていたら数カ月前から地道に運動をしたと思うのですが、無防備な状態で撮影をしたので、とても残念でした。それでも実際よりもよく見えるように撮ってくださったので、よかったなと思いました。完璧に近いルックスだとおっしゃっていただいて顔が赤くなりそうでした。そんなふうに育ってきたキャラクターなので、そう見えたようです。ありがたく受け止めます。うれしいですね(笑)
【第10皇子 ワン・ウン役 ベクヒョン(EXO)】
■時代劇で地上波ドラマに初挑戦した感想をお聞かせください。
今回本格的な演技に初めて挑戦して、とても緊張しました。撮影が終わってから「俳優のみなさんは本当にすごいな」と感じました。一つの作品を作るために長い時間をかけて取り組む姿がとても素敵でしたし、現場での情熱的な姿を見ながら自分自身を振り返る機会になったように思います。演技の準備期間は台本をしっかり読み込んで、第10皇子ワン・ウンというキャラクターについていろいろと考えました。明るくて朗らかなキャラクターが僕の性格と合っていたので、自分の性格のままにベクヒョンと重なる姿を演じました。
■EXOのメンバーであるD.O.さんはキム・ギュテ監督の「大丈夫、愛だ」に出演しましたが、本作の出演について何か話はありましたか?
D.O.はキム・ギュテ監督の作品に一度出演した経験があるので、撮影に入る前に監督はどんな方なのか聞きました。なぜなら監督の中には怖い方も多いと聞いて、僕は怖いのが苦手なので…(笑)でも、D.O.が「本当にいい方だよ。撮影現場に行ったら、楽しく撮影ができると思う」と教えてくれました。実際に現場に行くと、キム監督だけでなく、スタッフのみなさんや俳優の先輩方がとても気楽な雰囲気を作ってくださいました。そのおかげで、僕は未熟ではありますが、未熟さが目立ちにくくなったのではないかと思います。
【第14皇子 ワン・ジョン役 ジス】
■ブラックホールのような魅力を持つワン・ジョン役を演じるために気を遣った部分は?
ブラックホールのような魅力を持つ男……(笑)。期待を呼び起こす言葉ですよね!そんな役柄を演じるために努力した点としては、実際にブラックホールのような魅力を持つナム・ジュヒョク君にいろいろと質問をしました(笑)どうすればブラックホールのような魔性の男になれるのか、そうした魅力を持つ友達に助けてもらって、それを最大限、演技に溶け込ませようとがんばりました。
【第13皇子 ペクア役 ナム・ジュヒョク】
■少女時代のソヒョンさんとカップルを演じた感想は?
ソヒョン姉さんと共演することになったことについては、僕よりもジスのほうが喜んでいました(笑)。撮影中も幸せで、美しいお姉さんと一緒に演技をしていたら、自然に眼差しが輝いていきました。(ソヒョンのほうを見ながら)本当に幸せでした。
【第9皇子 ワン・ウォン役 ユン・ソヌ】
■第9皇子ワン・ウォンは危険な人物として登場しますが、演技に難しさはありませんでしたか?
ワン・ウォンというキャラクターは財物欲が強く、こちらについたかと思うとあちらにつくコウモリのようなキャラクターです。僕自身とはかなり違うので(笑)演じるのは難しかったです。ずる賢くいキャラクターですが、視聴者のみなさんにはあまり憎まずに(笑)かわいいなと思って見ていただけたら幸いです。
【第1皇子 ワン・ム役 キム・サノ】
■ワン・ゴンの後継者である第1皇子のワン・ムは命を狙われるキャラクターですが、弟たちとはどんなふうに過ごしましたか?
僕が引き受けた役は史実でも多くの危険にさらされた人物です。ですが、そうしたことは排除して、町内のお兄さんのような感じで皇子たちと演技をしました。脅威にさらされている姿を弟たちには見せず、自分の中だけに抱えて、いつも笑っています。年は離れていますが、弟たちの中に溶け込みたいお兄さんを演じました。
【チェ・ジモン役 キム・ソンギュン】
■時代劇への出演は初めてですが、演じながら難しかった部分は? また、台本読みのときに「なぜ自分は皇子役ではないのか?」とおっしゃっていたそうですが?
今でもどうして皇子役になれなかったのかと疑問に思っています。(笑)私が皇子だったら、幼い頃に皇室で誤って老け薬を飲んでしまったジスの弟、末っ子皇子役がよかったんじゃないかと思います(笑)演じながら難しかった部分は、時代劇は初めてだったので付け髭による圧迫感はありましたが、それ以外は皇子たちと楽しく交わって遊びながら撮影ができて、とても楽しい時間でした。
【ウヒ役 ソヒョン(少女時代)】
■時代劇に初挑戦でしたが、どんな準備をされましたか?
幼い頃から演技をしてみたいと思っていましたし、好きでした。ミュージカルでは演技の経験を積みましたが、ドラマ出演は二度目だったので、ワクワクする一方、とても緊張しました。時代劇も大好きなのですが、現代劇よりも難しくて考えなければならないことが多かったので、監督にもたくさん相談に乗っていただきました。現場で共演者のみなさんからもアドバイスをしていただき、学びながら撮影をしました。
■ナム・ジュヒョクさんとの共演はいかがでしたか?
実は少女時代のメンバーたちも、私がこのドラマに出演することをとてもうらやましがっていました(笑)。ホットな俳優がたくさん出演しますから。そしてナム・ジュヒョクさんが出演すると聞いたときは、第13皇子の役に本当にぴったりだなと思いました。とても楽しみでしたし、演技においては後輩なので助けてもらえそうだなと思っていました。撮影現場では私が演技に集中できるようにたくさん助けてくださました。とても気遣いのある男性なんです。おかげで私もウヒ役になりきって演技をすることができました。
【ファンボ・ヨンファ役 カン・ハンナ】
■続いてカン・ハヌルさんと再共演した感想は?
一作品だけではなく、また違う作品で共演できるというのは貴重な縁だと思います。カン・ハヌルさんとは大学の先輩後輩という関係なのですが、こうして再び現場で出会って仕事をできたことに感謝していますし、うれしかったです。私のほうが年上なのに、劇中ではカン・ハヌルさんがお兄さんです(笑)。「お兄さん」と呼びながら演技をしたのでとてもおもしろかったですし、楽しく撮影できました。ハヌルさんがいろいろと気配りをしてくれて、撮影に関してもお互いに話ができて、とてもよかったです。
【スンドク役 チ・ヘラ】
■武術に長けたキャラクターを演じました。少林寺に留学されていたそうですが、アクション演技に役立ったところはありましたか。
小学校の頃、中国の少林寺に4年半ほど留学をした経験があります。その経験がとても役立ちました。前作『ファンタスティック・クラブ(原題:武林学校)』に出演してからアクションを少しずつ習い始めて、すっかり夢中になり、今回の役柄を演じることになりました。思っていたよりアクションシーンが少なくて、少し残念ではあったのですが、それでも武術をお見せすることができてとてもうれしかったです。
チェリョン役 チン・ギジュ】
■2015年のデビュー以来、多くの作品に出演していますが、どんなお気持ちですか。また、侍女という役柄上、豪華な衣装を着られませんでしたが、心残りはないですか。
ドラマ『2度目の二十歳』でデビューしてから1年が経ちました。運に恵まれていることに感謝しています。本作のオーディションは昨年12月に受けました。とても緊張して、ぎゅっと握ったこぶしがオーディションが終わっても開かないほどでした。でも、キム・ギュテ監督の微笑みのおかげで無事に通過しました。この作品に参加することができてとても光栄です。衣装に関しては、物足りなさがまったくなかったと言えば嘘になります(笑)。私よりもスタッフのみなさんが「きれいな服を着せてあげたい」「アクセサリーをつけてあげたいな」と残念がってくれました。ただそれよりも、チェリョンは純粋な心を持っていて、心がとても美しい子なんです。その美しい心をどのように表現すべきか、自分だけではなくて視聴者のみなさんにも愛していただけたらという気持ちが大きかったです。それに私の衣装は実用的で、綿でできていて暖かかったので満足しています(笑)
【演出家 キム・ギュテ】
■「麗<レイ>~花萌ゆる8人の皇子たち~」はどんな作品ですか?
「麗<レイ>~花萌ゆる8人の皇子たち~」は高麗の第4皇子ワン・ソと現代女性のヘ・スが時空を超えて運命的に出会うことで繰り広げられる、美しく純粋で切ないラブストーリーが軸になります。太祖ワン・ゴンの息子である8人の皇子それぞれのロマンス、そしてワン・ゴン死後の王位争いにおける葛藤や対立などがダイナミックなスケールで描かれます。
■演出面で特に重点を置いた点について教えてください。
演出面で新たな挑戦をした部分は、既存の時代劇の重量感、正統時代劇の要素と共に、高麗皇室という時代的背景を歴史的に考証しつつも、想像力を加えて新しいビジュアルで表現したいということでした。ヘ・スというキャラクターがドラマに現代的な感性を加えています。とても独特で興味深く感動もある、中毒性を持った時代劇に仕上がったのではないかと思います。好感度とスター性を持ち合わせた若い俳優たちとの撮影はとても楽しくて、6カ月間、笑いが絶えませんでした。美男美女が大挙出演する“目の保養になる時代劇”だといえると思います。
■主演のイ・ジュンギさんの演技はいかがでしたか?
時代劇を演出するのは初めてなんですが、イ・ジュンギさんは時代劇の出演経験が豊富なので撮影しながら多くの部分で助けてもらいました。イ・ジュンギさんは前作と違った魅力を発揮し、高麗版ツンデレ男という素敵なキャラクターを情熱的に演じてくれました。彼の人生最高の一作になるのではないかと思っています。純粋無垢、セクシーかつ強い男による狂おしい愛のシンドロームが今年の下半期、多くの女性視聴者の方々に感動を与えるのではないかと思います。序盤は躍動感にあふれて溌刺とした雰囲気が中心ですが、中盤以降は真剣で深みのある高級なイメージの時代劇になっていきます。老若男女、家族みんなで楽しめる総合ギフトセットのようなおもしろさを感じていただけるのではないでしょうか。
■キャスティングにおいて重視した点は?
監督の好みやスタイルによって、キャスティングにはいろいろなケースがあります。本作はとても多くの若い俳優が出演をするので、キャスティングは容易ではありませんでした。それぞれにおもしろいエピソードがありますが、カン・ハヌルさんはかなり早い段階でキャスティングをしました。とてもディテールに強い俳優で、誠意ある演技をする方です。これまでの出演作を見て、多様なキャラクターに合わせて、俳優本人ではなく役柄の姿が見えるという点を高く評価しました。第8皇子ワン・ウク役をオファーしたのですが、快く決定をしてくれてありがたかったです。撮影が予定より遅くなってしまったのですが、ホットな俳優にもかかわらず、他の作品に出演せずに待ってくださいました。この場を借りてお礼を申し上げたいです。第8皇子は立体的な人物で、中盤以降は変わっていくのですが、その姿をうまく演じこなしてくれて驚きました。それから「カン・ハヌルはこんなにハンサムだったのか!」と驚きましたね(笑)私はクローズアップが好きなのですが、「本当にカッコいいな。こんな美貌を持っていたんだな」と思いました。(カン・ハヌルにグーサインを送るイ・ジュンギ)特に目つきがセクシーでした。女性視聴者のみなさんはカン・ハヌルさんの目つきに魅了されるのではないかと思います。
■悪役のホン・ジョンヒョンさんが完璧なルックスを披露しましたね。
ホン・ジョンヒョンさんは8人の皇子の中でいちばんの収穫だったのではないかと思います。これまでは美男のイメージが強かったですが、今回の作品では強くて男らしいエネルギーを発揮しています。撮影中、ホン・ジョンヒョンさんのクローズアップショットを見て感心しました。耳飾りがよく似合っていて、とてもセクシーでした。(ここでホン・ジョンヒョンが照れて耳を塞ぐ)ホン・ジョンヒョンさんの役柄は中盤以降から比重が大きくなるので、そこまで待っていただければあふれる魅力をご覧いただけると思います。ドラマが進んでいくにつれて、さまざまな皇子のエピソードが繰り広げられていくので、好きな皇子を選んで見る楽しみがあるドラマだと思います。1話ごとに皇子たちの違った魅力を感じていただけるでしょう。
【脚本家 チョ・ユニョン】
■高麗時代を舞台とした作品ですが、どんな点にフォーカスを当てましたか?
原作小説『歩歩驚心』が中国の歴史を背景とした作品なので、まずは原作に合わせるということを基本にしました。ドラマを歴史に合わせるべきで、歴史をドラマに合わせることはできないと考えました。そこで高麗時代の歴史を研究したところ、これまで知らなかった事実の発見があり、なかでも華麗な化粧や入浴文化などをドラマに多く取り入れました。また、光宗(=ワン・ソ)という人物がとても興味深かったです。原作の雍正帝は40代で皇帝になりましたが、高麗の光宗は24~25歳で皇帝になります。原作よりもはるかにダイナミックに皇位に就くストーリーを作り出そうと努めました。高麗の歴史という大きな幹に、原作に出てくるエピソード、人物関係を適切に配置しました。高麗が舞台となっていますが、原作を見た方々、そして原作を知らない方々も違和感なく見ることのできる物語を作ろうと思いました。